皇帝ダリアとは?育て方・栽培方法|植物図鑑
- 植物名
- 皇帝ダリア
- 学名
Dahlia imperialis
- 英名
- Tree dahlia
- 和名
- 皇帝ダリア
- 別名・流通名
- 木立ダリア、ツリーダリア
- 科名
- キク科
- 属名
- ダリア属
- 原産地
- メキシコ~中米
皇帝ダリアの特徴
皇帝ダリアはキク科ダリア属の多年草で、地下茎は球根のような塊根になります。ダリア属の中でも茎が木質化するツリーダリアの中でも、皇帝ダリアは特に茎が太く草丈が高くなります。最長5~6mに達し、茎の頂点に15~20cmほどの大きさの青味がかったピンクか薄い紫色の花をつけ、風にそよぐ雄大な姿を楽しむことができます。
皇帝ダリアは短日植物で、日照時間が短くなるのを感じて花芽をつけます。開花は11月から12月頃で、秋まで開花している草花が終わりを告げる頃、庭に彩りを加えてくれます。
元々の皇帝ダリアは5~6mの高さになる高性ですが、ダリアと皇帝ダリアを交配してできた矮性のハイブリッド種もできて、狭いスペースにも植栽できる皇帝ダリアも出てきました。これらのハイブリッド種の多くは、8月ごろから開花し、カラーバリエーションはピンク系濃淡のほか、白、赤などがあり、咲き方も一重のほか、八重咲きもあります。
皇帝ダリアの詳細情報
園芸分類 | 草花 |
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草丈・樹高 | 1~6m |
耐寒性 | 普通 |
耐暑性 | 強い |
花色 | 紫、ピンク、白、赤 |
開花時期 | 11月~12月頃(ハイブリッド種は8月~) |
皇帝ダリアの種類
皇帝ダリア ハイブリッド
皇帝ダリアとダリアを交配してできたハイブリッド種。8月頃から開花し、草丈は1.5~2m程度の矮性。白や赤などのカラーバリエーションがあり、一重のほか、八重咲種もある。
皇帝ダリアの育て方カレンダー
時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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植え付け | ||||||||||||
肥料 | ||||||||||||
開花 | ||||||||||||
開花(ハイブリッド種) |
皇帝ダリアの栽培環境
日当たり・置き場所
日当たりと風通しの良い場所を好みます。最長で5mを越す草丈になる花なので、広いスペースが必要です。
皇帝ダリアは短日性の性質があるため、街灯付近のような夜でも明るい場所だと花芽を付けないことがあります。夜は暗くなる場所で栽培しましょう。
用土
水はけが良く、肥沃な土壌を好みます。
鉢植えの皇帝ダリアは、市販の培養土で問題なく育ちます。
皇帝ダリアの育て方のポイント
水やり
地植えの皇帝ダリアは、植え付け直後以外は特に水やりの必要ありません。夏に乾燥が続く場合はたっぷりと水やりを行います。
鉢植えの皇帝ダリアは、鉢の表面の土が乾いたら鉢底から流れ出てくるくらいたっぷりと水やりをします。
肥料
鉢植え
生育期間中の5月~10月に緩効性化成肥料を株元に施します。
皇帝ダリアの詳しい育て方
選び方
葉の色がきれいで、ぐらつきのない苗を選びましょう。
最近は、花色が豊富なハイブリッド種の流通も多くなっています。原種の皇帝ダリアとハイブリッド種では、草丈、開花が始まる時期などが違うため、確認してから植え付けましょう。
植え付け
球根(塊根)の植え付け適時は、3月~5月です。苗の皇帝ダリアは、真夏を避けた春~初夏、または秋の気温が高いうちに植え付けましょう。
皇帝ダリアは、草丈5m以上になる広いスペースが必要な植物です。生長後の草丈や横幅をイメージして、植え付け場所を決めましょう。
仕立て方
皇帝ダリアは、背丈がとても高くなります。支柱で保護することで、雨風で倒伏するのを防ぐことができます。
剪定・切り戻し
新芽が出たら摘芯し、夏までの間に何度か切り戻すとコンパクトな草丈に仕立てることができます。秋以降の剪定は、花芽を切ってしまうことがあるので注意しましょう。
植え替え・鉢替え
鉢植えは、1~2年に1度植え替えを行います。植え替え適時の3月~5月に、1~2回り大きな鉢に植え替えましょう。
花
11月~12月、15~20cm程度の大輪の花が開花します。
収穫
皇帝ダリアの花は、切り花として楽しむことができます。
夏越し
皇帝ダリアにとって夏は生育期です。水枯れを起こさないように注意します。
冬越し
地上部が枯れたら地際まで切り戻します。南関東以南なら屋外越冬が可能です。霜が降りる地域は霜による凍結を防ぐため、土や落ち葉などを株元に寄せてマルチングをすることが防寒になります。
増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)
皇帝ダリアは、株分けか挿し木で増やすことができます。
株分けは、3月頃に球根(塊根)部分をノコギリやハサミなどで切り分けます。切り分けた後は球根(塊根)と茎のつなぎ目から新芽が出てくるため、つなぎ目を残したまま切り分けるようにしましょう。
挿し木は、秋に太い茎をノコギリで切り、挿し穂として室内か土中に保管しておきます。3月頃に1~2節に切り分け、節が土の中に埋まるように植え付けます。
新芽を利用する場合は、5月に花芽がつく前の枝を2~3節カットし、節が地中に埋まる様に植え付けます。