フジバカマ(藤袴)とは?育て方・栽培方法|植物図鑑
- 植物名
- フジバカマ(藤袴)
- 学名
Eupatorium japonicum,Eupatorium fortunei
- 英名
- Thoroughwort
- 和名
- 藤袴
- 別名・流通名
- 蘭草(らんそう)、香草(かおりぐさ、こうそう)
- 科名
- キク科
- 属名
- ヒヨドリバナ属
- 原産地
- 東アジア
フジバカマ(藤袴)の特徴
フジバカマ(藤袴)は、東アジア原産のキク科の多年草で、秋の七草のひとつです。日本にも古くから自生し、万葉集、源氏物語、徒然草の中にも登場します。本来自生していた地域が低地の川沿いの草地に多かったため、近年、洪水を予防するための河川改修や護岸工事がされたことにより、自生地の土壌が変化したことから自生できる地域が激減し、現在は環境省の準絶滅危惧種に指定されています。現在フジバカマとして流通しているものは、絶滅危惧種のフジバカマではなく、育てやすい近縁種です。
フジバカマ(藤袴)の花は、小さなピンクのつぼみが密集するようについていて、開花すると白い花になります。細長く密集しているため、咲き方はまるで線香花火の様にも見えます。
フジバカマ(藤袴)の詳細情報
園芸分類 | 草花 |
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草丈・樹高 | 50~120cm |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 強い |
花色 | 薄ピンク |
開花時期 | 8月~10月 |
乾燥させると良い香りがするフジバカマ(藤袴)
フジバカマ(藤袴)の魅力は花が終わった後にもあります。フジバカマ(藤袴)は、枯れて乾燥させると爽やかで甘い香りがするため、古くから香水や入浴剤などに利用されてきました。
フジバカマ(藤袴)の育て方カレンダー
時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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種まき | ||||||||||||
植え付け | ||||||||||||
植え替え | ||||||||||||
開花 | ||||||||||||
肥料 |
フジバカマ(藤袴)の栽培環境
日当たり・置き場所
日当たりと風通しが良い場所が適しています。半日陰程度なら栽培可能ですが、日当たりが良い場所に比べると花つきが悪くなります。
用土
川沿いなどの肥沃な土壌に自生する植物です。乾燥しすぎなければ特に土壌は選びません。
鉢植えは市販の草花用培養土で問題なく育ちます。
フジバカマ(藤袴)の育て方のポイント
水やり
鉢植えの場合は鉢の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出るくらいたっぷりと与えます。
地植えの場合は、基本的には降雨に任せて問題ありませんが、極端な水切れを起こすと葉が痛みます。雨が降らず土が乾燥しているようならたっぷりと与えましょう。
肥料
地植えは特に肥料を施さなくても育ちます。葉の色が悪いようなら少量与えましょう。
鉢植えは春から初夏は商品の持続期間に合わせた頻度で緩効性肥料を株元に与えます。夏以降~秋は草花用の液体肥料を控えめに与える程度で十分です。葉ばかりが茂る場合は、肥料の与えすぎが原因です。花や葉の様子を見ながら頻度を決めましょう。
病害虫
開花する夏に多く発生する害虫は「タバココナジラミ」です。羽を持っているので飛来しフジバカマ(藤袴)に寄生します。付着するのは葉の裏側なので、夏の時期にはよく葉裏を見て害虫が付着していないかを確認しましょう。放置していると葉から吸引され最悪枯れてしまいます。殺虫剤で予防するか、葉に付着したら葉ごと切り落とすなどで対策しましょう。
フジバカマ(藤袴)の詳しい育て方
選び方
葉の色が美しい緑色で下葉まできれいな状態が良い苗です。基本種の他、花色が濃いピンク色や白花、葉が斑入りやシックな銅葉など、園芸種がたくさんあります。好みの品種を選びましょう。
植え付け
鉢植えは苗よりも一回りから二回り大きい鉢に植え付けましょう。盆栽として育てる場合は水を浅く張れる鉢を選び、根っこを少々剪定してから植え付けを行います。
花
フジバカマ(藤袴)の花が咲く季節は、8月~10月頃です。秋を代表する花とされていますが、実際には気温が高い時期から咲き始めます。
増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)
株分けや挿し芽で増やすことができます。