消費者と生産者が良い関係を作る情報配信を。オーストラリアプランツを生産「両筑植物センター」

アバター画像

LOVEGREEN編集部

このライターの記事一覧

公開日 :

プロフィール

■名前:行徳 未来

■職業:両筑植物センター マネージャー

■出身:福岡県

■居住地:東京都

■ボタニカル歴:16年

 

自己紹介

福岡県にある、両筑植物センターのマネージャーをしています。祖父の代から始まり、今父が社長をしています。

 

オーストラリア植物、斑入り植物、コニファーなど、珍しくて面白い植物をモットーに生産販売しています。

私は事務、経理、営業、生産の計画作りなどを担当しています。要は会社の何でも係です(笑)。

 

植物や花との出会い、好きになったきっかけを教えてください

両筑植物センターは祖父が始めた会社で、父が引き継いで2代目です。小さな頃から植木を見て育ち、植物があることが当たり前すぎる環境だったので、好き嫌いを意識することがありませんでした。

実は大学卒業後に進学した兵庫県の園芸学校でも、植物が好きか嫌いかよくわからないままでしたが、在学中にカナダのナイアガラにある園芸学校のガーデンに1ヶ月行かせてもらい、そこで働いていると、実地で働くことの楽しさと植物が多くの観光客をひきつける素晴らしさに気づき、一生関わっていきたいと思うようになりました。

 

これがきっかけとなり、園芸学校卒業後にイギリスの王立園芸協会ウィズリーガーデンで2年間研修し、日本でできない経験を色々とし、今でも強く残っています。

 

思い出に残る植物や花があれば教えてください。

イギリスで研修を始めた時、日本でも見たことがある植物が色々とガーデンに植わっていたのですが、ニセアカシア フリシアが一番印象に残りました。日本で見るよりもはるかに大きく、黄金色の葉もすごくきれいで迫力がありました。

もう一つが、ニュージーランドのPseudopanax feroxという植物です。見た目が結構インパクトがあるのですが、自分が働いていたガーデンでは、花壇に植えられていて、3〜4mくらいあったと思います。固定観念なく植物を使うイギリス人はすごいな、、、と感じました。

 

自宅で育てている植物や花について教えてください

自社で生産している植物で、アカシア、メラレウカなどを育てていますが、果樹も好きなのでレモンとコブミカンも育てています。他にはアンスリウム、エアプランツ、多肉、観葉植物です。これらは展示会の展示品をもらったりしたのですが、自社で生産している植物と違いすぎて四苦八苦しながら育てていますが、枯れずに順調に育っているのを見ると単順にうれしくなります。

 

いまお気に入りの植物や花を教えてください

自宅で育てているアンスリウムです。展示会で出展していた方にもらったのですが、これまで何度も枯らしていたのですが、今は花が咲いてすごく元気がいいので、このまま育ってくれたらと思います。

 

普段のボタニカルライフを教えてください。

植物の水やりとチェックを朝と夕方にしています。習慣になっていて、1日の始まりと終わりが実感できています。他には、近隣の園芸店やホームセンターで、シーズンが終わったり状態が悪くなって安売りされている植物を見つけて購入して育てています。人の力でどこまで回復するか興味があってやっているのですが、枯れてしまうものもあれば、回復して果実や花をつけたりしたものもありました。

 

よく行くショップやおススメのショップを教えてください

全然植物と関係ないのですが、西荻窪にある大岩食堂というカレー屋さんです。元々南インド系のカレーが好きで、ここが美味しいという噂を聞いて行き、行くようになりました。カレーだけでなく総菜も色々あり、ワインやビールも一緒に楽しめます。

 

もらいたい花束について教えてください

葉をメインにしたものをもらってみたいです。花束というと花がメインになってしまいますが、葉だけでも見ごたえのある花束があると面白いなとおもっています。

 

