イチョウ(銀杏)とは?育て方・栽培方法|植物図鑑

植物名
イチョウ(銀杏)
学名

Ginkgo biloba

英名
Ginkgo
和名
銀杏
科名
イチョウ科
属名
イチョウ属
原産地
中国

イチョウ(銀杏)の特徴

扇型の葉をしている落葉高木のイチョウ(銀杏)は、全国で街路樹としてよく使われています。黄色く色づく紅葉の景色はとても見事で、イチョウ(銀杏)の街路樹は秋の観光スポットとしても人気があります。イチョウ(銀杏)の実であるギンナンは料理の素材として人気がありますが、実がなる季節はなんとも言えない匂いが発生するため、街路樹として植栽されるのは雄株のイチョウ(銀杏)が多いようです。

東京の木は、都民投票で「イチョウ(銀杏)」に決定し、 昭和41年11月14日発表されました。

大正12年に発生した関東大震災では、一面焼け野原となった東京で奇跡的に生き残ったとして、今も大手濠緑地で大切に育てられているイチョウ(銀杏)の木があります。

イチョウ(銀杏)の詳細情報

園芸分類 庭木、落葉
草丈・樹高 ~30m
耐寒性 強い
耐暑性 強い
花色
開花時期 4月

イチョウ(銀杏)は雌雄異株(しゆういかぶ)

イチョウ(銀杏)には雌株と雄株があります。イチョウ(銀杏)の種子である銀杏(ぎんなん)が実るのは雌株で、花のみが雄株です。イチョウ(銀杏)は裸子植物なので、雌株の種になる胚珠が裸状態で花の中にあります。

花は4月に咲き、雄株から花粉が飛散します。たとえ1kmほど離れていても雌株に届けば、雌株の花にある胚珠の花粉室に雄株の花粉が蓄えられます。すぐに受精は起こらず、そのまま胚珠も花粉も4ヶ月くらい生長します。9月~10月頃数個の精子が放出され、花粉室から造卵器に入り、ここでイチョウ(銀杏)の受精が完成します。

11月頃に種子に熟成しますが、受精していなくても銀杏の実は肥大して食用になります。雌株1本でも銀杏の実がたくさんなるのは、このように花粉がなくても胚珠が肥大する性質(単為結果性)のためです。

イチョウ(銀杏)の雌株雄株の見分け方

樹形で見分ける

イチョウ(銀杏)の樹形は雄株と雌株で違います。雄株は上に高く伸びる樹形。雌株は枝を横に広がるような樹形をしています。

ただ、街路樹の剪定されている樹形では自然の樹形とは違い、間違う可能性があるのでご注意ください。

花で見分ける

花の形が雌株と雄株で異なるため、花が咲いたら確認することができます。雌花は、花の頭が2個に分かれた形をしており(稀に3個のときもある)、雄花はブドウのようなつぶつぶとした形をしています。4月~5月頃の花の時期にご覧になってみてください。

雄花

イチョウ(銀杏)は、花の形が雌株と雄株で異なるため、花で雄雌を確認することができます。雌花は、花の頭が2個に分かれた形をしており(稀に3個のときもある)、雄花はブドウのようなつぶつぶとした形をしています。花の開花時期は4月~5月頃です。

 

イチョウ(銀杏)の育て方カレンダー

時期 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
植え付け
開花
剪定
結実

イチョウ(銀杏)の栽培環境

日当たり・置き場所

イチョウ(銀杏)は、日当たりの良い場所を好みます。

イチョウ(銀杏)は高木の中でも背丈が高くなる木のため、基本的には地植え向きです。自然に生長させていくと、30mくらいの高さになるため、一般家庭より公園樹、街路樹としての利用が多い樹木です。

用土

特に土質を選びません。

イチョウ(銀杏)の育て方のポイント

水やり

植え付け直後にたっぷりと水を与えた後は、根付いてからの水やりは降雨に任せて問題ありません。

病害虫

目立った病害虫の害はありません。

イチョウ(銀杏)の詳しい育て方

選び方

イチョウ(銀杏)には雌株と雄株があります。イチョウ(銀杏)の種子である銀杏(ぎんなん)ができるのは雌株です。また、実を収穫するためには雌株の近くに雄木が必要です。

庭木として選ぶなら、雌雄の樹形の好みで選ぶとよいでしょう。実がなる季節はなんとも言えない匂いが発生するため、街路樹として植栽されるのは雄株のイチョウ(銀杏)が多いようです。

 

植え付け

11月~3月の落葉期に行います。主の幹をまっすぐと生長させるため、支柱で添え木をして安定させましょう。

剪定・切り戻し

イチョウ(銀杏)の剪定は、落葉期に行います。自然樹形で生長させる場合は、まずは主管や株元から出てくる「ヤゴ」や「ヒコバエ」を根元から剪定しましょう。次に枝同士が交差している部分の不要な枝を剪定します。こうした剪定を定期的に行うことによって、枝ぶりの美しいきれいな自然樹形に生長していきます。また、風通しが良くなるので株のためにもなります。

イチョウ(銀杏)は刈り込みに堪え、芽吹きも良いことから、特定の形をイメージした剪定をすることもできます。

イチョウ(銀杏)は刈り込みに堪え、芽吹きも良いことから、特定の形をイメージした剪定をすることもできます。

イチョウ(銀杏)は、4月~5月に開花します。

収穫

イチョウ(銀杏)の実 特徴

イチョウ(銀杏)の実は秋に収穫します。実を素手で収穫するとかぶれることがあります。ビニール手袋などをして収穫しましょう。

また、イチョウ(銀杏)の葉を乾燥させたものは、天然の防虫剤として昔から利用されています。

 

夏越し

特別な夏越しの必要はありません。

冬越し

特別な冬越しの必要はありません。

増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)

種まき、挿し木、接ぎ木で増やすことができます。

  • 監修者:LOVEGREEN編集部
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