ポポーとは?育て方・栽培方法|植物図鑑
- 植物名
- ポポー
- 学名
Asimina triloba
- 英名
- Pawpaw
- 和名
- アケビガキ
- 科名
- バンレイシ科
- 属名
- ポポー属
- 原産地
- 北アメリカ
ポポーの特徴
ポポーは、北アメリカ原産のバンレイシ科の果樹です。温帯で生育する植物ですが、耐寒性があり、-30℃くらいの寒さでも耐えられるため、日本のほとんどの地域で栽培可能です。無農薬でも栽培可能で、果樹としてのほか、庭木としても育てやすい樹木です。
ポポーは、秋にアケビのような実を付け、果肉は黄色や薄オレンジ色で、バナナとマンゴーを合わせたような独特な香りや味がします。完熟した実は自然に落ちるので、食べごろがわかります。1~2年目のポポーの木はあまり生長しませんが、3年目以降になると急生長します。
ポポーの詳細情報
園芸分類 | 果樹 |
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耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 強い |
花色 | 黒紫色 |
開花時期 | 5月頃 |
ポポーの種類・品種
ポポーは種類や品種が多い植物で、種類によって果肉の色が異なります。
ミッシェルは、果実が大きい品種です。耐寒性があり、果肉の色と香りはバナナのようです。
ペンシルバニア・ゴールデンは、ニューヨークで育成された品種です。耐寒性が強く、果実は中ぐらいの大きさで甘みが強く、美味しい品種です。
カリフォルニアで育成されたレベッカゴールドは、味が濃厚ですが、果実のサイズが小ぶりで強健な品種です。
ポポーの果実の美味しい食べ方
ポポーの果実はあまり市場では見かけませんが、ビタミンCをはじめとした、さまざまな栄養素を豊富に含んでいます。味は種類によって違いがありますが、バナナやマンゴーに似た味をしています。
一番簡単でおいしい果実の食べ方は、ナイフで半分にして果実をそのまま食べることです。ジャムやシャーベットなどに加工してもおいしくいただけます。
ジャムは、ポポーの皮を取り去り、果肉、砂糖、レモン汁を鍋に入れて煮ればできあがります。量にもよりますが10分前後で完成します。
ポポーの育て方カレンダー
時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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種まき | ||||||||||||
植え付け | ||||||||||||
植え替え | ||||||||||||
剪定 | ||||||||||||
開花 | ||||||||||||
収穫 | ||||||||||||
肥料 |
ポポーの栽培環境
日当たり・置き場所
日当たりと風通しの良い場所で栽培しましょう。
用土
水はけ、水保ちが良い土であれば、特に土を選びません。
鉢植えの場合は、小粒の赤玉と腐葉土と川砂を配合した用土で植えます。庭に地植えにする場合は、腐葉土を耕した土にすき込んでから植えましょう。
ポポーの育て方のポイント
水やり
地植えのポポーは、水やりは雨にまかせて問題ありません。
鉢植えの場合は、土の表面が乾いたら水を与えましょう。
肥料
2月~3月、8月~10月ぐらいに骨粉入りの油粕や有機肥料を与えると、実つきがよくなります。
ポポーの詳しい育て方
選び方
しっかりと根が張り、幹や枝の生育が良い苗を選びます。また、病害虫がないかも必ずチェックしましょう。
ポポーは異品種を近くに植え付けることによって、実つきがよくなります。
種まき
ポポーの種は、温度が25℃以上にならないと発芽しないので、初夏の5月~7月頃が適時です。育苗ポットに赤玉土か園芸用の培養土を使って種をまき、まいた後は水やりをして発芽を待ちます。
植え付け
ポポーは落葉期が植え付け適時です。鉢から苗を取り出す時に、根の周りについている土は取らないで根を傷めないように注意して植え付けましょう。複数の苗木を植える場合は、3~5mくらいの間隔を開けて植え付けましょう。
剪定・切り戻し
ポポーの剪定は、落葉期の12月から1月が適期です。花芽は前年に伸びた枝の基の部分についているので、芽は切らないように剪定をします。伸びた枝の先端の方から切り詰めていくと花芽を切ってしまう心配がないです。混み合っていたり、風通しが悪い部分の枝も切り落とします。
花
5月にシックな色の花が開花します。
収穫
ポポーは、品種によって若干違いがありますが、9月から10月上旬にかけてが収穫時期です。実は、熟してくると自然に落ちますが、果実の外側が柔らかくなったら熟しているサインです。
収穫してから2~3日追熟させて、果実の香りが漂ってきた頃が食べごろです。
ポポーを種から育てる”コツ”
ポポーは種(実生)からも育てることができる植物ですが、他の植物の種まきと異なり、ちょっとした“コツ”があります。そのコツは、まく前に一度種を冷蔵庫で冷やすことです。
ポポーの種は、発芽前に寒さを経験させないと発芽しない特性を持っているためです。 熟した果実から取り出した種は、綺麗に洗い、濡れたキッチンペーパーなどに包み、乾燥しないようにビニール袋に入れて冷蔵庫に入れておきます。気温が25度以上にならないと発芽しないため、5月から7月頃に種まきをします。