キンカン(金柑)の育て方|植物図鑑

植物名
キンカン(金柑)
学名

Fortunella

英名
Kumquat cumquat
和名
金柑
科名
ミカン科
属名
キンカン属
原産地
中国

キンカン(金柑)の特徴

キンカンはミカンの木に似ていますが葉はミカンの葉より小さく、7月から8月頃に小さな白い花が咲く樹木です。常緑低木なので樹丈が1~2m位です。楕円形の形をしているキンカンの葉は、冬の間でも付いています。キンカンの実はミカンのようにオレンジ色で、鶉の卵位の大きさです。実の中には種が入っており キンカンの一番の特徴は、家庭の庭で簡単に育てて楽しむことができ、果物の生る樹木であることです。実だけでなく、皮まで食べられます。耐寒性があるので育てやすく、病害虫にも比較的強い果樹です。キンカンの種類は沢山ありますが、鑑賞用と食用に分けられます。

キンカン(金柑)の詳細情報

園芸分類 果樹
草丈・樹高 1~2m
耐寒性 普通
耐暑性 強い
開花時期 7~8月

皮まで食べられる!

柑橘類の果物といえば、皮をむいて中の実だけを食べる、というものが多いですが、キンカンは皮まで丸ごと実を食べることができます。金柑の皮はそのままでもおいしく食べられるほど甘く、ほんのりと苦味があり、柑橘類特有の爽やかな香りがします。皮の中の果肉の部分は適度な酸っぱさがあります。

そのまま生食でももちろんおいしいのですが、甘露煮やシロップ漬けなどにしてもよく食べられています。

 

キンカン(金柑)の故郷は中国

キンカンの故郷は原産地の中国です。現地でキンカンは縁起物として、お正月などに飾る風習があります。中国でキンカンは黄金色をしているので、「金」、キンカンの果実がふっくらしている姿は福である「福徳」を意味しています。さらにキンカンは沢山実を付けるので「子孫繁栄」の意味も含まれています。中国の人々にとってキンカンは、沢山の「福」や「しあわせ」を持っている樹木として活用されています。今でも現地では、幸せのシンボル的な樹木としてキンカンは人気があります。

 

キンカン(金柑)の種類

キンカンの種類は沢山ありますが、鑑賞用と食用に分けられます。

食用のものは、球形~卵型、長球形の10g前後の実をつけます。観賞用のものは、盆栽などに向くような小さな実をつけるものや、ミカンのような大きな実をつけるものもあります。観賞用の品種の実は食用には適しません。

キンカン(金柑)の育て方カレンダー

時期 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
種まき
植え付け
植え替え
剪定
肥料
開花
収穫

キンカン(金柑)の栽培環境

日当たり・置き場所

出来るだけ強風が当たらない場所を選びます。

用土

地植えにする場合、特に用土を用意する必要はないですが、赤玉と腐葉土を混ぜた用土を使って水はけの良い土壌環境をつくってあげることが大事です。

キンカン(金柑)の育て方のポイント

水やり

地植えの場合は、基本的に水やりは不要ですが、春から夏にかけては土の表面が乾燥しないように水やりをします。

肥料

追肥は、5月から6月の開花前に行います。良く土に混ぜて施肥をすると良いです。有機質か化成肥料どちらでもよいです。

病害虫

キンカンは病気には強いですが、アブラムシやアゲハチョウの幼虫などに食害されやすいので、見つけたら駆除します。
アブラムシ:アブラムシは3月から5月に多く発生する害虫です。新芽や茎、若い葉や葉の裏にくっついて吸汁して株を弱らせます。春から秋に発生するので見つけ次第、駆除しましょう。

キンカン(金柑)の詳しい育て方

選び方

株の幹元が太く、枝が多い苗が良いです。また、根株を見て根腐れを起こしていないか確認することも大事です。

種まき

キンカンは、その年に実った実から種を取り、暖かくなってきた5月頃に蒔きます。育苗ポットに用土を入れて、その中に種を一粒入れて蒔きます。

植え付け

植え付けは3月から5月上旬にかけて行います。出来るだけ強風が当たらない場所を選び、40~50cm位まで切り詰めて植えると良いです。

剪定・切り戻し

キンカンの剪定は、植付けをしてから3年の間にある程度の樹形を作ってしまうことがポイントです。4年目からは間引き程度にしないと、実の付方も良くないです。

収穫

キンカンの実は種類にもよりますが、2月から5月に収穫をすることができます。開花してから150日位で収穫することがおすすめです。

  • 監修者:LOVEGREEN編集部
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