ボケ(木瓜)の育て方|植物図鑑

植物名
ボケ(木瓜)
学名

Chaenomeles speciosa

英名
flowering quince, Japanese quince
和名
木瓜
科名
バラ科
属名
ボケ属
原産地
中国

ボケ(木瓜)の特徴

ボケ(木瓜)は早春から春にかけて梅のような花を咲かせる落葉低木で、盆栽として大変人気の高い植物です。また、花の美しさから庭木としても人気があります。しかしボケ(木瓜)の血筋は少々複雑で、日本に古くからあるクサボケや中国のカラボケ、チョウセンボケ、マボケなどを利用し江戸時代に品種改良が盛んにおこなわれた結果、現在の「ボケ」と呼ばれている植物ができあがりました。最近では日本ブームでヨーロッパでも盛んに品種改良が進んでおり、今までなかったような大輪の派手なボケ(木瓜)も生まれており、日本に逆輸入されています。一般に早春から咲き始めるものが多いですが、1月頃から咲き始める寒木瓜や四季咲きの品種もあり、四季を通じて楽しむこともできます。

ボケ(木瓜)の詳細情報

園芸分類 庭木、落葉
草丈・樹高 2~3m
耐寒性 強い
耐暑性 強い
花色 赤,白,ピンク,オレンジ
開花時期 12~5月

ボケ(木瓜)の品種は200種類以上あるとされており、花も一重や八重咲のもの、花色も白から濃紅、咲き分けなどがあります。日本に自生するクサボケは朱色の一重咲です。また、江戸時代に作出され現在でも大変人気のある「東洋錦」は1株で赤絞り、白、赤、桃、覆輪といった様々な色の花を咲かせます。「金鵄殿」は最近作出されて人気の高いクリームがかった八重咲の花をつけます。さらに、開花時は淡い桃色で徐々に色が濃くなっていく「雪の輝」や「港の曙」なども大変人気の高い品種です。

ボケ(木瓜)の育て方カレンダー

時期 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
種まき
植え付け
植え替え
増やし方
剪定
肥料
開花
収穫

ボケ(木瓜)の栽培環境

日当たり・置き場所

ボケ(木瓜)は日当たり良好で、あまり乾燥しすぎない場所に植栽しましょう。

用土

ボケ(木瓜)は土地への適応性が高いためどこでも育ちますが、保水性があり、かつ水はけの良い肥沃な土地を好みます。

地植えのボケ(木瓜)は畑土や川砂、腐葉土などを混ぜ水はけの良い土を作りましょう。鉢植えのボケ(木瓜)は赤玉土(中粒)、腐葉土、川砂を混ぜたものを使います。鉢底に軽石を敷き、水はけを良くしましょう。

ボケ(木瓜)の育て方のポイント

水やり

地植えのボケ(木瓜)は根が定着するまで乾いたら水を与えましょう。十分に定着した後は真夏に何日も晴天が続くようであれば水をたっぷり与えますが、基本的に水やりはあまり必要ありません。鉢植えのボケ(木瓜)は水不足になると蕾や葉が落ちる原因になります。葉のない冬から開花期にかけては水を忘れがちなのであまり乾燥させないように注意しましょう。夏場は水切れを起こさないように十分に与えます。

肥料

早春に花を咲かせるので、庭植えのボケ(木瓜)は2月に寒肥として緩効性の肥料を与えます。また実を採取する場合は9月~10月にも緩効性の肥料を与えます。鉢植えのボケ(木瓜)は開花後にお礼肥として緩効性肥料を与え、10月上旬頃にも緩効性肥料を与えるようにしましょう。

病害虫

病気では葉に鮮やかなオレンジ色の斑点が発生する赤星病があります。見た目が悪くなるだけではなく株も弱りますので、なるべく早い段階で罹患した葉を摘み、殺菌剤を散布して防ぐようにしましょう。また、根頭がん腫病は地際や根の地上に近い部分にこぶができる病気です。地際の部分が傷つくと発生しやすくなります。根治方法はないため、株を土ごと処分するのが良いですが、できない場合は罹患部をできるだけ取り除いて癒合剤を塗り、新しい清潔な土に植えましょう。害虫ではアブラムシカイガラムシがつきやすいです。株の風通しが悪いと大発生しますので、定期的に殺虫剤をまいたり、葉のない冬場にカイガラムシをブラシなどで落とすようにしましょう。
アブラムシは3月から5月に多く発生する害虫です。新芽や茎、若い葉や葉の裏にくっついて吸汁して株を弱らせます。春から秋に発生するので見つけ次第、駆除しましょう。
カイガラムシがつくと樹液を吸われてしまい、株が弱り生育も悪くなり衰え枯れてしまいます。カイガラムシは国内で約400種が発見されており、大きさや形なども様々であり、カイガラがあるのとないものもいます。野菜や果樹、草花、サボテン、ラン、観葉植物と様々な植物に発生し、吸汁(きゅうじゅう)します。

