ツルボとは?育て方・栽培方法|植物図鑑

植物名
ツルボ
学名

Barnardia japonica

和名
蔓穂
別名・流通名
参内傘、参内草、スルボ
科名
キジカクシ科(ユリ科)
属名
ツルボ属
原産地
日本、中国、台湾、朝鮮

ツルボの特徴

ツルボは、日本各地に分布するキジカクシ科の耐寒性多年草(球根植物)。日当たりの良い山野、畑のあぜ道、河原の土手などの丈の高い草が生えないような場所に自生しています。

日本に自生している植物のため、丈夫で繁殖力旺盛で植えっぱなしで管理できます。夏と冬は休眠し、春に出た葉は夏に枯れ、8月~9月に再び葉が出て株元から花穂を立ち上げ薄紫色の穂状の花が開花します。野草なので派手さはありませんがかわいらしい花は群生すると見栄えがします。

別名の参内傘(サンダイガサ)の名前の由来は、花の形が公卿が参内する際に従者がさしかけた長柄の傘をたたんだ形に似ていることにちなみます。古くから薬草として球根をすりつぶしたものを、神経痛、腰痛、膝痛、やけど、切り傷などの患部に貼る湿布薬として使われてきました。ただし、根の部分には毒性があります。

ツルボの詳細情報

園芸分類 球根
草丈・樹高 20〜40cm
耐寒性 強い(冬期休眠)
耐暑性 強い(夏期休眠)
花色 薄紫(ピンク)、白
開花時期 8月~9月

ツルボの種類

白花ツルボ

ツルボの白花種

ツルボの育て方カレンダー

時期 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
植え付け
開花

ツルボの栽培環境

日当たり・置き場所

日当たりの良い場所が適していますが、明るめの半日陰なら栽培可能です。

用土

やせ地でも育つほどなので、さほど土を選びません。草丈の低い草花に交じりながら自生しているような草花です。極端に乾燥しすぎない水はけが良い土が適しています。

鉢植えは草花や球根用の培養土で問題なく育ちます。

ツルボの育て方のポイント

水やり

地植えは、植え付けたらたっぷりと水を与え、その後は降雨に任せます。

鉢植えは、鉢の表面が乾いたらたっぷりと水やりをするようにします。

肥料

地植えは、すでにほかの草花が咲いている土なら無肥料で育ちます。

鉢植えは、元肥以降は春と秋に与える程度で十分です。

病害虫

目立った病害虫の害はありません。

ツルボの詳しい育て方

選び方

園芸種でないため苗が若干流通している程度です。葉がきれいな苗を選びましょう。薄紫の花のほか、白花種の白花ツルボがあります。

種まき

種からでも育てることができ発芽率も良いですが、開花までには2~3年かかります。ポットに種をまいて、良い芽を残して育苗するのが手軽です。

植え付け

春か秋に植え付けます。

植え替え・鉢替え

株が混み合ってきたら、春に分球して株分けをしましょう。特に鉢植えの場合は、植え替えをしないと次第に花が咲かなくなります。

8月~9月が開花時期です。花は下から上に咲き進みます。種を採る目的がないなら、終わった花茎は株元で切り取りましょう。

冬越し

冬は休眠期で地上部分は姿を消し、越冬します。

鉢植えは雨が当たりにくい軒下などに移動させ、水やりは控えめにし、鉢の表面の土が乾いたら晴れた日の午前中に与えるようにしましょう。

増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)

球根が分球して増えていきます。種から育てることもできますが、開花までには2~3年かかります。

  • 監修者:LOVEGREEN編集部
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