イランイランとは?育て方・栽培方法|植物図鑑
- 植物名
- イランイラン
- 学名
Cananga odorata
- 英名
- Ylang Ylang, Perfume Tree
- 和名
- イランイランノキ
- 科名
- バンレイシ科
- 属名
- イランイランノキ属
イランイランの特徴
イランイランは、バンレイシ科イランイランノキ属の常緑高木。東南アジアからオーストラリアなどの南半球の熱帯で自生していますが、正確な原産地は不明とされています。イランイランという名前で広く認識されていますが、標準和名はイランイランノキです。イランイランとは、フィリピンのタガログ語で「花の中の花」という意味、種小名の odorata は、香りが良いという意味です。名前の通り、甘く濃厚な香りの花を咲かせます。精油が抽出される他、香水の原料としても有名です。
イランイランは、熱帯地域では10m以上まで大きくなる木です。花は咲き始めはグリーン、開花してからグリーンのまま5~8cmほどまで大きくなり、最後に黄色く変化します。花の香りは、黄色く色づいてから強く香るようになるのが特徴です。あまり言及されませんが、花びらの先がくるりとカールしている様子も美しい花です。寒さに弱いため、日本では主に温室で栽培されています。また、家庭で育てやすい矮性種のチャボイランイランも流通しています。
イランイランは、日当たりや室内の環境によって差がありますが、5月~10月の暖かい時期に開花します。1年を通して日当たりが良く、冬も10℃を下回らないような環境で管理するようにしてください。
イランイランの詳細情報
園芸分類 | 熱帯植物 |
---|---|
草丈・樹高 | 10~20m |
耐寒性 | 弱い |
耐暑性 | 強い |
花色 | グリーン~黄 |
開花時期 | 5月~10月 |
イランイランの種類
チャボイランイラン
- 学名:Cananga odorata var. fruticosa
- 英名:Dwarf ylang-ylang
チャボイランイランは、標準和名をチャボイランイランノキという、イランイランの矮性種です。
樹高2m程度と小型で、家庭で育てやすいサイズなので、観葉植物として人気があります。
イランイランの育て方カレンダー
時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
開花 | ||||||||||||
植え替え |
イランイランの栽培環境
日当たり・置き場所
1年を通して日当たりが良く、冬も10℃を下回らないような環境で管理しましょう。
用土
市販の園芸用培養土で問題なく育てられます。
イランイランの育て方のポイント
水やり
表土が乾いたらたっぷりと水やりしましょう。
肥料
5月~10月の生育期に希釈した液肥を施します。希釈は、使用する液肥の説明に従ってください。
病害虫
まれにカイガラムシが発生することがあります。普段陰になっている幹や枝、葉裏などを確認するようにしましょう。見つかたら歯ブラシなどでこそぎ落としてください。
イランイランの詳しい育て方
選び方
葉の色つやが良いもの、徒長していないもの、主幹にぐらつきがないものを選びましょう。
仕立て方
若いうちは主幹が細く安定しないので、不安であれば支柱を立てるようにしましょう。
剪定・切り戻し
室内で育てるので、好みの高さで樹高を管理しましょう。大きくなり過ぎたら適宜剪定を行ってください。
植え替え・鉢替え
植え替えは、5月~10月の暖かい時期に行いましょう。鉢底から根が見えるようになったら、一回り大きな鉢に植え替えます。
寒い時期の植え替えは株に負担をかけることになるので、避けるようにしてください。
花
イランイランは、5月~10月の生育期に甘い香りの花を咲かせます。香りは、花が黄色くなってから強く香ります。
冬越し
冬は休眠期です。根に負担をかけるので施肥は行わないようにしてください。水やりは、表土が乾いてから、控えめにしましょう。
育てている環境により、冬に葉を落とすこともありますが、枯れたと思わずに夏まで様子を見るようにしてください。
増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)
種まきと挿し木で増やすことができます。