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蓮(ハス)とは?育て方・栽培方法|植物図鑑

  • 7月が旬の花ハス
  • ハス
  • 手乗りハス
植物名
蓮(ハス)
学名

Nelumbo nucifera

英名
Lotus
和名
科名
ハス科
属名
ハス属
原産地
中国、インド

蓮(ハス)の特徴

蓮(ハス)は東南アジア原産の草本性水生植物です。観賞用にも食用にもなるため、世界中で育成されています。

仏教画では仏陀が蓮(ハス)の花の上に座る姿が描かれ、これを蓮華座(れんげざ)と言います。蓮(ハス)の花は、泥水のような池(蓮田)の中から真直ぐに茎を伸ばし、その先に華麗な花を咲かせます。泥から出てきても汚れることがないことから、清らかさの象徴と考えられ、古くから神聖な花とされてきました。

蓮(ハス)の葉は円形または楕円形で、長い葉柄は水面上1.5m以上の丈になります。光沢は無く水を弾く特性があり、この現象はロータス効果と呼ばれています。花茎は葉よりさらに高く伸び、頂点に花が開花します。ひとつひとつの花の寿命は短く3~4日程度、早朝に開花し、午後を超えると閉じはじめ、夕方には閉じる性質があります。

蓮(ハス)の根茎は、日本人にも馴染みの深い蓮根(レンコン)です。ただし、花を観賞する品種は茎が細いため、食用にはなりません。日本では蓮(ハス)の食用部分と言えば主に蓮根(レンコン)の部分ですが、他国では葉から茎まで食用とされます。蓮(ハス)の花の雄しべを緑茶と合わせた蓮茶も有名です。

日本で有名な蓮(ハス)の一つに大賀蓮(ハス)があります。大賀蓮(ハス)は2000年以上前に土の中に落ちた種を大賀一郎博士が発芽させたものです。2000年もの長い間発芽しなかった理由は蓮(ハス)の種の外皮が非常に厚く、自然に発芽することがあまりないからと言われています。

蓮(ハス)の詳細情報

園芸分類 水生植物
草丈・樹高 50~200cm
耐寒性 強い
耐暑性 強い
花色 白、黄、ピンク
開花時期 7月~8月

レンゲの語源になった蓮(ハス)

中華料理でスープをすくうときに使うレンゲは漢字で書くと蓮華です。この名前は、蓮(ハス)の花から散った一枚の花びらに見立てられたのが由来です。別名を散り蓮華とも言います。因みにこのスープをすくう道具を、蓮華あるいは散り蓮華と呼ぶのは日本のみです。

蓮(ハス)と睡蓮(スイレン)との違い

蓮(ハス)と睡蓮(スイレン)の開花期

睡蓮(スイレン)

蓮(ハス)と睡蓮(スイレン)は、花が似ているので間違われやすい植物です。蓮(ハス)と睡蓮(スイレン)の見分けるポイントは2つあり、ひとつは花が咲く位置、もうひとつは葉の形です。

睡蓮(スイレン)は水面すぐ近くで花を咲かせるのに対し、蓮(ハス)の花は水面から離れた高い位置で花を咲かせます。葉は、真ん丸でマットな質感なのが蓮(ハス)、円形に切れ込みが入って、つややかな葉が睡蓮(スイレン)です。

蓮(ハス)の花言葉

 

蓮(ハス)の育て方カレンダー

時期 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
植え付け
植え替え
肥料
開花

蓮(ハス)の栽培環境

日当たり・置き場所

蓮(ハス)は、日当たりと風通しの良い場所を好む水生植物です。日に当たることによって水温が上昇することで生長が活発になり、日当たり具合は花付きにも影響します。ただし、極端に強い直射日光に当たり続けると葉焼けを起こすことがあるので注意しましょう。

用土

粘土質の肥沃な土を好みます。田んぼの土が理想的ですが、手に入らない場合は荒木田土に腐葉土、黒土、赤玉土を混ぜ込んで作ることができます。赤玉土は粒を潰してから使用してください。

蓮(ハス)の育て方のポイント

水やり

蓮(ハス)は水生植物なので、常に水を張った状態で管理し、水を腐らせないように注意しましょう。水の交換を怠ると油膜のような汚れが水面に浮かぶことがあるので、ジョウロなどを使って水を溢れさせるようにして交換します。極端に水温が低い水は、一度バケツに汲んで水温を上げてから作業すると、交換で水温が下がりすぎる予防になります。

肥料

植え付けるときに元肥を土に混ぜ込みましょう。葉が出てきたら月に一度のペースで追肥をしてください。葉が落ちて根が休眠状態になったら中断します。

病害虫

乾燥するとハダニが発生しやすくなります。乾燥させないように気を付けましょう。まれにアブラムシの被害にあうこともあります。見つけ次第捕殺します。

蓮(ハス)の詳しい育て方

選び方

蓮(ハス)は根茎の色つやが良く、芽や切り口が腐っていないものを選びましょう。

蓮(ハス)の花色は白、黄、ピンクなどがあります。茶碗蓮、手乗り蓮と呼ばれる小型種は鉢栽培で楽しまれています。花の咲き方は一重咲き、八重咲き、千重咲きなどがあり、数多くの園芸品種があります。

植え付け

塊茎を土に植え付ける方法が一般的で、適時は春です。大型種は直径60cm以上、中型種は50cm以上、小型種は30cm以上の鉢を選びます。漬物用の桶やバケツでも代用できます。

鉢底に元肥を入れてから土を入れ、生長点が上向きになるように植え付けます。水は土の表面から10~20cm程度の水位になるように溜めましょう。

植え替え・鉢替え

地下茎が生長し鉢が窮屈になってきたら、植え替えをしましょう。植え替え、株分けは春が適時です。

節目から根を出すので傷つけないようにしましょう。植え替え後はしっかり土中に埋め、水深10cmは維持してください。

canva 蓮(ハス)

7月~8月頃に葉よりも高く伸びた花茎の先に、ピンクや白、黄色の花を咲かせます。蓮(ハス)の花は早朝に開き夕方に閉じる性質で、天候や日照によってはお昼過ぎには閉じることもあり、ひとつひとつの花は4日程度の寿命です。

収穫

蓮

写真のような状態で夏から秋にかけて、花材として流通しています。種を採る目的がないなら、種ができる前に花茎を摘み取りましょう。

夏越し

鉢植え栽培は、水切れに注意しましょう。

冬越し

水が凍らなければ屋外で越冬することができます。秋から冬にかけて枯れた葉があれば取り除きます。

冬は休眠し生長が止まりますが、春になると再び浮き葉が出てから立ち葉が伸びてきます。

増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)

株分けで増やすことができます。3月~4月の植え替えのタイミングで株分けを行いましょう。新芽を付けている塊茎を3~4節単位で切り取ります。節目から根を出すので傷つけないように扱いましょう。

  • 監修者:LOVEGREEN編集部
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