ベジブロスのレシピ|野菜くずは捨てずに野菜だしに!
更新
公開

野菜くずで作るベジブロスの作り方とレシピを紹介します。さらにコツやちょっとした裏技まで。余すことなく野菜を使い切りましょう。
目次
野菜くずを使ったベジブロスのレシピ
ベジブロスのレシピ
材料
- 野菜くず 300g
- 水 600cc
- 塩 一つまみ
作り方
1. すべての野菜くずと水を鍋に入れ、弱火~中火で火にかける
2. 沸騰したら弱火にして、あくを取りながら20分煮込む
3. 仕上げに塩を一つまみ入れて、火を止める
4. ザルで野菜くずを漉して、スープだけをボウルに取り出したら出来上がり
野菜の香りと甘み、うまみがしっかりと出ているので、このままでスープとして楽しめる、味の濃いベジブロスの出来上がりです。動物性のだしと違って、油が入っていないというのが、最大の魅力。
冷めたら煮沸消毒した保存容器に入れて、冷蔵庫で2~3日保存できます。もちろん冷凍保存も可能。フリーザーバッグや冷凍可の保存容器に入れて、1か月を目安に使い切りましょう。
ベジブロスの作り方のコツ
野菜と水の量は 1:2 が理想的。しっかりと味の濃いベジブロスになります。また、野菜を水から煮込むことで、野菜のだしを出すのがコツ。酒を入れるレシピもありますが、入れても入れなくても問題ありません。塩を一つまみ入れると味がしまります。
ベジブロスの裏技
野菜くずと一緒に昆布を入れると、さらにうま味が増すのでおすすめ。私がベジタリアン生活をしていた頃は、必ず昆布を入れていました。昆布入りベジブロスは、だしを取る時間がないときでも、すぐに料理に使えるので常備しておくと便利です。冷めたご飯を昆布入りベジブロスで煮込むだけで、優しい味のおじやが出来上がります。
昆布入りベジブロスの作り方は、昆布を野菜くずと一緒に水から入れて、沸騰直前に昆布だけを取り出し、野菜はそのまま煮込みます。沸騰したお湯に昆布を入れたまま煮込み続けると、どろどろになってしまうので、取り出すようにしてください。
野菜くずで作るベジブロスとは?
ベジブロスとは、vegetable broth の略称。vegetable(野菜)の broth(スープ、だし)だから、ベジブロスです。
もちろん、野菜の食べる部分で作ってもおいしく出来上がりますが、スープにするのが目的なら、捨ててしまう野菜くずを使用しませんか。野菜の皮や芯の部分にも香りやうま味はあります。捨ててしまうのはもったいない! 使わない手はありません。
ベジブロスは、肉や魚で作ったスープと違い、油分がなく、数種類の野菜を使用するので、香りが良いのが特徴です。また、他の素材の味を邪魔しないので、優しい味を楽しめます。
野菜くずの集め方
野菜くずの集め方は、調理の際に捨ててしまう芯や皮などを集めて保存しておくだけ。フリーザーバッグや保存容器にどんどん入れておけば、数日で十分な量が集まります。容器の中にキッチンペーパーを敷いておけば、野菜くずから水が出て傷むのを防げるのでおすすめです。
「毎日料理をするわけではないので、集めるのに時間がかかりそう」というのであれば、冷凍保存して、野菜くずが出るたびに足していきましょう。冷凍保存した野菜くずは、繊維が破壊されているので、うま味が出やすくなります。冷凍したきのこの石づきは、干しきのこ並みのうま味が魅力です。
ベジブロスに向いている野菜と不向きな野菜
ベジブロスに向いている野菜
ねぎの青い部分や外側、たまねぎの皮や芯、にんじんの皮、じゃがいもの皮、さつまいもの皮、かぼちゃのわたや種、皮、ごぼうの皮、だいこんの皮、かぶの皮、れんこんの皮、しょうがの皮、にんにくの皮、キャベツの芯や外側の葉、白菜の芯や外側の葉、レタスの芯、セロリの葉、ピーマンの芯やヘタ、パプリカの芯やヘタ、トマトの芯やヘタ、パセリの茎、ブロッコリーの茎の固い部分、アスパラガスの皮や固い部分、きのこの石づきなど。
