夏でも丈夫なキキョウ(桔梗)!たくさん花を咲かす育て方ポイント
大曽根百代
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万葉集や家紋に使われ古くから日本人に愛される日本の花、キキョウ。秋の七草とされていますが、本来は日本の夏を代表する花でもあります。この暑い夏でも涼しげに咲き、さらに毎年咲いてくれる優秀な植物です。ぜひ花壇やお庭に取り入れてはいかがでしょうか?
目次
■キキョウの育て方
・置き場所
・水やり
・花が終わったあとの管理
・植え替えと増やし方
キキョウの育て方
置き場所
日当たりの良いところを好みますので日陰ではうまく育ちません。夏は風通しの良いところになるべく植えて下さい。
キキョウは昔からある日本の植物、宿根草なので当然日本の気候に適応し毎年花を咲かせてくれます。強い霜などでひどくダメージを受けなければ越冬し、秋から地上部がなくなりますが、春頃芽が出てきますのでご安心を。
水やり
土の表面が乾いたらたっぷりと与えてください。真夏は特に乾きやすくなりますので乾かしすぎに注意をしてください。
冬は地上部が枯れますが、根は生きていますので土が乾いたら水をあげてください。
地植えの場合は、よほど晴れの日が続き乾燥していない限り神経質にならなくても大丈夫です。
花が終わったら?
花後は思い切って半分ほどの長さでカットします(オレンジ線の箇所)。そうすることで脇芽も伸びて株のバランスが良くなり、再び秋ごろにお花が咲きます。
切るときに白い液が出ます。人によってはかぶれてしまうので気をつけてください。
植え替え・増やし方
鉢植えの場合は根がパンパンになったら植え替え時。このように白い細かい根が下の方でぐるぐる回っていた場合は、少しほぐして植え付けます。
ポット苗を植え付ける時も同様に、たくさん根が張っていたらほぐしてから植えましょう。やりづらい場合は2か所~4か所切り込みを入れるとほぐれ易くなりますよ。
増やし方
挿し芽、種まき、株分けで増やすことができます。
種まき
花がらをこまめに摘むと見た目も清潔で株の体力も消耗せずに済みますが、種を収穫したいのであればそのままにしておきます。やがて黒い種をつけますので採取し、春頃まで冷蔵庫で保管。発芽する温度の15℃になる頃に種を蒔きます。(関東では4月頃)
土は種まき用土(ホームセンターで購入可)か赤玉極小粒がいいでしょう。土の上に撒いたら薄く土をかけてください。芽が出るまでは、乾燥させないよう霧吹きでこまめにお水を与えるか、鉢の底から吸水させるように与えてください。上からあげますと種が流れてしまいます。
株分け
地上部が枯れた秋以降に行います。根をほぐし自然に分かれるところで分けます。切れない場合ははさみなどを使い切り分けましょう。あまり細かくしすぎないように注意を。
挿し芽
新芽をカットし湿らせた土に挿します。挿した後は根付くまで半日陰で管理をし、乾燥させないようにしましょう。
色々なキキョウの種類
絞りの入った色や
八重咲
ピンク
ピンクの八重咲などがあります。
その他に古くから愛されており、江戸時代からあった品種、ウズキキキョウと扇キキョウ
ウズキキキョウ
縮れた葉の先端がカールして渦が巻いたように見えます。
扇キキョウ
複数の茎がくっつき帯状になります。(せっかとも言います)
古くから愛されるキキョウ
万葉集や平安時代の書物に登場したり、明智光秀など武士の家紋にキキョウは使われています。非常に昔から日本人に愛され、親しまれた植物だということがよくわかりますね。しかし現在では絶滅危惧種Ⅱ類に指定されています。日本の夏の花ということを忘れかけている今、涼しさを感じられる花として植えてみてはいかがでしょうか。
いかがでしたか?日当たりの良いところであれば問題なく育てることができます。園芸初心者さんにも易しい植物ですので、自信がない方もぜひ挑戦してほしい植物です。花言葉も素敵な植物、ぜひ育ててみて下さいね。ちなみにトルコキキョウは、キキョウではないのでご注意を。
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