プロならではの育て方や管理のテクニックなどがあれば教えてください

植物をじっくり観察することだと思います。あまり変化がないように思ってしまいますが、毎日見ていると変化に気づくようになります。そして、育てかたや状態に疑問を持ったら、生産者に聞くのが一番だと思います。

生産者はその道のプロですし良い状態も悪い状態も知っているので、頼りになる存在です。そもそも誰が何を作っているか、情報を見つけるのが大変だと思いますが、今はホームページだけではなくInstagramやFacebookページを持っている生産者もいるので、積極的にコンタクトをとってみるのをお勧めします。

 

仕事場の様子や過去の作品、商材などのご紹介をお願いします

農場は福岡県朝倉市にあります。朝倉、田主丸、久留米は古くからの植木の産地です。両筑植物センターを祖父が始めた頃は、クスノキ、ケヤキなどの緑化樹を生産していました。父の代になり、コニファーやオーストラリア植物、斑入り植物などを生産し始めました。

 

元々造園用の樹木を生産してきたので、今生産しているものも、すぐに造園に使えるサイズを作りつつ、お店で販売しやすいサイズも生産しています。お客様に人気があるのはバンクシア、グレヴィレア、アカシアなどのオーストラリア系ですが、個人的には斑入り植物やトピアリーが造園用の植物として広まって、庭に花だけでなく葉や形でも変化を加えて欲しいと思っています。

 

好きなボタニカルスポットやオススメのボタニカルスポットを教えてください

オザキフラワーパーク

プロトリーフ ガーデンアイランド二子玉川店

グリーンギャラリーガーデンズ

タカハシプランツ

都内での品揃えや植物の質では、4店とも素晴らしいです。植物を買おうと思った時には、オススメのお店として紹介しています。

豪花舎

葉山にあるオーストラリア専門のお店です。店主の宮崎さんはオーストラリアに住まれていたこともあり、オーストラリア植物に対する愛情がとても深い方です。ご本人は小さなお店ですがと謙遜されていますが、日本で質、種類共にオーストラリア植物を揃えているお店はないと思います。

神代植物公園

新宿御苑

井の頭公園

都内の公園はどこも好きなのですが、3つとも季節ごとに植物の変化が素晴らしいと思います。神代植物公園と新宿御苑は温室がリニューアルされて、植物がとても見やすくなったと思います。

イギリスで2年間研修をさせてもらったガーデンです。1日いても足りないくらい見所がたくさんあります。

花壇のエリアが有名ですが、個人的には大きな樹木が沢山ある森林エリアが好きでした。日本と比べると、1本1本がとても大きくて迫力もありました。春はリスが木を登ったり降りたりしているのを、よく見ました。

 

いま欲しい植物や花を教えてください

ブラムリーという調理用のりんごが取れる木を育ててみたいです。イギリスにいた頃、ガーデンでとれたブラムリーでジャムを作ったりお菓子を作っていたのですが、生で食べると美味しくないのに調理するとすごく美味しくなっていました。

 

最後に何かあれば一言お願いします。

植物を作るだけでなく、植物の育て方や魅力などを積極的に発信していきたいと考えています。今様々な植物が市場に出回っていますが、信頼できる情報がなく、買ってみたものの何を頼ればいいかと考えてしまう方が多いと思います。その状況を変えるような情報発信をしていくことで、消費者と生産者が良い関係を作ることができるのではないかと思っています。

そして、植木の生産業界は女性が少ないので、今後の業界のことを考えると女性も積極的に入っていけるような環境作りをしたいと思います。そうなることで、業界の発展にもつながると思っています。

LOVEGREEN(ラブグリーン)メールマガジン会員募集中!

関連ワード

今月のおすすめコンテンツ

「消費者と生産者が良い関係を作る情報配信を。オーストラリアプランツを生産「両筑植物センター」」の記事をみんなにも教えてあげよう♪

アバター画像
LOVEGREEN編集部

LOVEGREEN(ラブグリーン)の編集部アカウントです。育て方の記事や、編集部としての取材記事やオフィシャル情報などを配信。

このライターの記事一覧