ブドウとは?育て方・栽培方法|植物図鑑
- 植物名
- ブドウ
- 学名
Vitis vinifera (ヨーロッパブドウ)
Vitis labrusca (アメリカブドウ)
- 英名
- Grape
- 和名
- 葡萄
- 別名・流通名
- グレープ
- 科名
- ブドウ科
- 属名
- ブドウ属
- 原産地
- 中央アジア、ヨーロッパ、アメリカ
ブドウの特徴
ブドウは、ブドウ科ブドウ属のつる性落葉木本。房状の果汁の多い甘い果実が魅力で、生食、ワインなどの酒類、レーズンなど、幅広く食用として利用されています。日本全国で栽培されている育てやすい果樹です。冬には落葉して休眠するので、窓の近くにブドウ棚を作れば、夏は日差しを遮るグーンカーテンになり、晩夏から秋には果実の収穫を楽しめ、冬は明るい日差しが入る、四季を通して楽しめるようになります。
ブドウの歴史は古く、古代エジプトで栽培されていたことが確認できているほか、ギリシャでも食用や酒にされていたことがわかっています。ブドウの原産地は中央アジアで、その後ヨーロッパへと広まっていったとされ、日本には中国経由で渡来したと考えられています。
現在のブドウの栽培種は、大きく分けて、ヨーロッパブドウとアメリカブドウ、またその交雑種の3つです。ヨーロッパブドウは乾燥に強い反面、寒さと湿気に弱く、アメリカではうまく育たなかったことから、アメリカに自生する品種から作成されたのがアメリカブドウです。アメリカブドウは、寒さと多湿、病害虫の被害に強いのが特徴。また、双方を掛け合わせた、育てやすい改良品種もたくさんあります。
ブドウの詳細情報
園芸分類 | 果樹 |
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草丈・樹高 | 3m以上 |
耐寒性 | 普通 |
耐暑性 | 強い |
耐陰性 | 普通 |
花色 | 緑 |
開花時期 | 5月~6月 |
ブドウの種類
マスカット
マスカットは、ヨーロッパブドウの品種。色は熟してもグリーンで、甘味が強いのが特徴です。
甲斐路(かいじ)
甲斐路は、日本で作られたヨーロッパブドウの品種。山梨県を中心に栽培されています。果実は楕円形で、赤みを帯びており、甘味が強いのが特徴です。
巨峰(きょほう)
巨峰は、日本で作られた、ヨーロッパブドウとアメリカブドウの交雑種。甘味が強い、黒く大粒の果実が人気です。
デラウェア
デラウェアは、アメリカブドウの品種。小粒で、種なし処理がされているので、食べやすいのが特徴です。
ブドウの育て方カレンダー
時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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開花 | ||||||||||||
収穫 | ||||||||||||
植え付け | ||||||||||||
剪定 |
ブドウの栽培環境
日当たり・置き場所
日当たりの良い場所を好みます。特に果実の収穫を目的として植えるなら、日照は大切です。
用土
排水性、保水性の良い用土を好みます。
鉢植えは、市販の園芸用培養土で問題なく育てられます。
ブドウの育て方のポイント
水やり
根付いてからは、降雨に任せて問題ありません。乾燥が続くようなときは、様子を見て水やりしてください。
鉢植えは、表土が乾いたら、たっぷりと水やりします。
肥料
植え付け時に元肥を施し、その後は様子を見ながら施肥を行いましょう。
鉢植えは、月に1回のペースで希釈した液肥を施します。
庭植え、鉢植えのどちらも、収穫後のお礼肥を忘れないようにしましょう。
病害虫
さび病や、ネアブラムシ被害にあうことがあります。見つけ次第、傷んだ枝葉の除去や駆除をしてください。
ブドウの詳しい育て方
選び方
葉の色つやが良く、勢いのある株を選びましょう。
植え付け
植え付け適期は、11月~12月、2月~3月です。厳寒期を避けた、落葉期に行います。元肥を施し、植え付け後は根と土をなじませるように、たっぷりと水やりしましょう。
仕立て方
つるを伸ばして、周囲のものに絡みつきながら大きくなります。棚やトレリスなどにつるを絡ませて、誘引をしてください。
剪定・切り戻し
剪定適期は1月~2月です。前年実を付けた枝を数節残して剪定します。ブドウは、その年伸びた新梢に実を付けます。
花が多いと栄養が行き渡らず、結果としてあまり実がつかないことがあります。開花前に花房を少し切り詰めるようにして、枝の先も摘むとよいでしょう。花芽の切り詰め方は、品種によって異なります。
植え替え・鉢替え
植え付け適期は、11月~12月、2月~3月です。鉢底から根が見えるようになったら、一回り大きな鉢に植え替えるようにしましょう。
花
ブドウの花は、5月~6月に咲きます。花の色はグリーンで、花びらはなく、しべだけが広がるように展開します。
収穫
収穫時期は品種によって差がありますが、多くは8月~10月です。
冬越し
冬は、落葉して越冬します。特に必要な冬越しの作業はありません。
増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)
挿し木やつぎ木で増やすことができます。