日々の料理で捨ててしまっているような部分です。特にたまねぎやだいこんといった根菜は、甘味が出るので、積極的に取っておくようにしましょう。
ベジブロスに不向きな野菜
不向きな野菜は、ニラ、なす、ほうれん草など。ニラは独特の香りが強すぎて、用途が限られてしまうので不向きです。なすは色が出てしまうのでおすすめできません。他に、ほうれん草もえぐみが出るので避けた方がよいでしょう。
ベジブロスを使ったレシピ
ベジブロスは、野菜料理はもちろん、肉や魚料理にも使用できます。ベジブロスを活用した、簡単なレシピを紹介します。
ベジブロスでシンプルおじや
材料
- ごはん 1膳
- ベジブロス ごはんがひたひたになるか、溺れるくらいの量
- しょうゆ 少々
作り方
1. 小鍋にごはんとベジブロスを入れて、弱火~中火にかける
2. ごはんがふくらんで柔らかくなってきたらしょうゆを入れて混ぜあわせる
3. 火を止め、器に盛って出来上がり
ごはんは冷めたごはんでも、温かいものでも、作り方は同じです。ベジブロスの量は好みで調整してください。溶き卵を加えたり、刻みねぎを散らしてもおいしくいただけます。風邪を引いたとき、お腹の調子が悪い時、二日酔いの空腹時などにおすすめです。
白いんげん豆のトマトスープ
材料
- 白いんげん豆の水煮 100g
- 玉ねぎ 1/2個
- セロリ 1/2本
- にんにく 1片
- 鷹の爪 1本
- セージ 少々
- タイム 少々
- トマトの水煮 100g
- ベジブロス 500cc
- オリーブオイル 大さじ1
作り方
1. にんにくはみじん切り、たまねぎとセロリはさいの目に切りにしておく
2. 鍋にオリーブオイル、にんにく、鷹の爪を入れて、弱火で香りを出すように加熱する
3. たまねぎ、セロリを加えて炒める
4. セージを入れて炒め合わせたら、ベジブロス、トマトの水煮、白いんげん豆を入れて15~20分煮込む
5. 味を見て、ぼんやりしていたら塩で調整して出来上がり
トマトの酸味と白いんげん豆のほくほくとした食感が、おいしいスープです。ベーコンの短冊切りを加えれば、さらにうま味の強いスープになります。
ベジブロスでチキンカレー
材料
- 鶏肉(むね肉でももも肉でも) 300g
- たまねぎ 1個
- セロリ 1本
- マッシュルーム 1パック
- おろしにんにく 少々
- おろししょうが 少々
- 鷹の爪 1本
- トマトの水煮 100g
- ベジブロス 300cc
- カレー粉 大さじ1と1/2
- オリーブオイル 大さじ1
- 赤ワイン 1/4カップ
- クミン、オールスパイス、カルダモンパウダー 各少々
- 塩 少々
作り方
1. 鶏肉は一口大に切り、塩こしょう(分量外)をふっておく
2. たまねぎは薄いくし切り、セロリはスライス、マッシュルームは石づきを取っておく
3. 鍋にオリーブオイル、にんにく、しょうが、鷹の爪を入れ、香りを出すように弱火で加熱
4. 香りが出てきたら、たまねぎ、セロリ、マッシュルームを入れて炒める
5. たまねぎが透き通ってきたら、鶏肉を加えて表面の色が白っぽくなるまで炒める
6. カレー粉、クミン、オールスパイス、カルダモンパウダーを加えて、さらに炒め合わせる
7. トマトの水煮とベジブロス、赤ワインを入れて、全体を混ぜ合わせ、ふたをして15~20分煮込む
8. ふたを開けてみて、水っぽいようなら、火を強めて水分を飛ばす
9. 味を見て、塩で整えて出来上がり
ベジブロスで煮込むので、さっぱりしていて、味わい深いカレーです。鶏肉を大豆ミートに変更すれば、ベジタリアンメニューになります。スパイスをしっかりと入れて、香りで味に奥行きを出すのがコツ。市販のカレールウを使用しないので、さらっとした仕上がりになります。
ベジブロスは、みりんとしょうゆを加えてめんつゆにしたり、お味噌汁のだしにしたり、あると何かと重宝します。野菜くずを捨てずにベジブロスにして、日々の食卓を賑やかにしましょう。
▼編集部のおすすめ