クルクマの花や種類、球根からの育て方やウコンとの関係
山田智美
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クルクマのお花の秘密と長持ちの秘密
クルクマはすーっと真直ぐに伸びた茎の先に、ピンク色や白の蓮のような可憐な花を咲かせます。実はこの花に見えている部分は花ではなく包葉(ほうよう)といって、花を包んでいる葉です。クルクマは、この包葉のなかに小さな小さな薄紫色の花を咲かせます。クルクマの花はとても小さくて目立たない上に花期も短いので、花が咲いていることに気付かない人も多いでしょう。
クルクマは、包葉が花のように美しく観賞価値があるので、一般的にはこれを花と同じように扱っています。一般に切り花や鉢植えなどで花を楽しまれているクルクマは、すべてこの包葉です。
クルクマは、流通する花の種類が少なくなる真夏に、生き生きとしたお花を咲かせてくれます。さらに最近の真夏の猛暑は切り花には厳しく、他の花が数日しかもたないところをクルクマは悠々と1週間から10日程度咲き続けてくれます。
タイ山岳部ではクルクマの群生を見られるスポットもあるようです。山を登って行った先に広がるクルクマの群生は、きっととても美しい光景なのでしょう。
クルクマの育て方|球根から育ててみよう!
観賞用のクルクマは球根でも鉢植えでも流通しています。せっかくの機会ですからクルクマを自宅で育ててみませんか。クルクマは耐寒性がなく冬越しが難しいので春に植えて夏に花を楽しみ、秋に掘り上げるというサイクルで管理します。
クルクマの球根からの簡単な育て方
植え付け
クルクマの植え付けは、4月後半から5月くらいがいいでしょう。十分に暖かくなってから行います。日当たりの良い場所で、土がふかふかに温まってからが植え付けます。クルクマは、肥沃な土壌を好みます植えのでる場所を決めたら、事前に腐葉土などを漉き込んで土をふわふわにしておきます。鉢植えの場合は、深めのものを選んでください。クルクマの球根はばらさずそのまま5~6cmの深植えにします。
クルクマは発芽までに1か月程度かかります。「植えたけど芽が出てこない」と不安になるかもしれませんが、少し気長に待ってあげてくださいね。
用土
クルクマは、水はけ良く保水力もあり肥沃な土壌を好みます。植え付け前に土を確認して、水はけが悪いようであれば赤玉土やピートモスを混ぜ込んで水はけのいい土にしておきます。併せて腐葉土も漉き込んでふわふわの土にします。鉢植えであれば、市販の培養土で問題ありません。
水やり
夏の生育期は水を切らさないように管理します。ただしクルクマは、与え過ぎると球根が腐ってしまう危険があるので、表土が乾いたらたっぷりと。鉢植えの場合は、下から水が流れ出てくるくらい与えます。夏場の水やりは早朝か夕方に行うようにしてください。昼間の暑さは土中の水分の温度を上げてしまうので、根が傷みやすくなります。
日当たり
クルクマは、日当たりのよい場所を好みます。夏の暑さが大好きですので、日当たりの良い場所で管理してください。
冬越し
秋に葉が黄色くなり始めたら、クルクマの球根を掘り上げます。枯れた葉を整理し、冬でも10℃以下にならない場所で球根を貯蔵します。
クルクマの育て方の注意点
夏場は水を切らさないように管理します。クルクマは耐寒性がないので、冬場は葉が黄色く枯れ始めたら早めに掘り上げます。
株分けをする場合は、春の植え付け時に球根を切り分けるようにします。球根の切り分けは必ずよく切れるハサミやナイフを使用しましょう。切断面がギザギザしていると雑菌が入りやすくなります。
夏はクルクマの切り花を飾って楽しもう!
切り花として流通しているクルクマは花の部分が7~10cmくらいあるものから、3~5cm程度の小ぶりなものまであります。色もグリーンもあれば、白やピンクと豊富で、さらに薄っすらとグラデーションもかかっています。真直ぐに伸びた茎の先に、何層にも重なった立体感のある花を咲かせます。クルクマの切り花は、横からの姿も美しいので、高さを活かしたアレンジメントにしてもきれいです。
クルクマは花びらのような包葉がロゼット状に広がっているので真上からの眺めも美しく、花束やブライダルブーケなど、お花の正面の顔を活かしたアレンジにも向いています。クルクマの中でも特に、メーテン・サンライズやチェリープリンセスといった品種は、花も小ぶりで、南国のお花とは思えない草花のような可憐なたたずまいが人気です。
クルクマの魅力は、何よりも花のように見える包葉が、花の少ない真夏に長く咲き続けるところです。丈夫で長持ちしてくれる可憐なクルクマのお花、さらにカレーの材料として昔から馴染み深いターメリック(ウコン)、どちらもとても魅力的な植物です。日頃あまり耳馴染みのない名前の植物ですが、これを期にもっとクルクマを身近に感じて みてください。
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