ルドベキアとは?育て方・栽培方法|植物図鑑

植物名
ルドベキア
学名

Rudbeckia

和名
松笠菊(マツカサギク)、大反魂草(オオハンゴンソウ)
別名・流通名
グロリオサデージー
科名
キク科
属名
ルドベキア属
原産地
北アメリカ

ルドベキアの特徴

ルドベキアは、北アメリカが原産のキク科の草花です。種類によって一年草のものと多年草のものがあります。6月下旬ごろから開花が始まり、晩秋まで開花し続けます。別名マツカサギクと呼ばれ、花が終わると花芯が円柱状に伸び、まるで松かさのように見えることから名づけられました。なお、ルドベキア・ラシニアタ(学名Rudbeckia laciniata・和名オオハンゴンソウ)は、繁殖力の強さから特定外来生物に指定されています。

ルドベキア

品種が豊富で、近年、新品種が続々と作出されています。一重咲きのほか八重咲きやストローのような細い筒状の花弁のものなど咲き方が豊富です。

 

ルドベキア・ヒルタ サハラ

花色は黄色をはじめ、オレンジ、赤などの発色の良いものから、チョコレート色やアンティークカラーなどのニュアンスのある複色もあり、最近はグリーン色も登場しています。

 

ルドベキア

品種によって草丈が40~150cmと幅があるので、用途に応じて使い分けられています。いずれも夏の暑さに強く、ワンシーズンでたくさんの花が開花するため、夏から秋の庭に植えると華やかな存在になります。丈夫で育てやすく、花期も長いので群植すると見ごたえがあります。

一年草は晩秋で寿命が終わりますが、宿根草のルドベキアは一度植え付けると植えっぱなしで毎年開花し、花数は年々増えます。

ルドベキアの詳細情報

園芸分類 草花
草丈・樹高 40~150cm
耐寒性 弱い
耐暑性 強い
花色 黄色、茶色、レンガ色、アンティークカラー、複色
開花時期 6月~10月

ルドベキアの種類

DSC_0906

ルドベキア・プレーリーサン

中心がグリーン、花びらが2色の明るい黄色の一年草のルドベキア。

強健で分枝性がよく、耐暑性に優れる。

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ルドベキア・チェリーブランデー

シックなチェリーレッド、えんじ色のルドベキア。

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ルドベキア・サハラ

ブラウン系、黄色系のシックなアンティークカラーの八重咲のルドベキア。苗によって色や咲き方に個体差がある。

ルドベキアマキシマ9

ルドベキア・マキシマ

ルドベキア・マキシマは、夏に草丈2m前後に伸びた頂点に黄色い花が咲く原種のルドベキア。青みを帯びたシルバーグリーンの大きな葉も特徴的。

エキベキア2

エキベキア・エレクトラショック

ルドベキアとエキナセアを交配して作られた新種。花びらはユニークなスパイダー咲きで、花色が季節(気温)によって変化し、咲き始めの初夏は茶系、真夏になると黄色、秋になると茶系に変化する。

ルドベキア リトルヘンリー

ルドベキア・リトルヘンリー

花弁がストローのような筒状の花。

ルドベキア_アーバンサファリ_フォレストグリーン_6

ルドベキア・アーバンサファリ

-15℃までの耐寒性があるのが特徴。グリーン、赤、黄色、オレンジなどの品種があり、光の色や気温によって色が変化する。写真はフォレストグリーン。

ルドベキア・タカオ

ルドベキア・タカオ

ルドベキア・トリロバの園芸品種で、夏から秋に無数の黄色い花が開花する多年草。

ルドベキア・ヒルタ

ルドベキア

和名では荒毛反魂草(あらげはんごんそう)と呼ばれ、日本全国で自生している。流通している園芸品種はヒルタの系統が多く、チェリーブランデー、サハラ、アーバンサファリなどもヒルタの系統。

ルドベキアの育て方カレンダー

時期 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
種まき
植え付け
植え替え
開花
肥料

ルドベキアの栽培環境

日当たり・置き場所

日当たりと風通しの良い場所で管理します。鉢植えでも地植えでも栽培することができます。

用土

水はけが良く、一般的な草花が育っている場所なら植え付け可能です。

鉢植えは、草花用の培養土で問題なく育ちます。

ルドベキアの育て方のポイント

水やり

地植えは、根付いてからは特に水やりの必要はありません。乾燥が続いた時にはたっぷりと与えるようにしましょう。

鉢植えは、鉢の表面の土が乾いたら、たっぷりと水やりを行います。

肥料

宿根草のルドベキア
自然の循環ができている肥えた土ならば、特に与えなくても毎年開花します。

植え付けてから数年しても花付きが悪いようならば、春か秋に緩効性肥料もしくは有機質肥料(園芸用として市販されている固形の油粕など)を与えましょう。

一年草のルドベキア
元肥を入れて植え付けし、その後は月に1回程度緩効性肥料を施しましょう。元肥入りの培養土の場合は、元肥を新たに入れる必要はありません。

病害虫

ハモグリバエ:ハモグリバエ(エカキムシ)は、ハエの幼虫です。成虫の体長は1~2mmのハエで、卵はさらに小さく、葉肉に産卵します。幼虫は葉の中に潜り込み内部を食い進んでいきます。春は4月くらいから秋の11月くらいまで長期間にわたり発生します。食害を発見した葉は、早めに取り去りましょう。

ハダニ:雨が少なく乾燥した日が続くと発生します。

ルドベキアの詳しい育て方

選び方

ルドベキアの流通は、春ごろから始まります。株元がぐらつかず茎が太くてしっかりと根の張ったもの、葉色が濃く黄ばんでいない苗を選びましょう。

品種によって、一年草と宿根草があります。また、草丈もさまざまなので、用途にあった品種を選びましょう。

種まき

3月~4月と9月~10月が種まきの時期です。箱などにまいてかからポットに鉢上げするか、ポットに直接まいて良い芽を残して育苗すると移植の手間が省けます。

植え付け

春と秋が植え付け適時です。日当たりと水はけの良い場所を選んで植え付けましょう。

剪定・切り戻し

終わった花茎は株元で剪定します。

植え替え・鉢替え

春が植え替え時です。

鉢植えのルドベキアは1~2年に一回、一回り大きな鉢に植え替えるか株分けをしましょう。

ルドベキアの花は、初夏から10月ごろまで次々と開花します。東京程度の気温だと、品種によっては11月ごろまで開花していることもあります。

ルドベキアの花は、初夏から10月ごろまで長期間開花します。

 

ルドベキア

温暖地では11月ごろまで開花していることもあります。

収穫

バラ、ルドベキア、ピンクアナベルのアレンジ

ルドベキアは切り花やドライフラワーとして楽しむことができ、年々生花の流通量も増えています。

夏越し

特別な作業の必要はありませんが、終わった花がらや傷んだ葉を取り去って、風通しの良い株にすると晩秋まで長く開花します。

冬越し

一年草のルドベキアは冬前までの寿命です。

宿根草のルドベキアは、シーズン最後の花が終わったら地際で切り戻します。冬は地上部分からは姿を消すか、株が若干確認できる程度の見た目になります。春になると株元から新芽が芽吹き、初夏ごろ花茎が上がってきます。

増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)

種と株分けで増やすことができます。

  • 監修者:LOVEGREEN編集部
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