ボケ(木瓜)の詳しい育て方

選び方

ボケ(木瓜)は様々な品種がありますので、良く出回る開花期に好みの株を探しましょう。実も楽しみたい場合は一重の品種を選ぶと良いです。良い株は枝ぶりがこんもりとしており、幹や枝に傷がついておらずしっかりしたものです。葉もつややかで病気になっていないものを選びましょう。地植えや自分で好みの鉢に植える場合は、土があまり新しくない株の方が良いです。中には出荷前に植え替えているものもあり、株が疲れている可能性があります。

種まき

10月頃ボケ(木瓜)の実が完熟し、香りが出てきたら収穫期です。実の中に種が入っているので十分に水で洗浄してそのまま採り播きします。土は小粒の赤玉土を用い、種を播いた後は薄く覆土して押さえ、乾燥しないように管理します。春に発芽し、秋頃には10cm程度の苗になりますので、鉢に植え替えます。

植え付け

基本的に植え付けや植え替えは秋に行います。鉢植えで根が回りすぎているなどで植え替えをしなければならない場合は新しい葉が出てくる前に行いましょう。地植えのボケ(木瓜)は根鉢の倍程度の穴を掘り、庭土に腐葉土と完熟たい肥を混ぜ合わせて植え付けます。鉢植えのボケ(木瓜)は根が2~3年程度で回るので、鉢底から様子を見ながら植え替えます。植え替えは根鉢を崩し、1/3程度根を切り詰めて新しい一回り大きな鉢に植え替えるようにしましょう。

剪定・切り戻し

ボケ(木瓜)の剪定は花後に1回目の剪定を行います。花がらつみと一緒に長く伸びた枝を短く切り詰めましょう。2回目は葉が落ち始める10月~11月頃に行います。この時にはすでに花芽が出来ていますので、花芽がある枝は花芽から10cm程度のところで剪定し、花芽がついていない枝は葉芽が2~3芽残るように剪定しましょう。この時、込み合っている枝や勢いの強い枝は切り詰めます。また、接ぎ木苗では台木から芽が出てきますので見つけ次第かきとりましょう。土から生えてくるひこばえも地際で切り取ります。

ボケ(木瓜)の花は一般に早春から咲き始めるものが多いですが、1月頃から咲き始める寒木瓜や四季咲きの品種もあります。

収穫

実を採取する場合は9月下旬から10月にかけて黄色く熟し香りが出てきた頃に収穫します。あまりたくさん実を付けると株が弱って翌年花数が減ってしまいますので、何度か摘果をしながら必要な分だけならせるようにします。

増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)

ボケ(木瓜)は挿し木で簡単に増やすことができます。

9月~10月頃にその年に伸びた枝を10cm程度に切り、挿す方を鋭利なナイフで斜めに切り戻し十分に水揚げした後、清潔な小粒の赤玉土か鹿沼土に挿します。また面白い方法としては「団子挿し」があり、通常の挿し木と同じように挿し穂を作った後、切り口に発根促進剤を付け、水で練った赤玉土を団子状にして切り口を覆い土に挿します。この方法だと通常の挿し木よりも発根率があがります。ひこばえを掘り取って増やすこともできますが、最近の株の多くは接ぎ木苗が多いので、台木の品種である可能性が高いです。

「木瓜」がパパイヤ?不思議な名前の秘密

ボケ(木瓜)は中国原産ですが、現在の中国では木瓜という漢字は「パパイヤ」を表す言葉で、木瓜で英訳するとパパイヤと翻訳されるものが多いです。中国語で所謂ボケは「貼梗海棠」と書きます。中国のお土産で時々木瓜の実のシロップ漬けを見かけますが、「木瓜」と書いてあったら青パパイヤのシロップ漬けです。日本で「木瓜」と書きますが、これはウリのような実を付ける木という事で「木瓜(もけ)」から転じてボケと呼ばれるようになったと言われています。

木瓜の実ができたらジャムや果実酒に利用してみましょう

クサボケや一重咲のボケ(木瓜)は秋になると黄色い香りの良い実を付けます。そのまま生食はできませんが、近縁種のカリンより渋みはありません。ジャムにする場合は一度下茹でした後皮を剥いて裏ごしし、砂糖と茹で汁を少しだけ加えて練るように加熱します。ある程度粘りが出てきたら火からおろし熱いうちに殺菌した清潔な保存容器に移します。また、カリンと同様に輪切りにして表面が少し乾くまで陰干しし、果実酒やシロップ漬けにすることができます。シロップはカリンと同じように咳止めとして使えるほか、暑気あたりにも効果があります。

  • 監修者:LOVEGREEN編集部
LOVEGREEN編集部アカウントです。編集部のスタッフが監修をしています。
監修している植物一覧を見る

人気の植物ランキング