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サツキ(皐月・さつき)とは?育て方・栽培方法|植物図鑑

植物名
サツキ(皐月・さつき)
学名

Rhododendron indicum

英名
Satsuki azalea
和名
皐月
科名
ツツジ科
属名
ツツジ属
原産地
日本

サツキ(皐月・さつき)の特徴

サツキは最も育てやすい花木のひとつ。交通量の多い道路沿いにも植えられていることから、その強健ぶりが分かります。初心者でも盆栽に仕立てることが容易で、すぐに幹を太らせてくれます。江戸時代から品種改良が続けられているだけあり、一般の愛好家でも人工授粉による交配にチャレンジできます。入門種でありながら、サツキには奥深い世界が広がっているのです。毎年5月には東京・上野で「さつきフェスティバル」が催されており、見事な盆栽の数々を目にすることができます。和のイメージが強いさつきですが、意外と洋風の庭にもよく似合います。

サツキ(皐月・さつき)の詳細情報

園芸分類 庭木、常緑
草丈・樹高 50cm~1.5m
耐寒性 強い
耐暑性 強い
花色 白、赤、ピンク、紫、緑、複色
開花時期 5~6月

サツキとツツジの違い

サツキの正しい呼び名は「サツキツツジ」。名前の示す通りツツジの一種なので両者はよく似ています。見分け方はまず花の大きさと花が咲くタイミングです。2~3cmにとどまるさつきに対し、ツツジは5~7cmと大きくなります。葉の大きさもさつきの方が小ぶりです。開花時期はツツジの方が早く3月~4月。ツツジの終わった頃、4月末~5月にかけてさつきが咲き始めます。

花が咲くタイミングで見分ける事が出来ます。皐月は花が咲きに咲き、その後に葉が出てきます。ツツジは葉が咲きに出た後に花が咲きます。

シャクナゲもよく似ていますが、枝先に花が密生していることと、丸みをおびた大きな葉で区別します。

 

ホトトギスの花

サツキツツジの由来は、5月・皐月(サツキ)に咲く花であることから。この時期の風物詩といえばホトトギス(杜鵑、不如帰)です。そこで、さつきには「杜鵑花(とけんか)」の別名もあります。中国ではツツジとひとくくりにして杜鵑花と呼びます。李白は『宣城見杜鵑花』という詩を残しています。「宣城の都で杜鵑花を見ると、故郷・蜀で聴いたホトトギスの声を思い出す」と、郷里に対する切々とした思いを詠んだものです。

 

サツキ(皐月)と万葉集

サツキは「岩つつじ」の名前で万葉集に登場します。ツツジ科の中でも岩場に性質が強かったため、この名になりました。よく知られた歌に和泉式部の「岩つづじ折り持てぞ見る背子が着し くれなゐ染の衣に似たれば」があります。愛する人の着ていた衣と、手折った岩つつじの赤いイメージが鮮烈です。奔放な恋で知られた和泉式部らしい情感あふれる歌ですね。他にも、従者が亡き草壁皇子への思いを詠んだ「水伝う磯の浦みの岩つつじ 茂く咲く道を またも見むかも」などがあります。

 

サツキ(皐月・さつき)の育て方カレンダー

時期 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
種まき
植え付け
植え替え
剪定
肥料
開花

サツキ(皐月・さつき)の栽培環境

日当たり・置き場所

日当たりがよく、夏の直射日光にあたらない場所にします。

用土

専用の用土も販売されています。同じツツジ科の花が植えられていた場所に移す際は、用土をよく入れ換えておきます。

サツキ(皐月・さつき)の育て方のポイント

水やり

鉢植えの場合、土の表面が乾いたらたっぷり与えます。乾燥に強いサツキですが、夏場は朝夕の2回あげましょう。地植えも夏は水やりが必要です。

肥料

お礼肥料として6~7月に遅効性の固形肥料を与えます。秋にも株元に油かすをまきます。サツキ専用の肥料も販売されています。

病害虫

グンバイムシ:葉裏から吸汁する害虫です。相撲の行事が持っている軍配に近いのでこの名前がつきました。発生時期は4月~10月です。葉の汁を吸ってしまうため、葉が白くカスリ状に見えます。観賞価値が下がり、生育も悪くなります。ハダニ、コナジラミと同じ症状になりますが、葉裏が黒く汚れているので見分けることが出来ます。

サツキ(皐月・さつき)の詳しい育て方

選び方

通年流通していますが、できれば開花期に探しましょう。品種ごとに「斑入り」や「地合い」など特徴とされている花がきちんと咲いているかを確認します。八方によく枝を伸ばしているかも大切です。

種まき

11月頃、ゴマ粒より小さい種を採取し翌春にまきます。実生苗は親の形質を必ずしも受け継ぎません。6月以降は新しく伸びてきた枝で挿し木もできます。10~15cmほどに切って鹿沼土に挿します。

植え付け

日当たりがよく、夏の直射日光を受けない場所にします。ポットから半分程度、土を落として植え付けます。鉢植えは2~3年に一度植え替えましょう。

剪定・切り戻し

花の時期が終わったらすぐ多すぎる新芽を摘み、余計な枝を落として樹形を整えます。初夏に発生しやすい病害虫の発見にもつながります。夏以降は次の花芽ができているため剪定を避けます。

  • 監修者:LOVEGREEN編集部
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