改良用土「パーライト」の使い方や効果、特徴について
LOVEGREEN編集部
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ガーデニングで使う用土には、肥料や改良用土、堆肥など様々な種類があります。今回は、この中から改良用土の1つである「パーライト」についてご説明します。
目次
パーライトとは
パーライトとは、ガラス質の火山岩を高温加熱し急激に蒸発させて作られています。水分が蒸発して気体になったことから多孔質の構造になっています。
園芸で使用されるだけでなく、保温、断熱性も高く、耐火性もあることから建築材料などにも使用される汎用性の高い製品です。
パーライトの種類・特徴・効果
ここで一般的にパーライトといっても、種類によって用途が違うことを把握しなくてはなりません。パーライトの原料となるのは、主に黒曜石か真珠岩で作られています。
黒曜石(こくようせき)パーライト
黒曜石を高温で熱し、発砲させたものが黒曜石パーライトです。水分が急に蒸発し、気泡ができているため空気が多く含まれ軽い多孔質の作りになっています。
真珠岩と比べ黒曜石に含まれる水分量が少ないため、高温で熱されて膨張しても黒曜石の壁が破壊されず蒸発した際、芯の部分に空洞の穴ができるため、軽量性があります。
透水性・水はけに優れているため、水はけが悪いときに土壌改良材として使われます。
形状は、黒曜石パーライトは真珠岩パーライトと比べて丸みがあります。排水性と通気性に優れている性質から、軽量な鉢底石に使用されています。
また、黒曜石パーライトは普通の水をミネラル水に変える性質があるため、根腐れ防止の効果もあるといわれています。
黒曜石は水はけの悪い土壌に使用
・排水性
・必要最小限の保水性
(真珠岩に比べ空洞部分が少ないため)
・通気性
・根腐れ防止
(黒曜石の影響によりミネラル水となるため)
・軽量化
・保温・断熱効果
真珠岩(しんじゅがん)パーライト
真珠岩を高温で熱し発砲させたものが真珠岩パーライトです。黒曜石パーライトと同じく、水分が急に蒸発して気泡ができた作りになっています。
黒曜石に比べて真珠岩は水分量が多いため、熱されたときに大きく膨張し真珠岩の壁が破壊されたため、内部まで水分が染み込む形状になっています。黒曜石と大きく異なることは、真珠岩パーライトは保水性を高める土壌改良材という点です。
真珠岩は水持ちの悪い土壌に使用
・保水性
・透水性
・通気性
・軽量化
・保温・断熱効果
パーライトの使い方
せっかくパーライトを使って土壌改良したとしても、黒曜石パーライトは「排水性」、真珠岩パーライトは「保水性」という効果の異なるものです。何を目的に置くかで選ぶパーライトが違ってくるということを理解しなければなりません。
同じ効果として、どちらのパーライトも軽量という点で優れています。ハンギングなどに使用して鉢を軽量化することに利用してみましょう。
また、保温効果、耐熱効果にも優れているため鉢植え植物の冬越し及び夏越しのために用いてみてはいかがでしょうか。
・排水性を高めたいときは黒曜石
・保水性を高めたいときは真珠岩
・軽量化を求めるときはパーライト全般
パーライトを使うときの注意
パーライトは様々なトラブル改善に用いることのできる土壌改良材です。主に白い顆粒状で、とても軽いため水に浮きやすい性質があります。そのため、水を与えるたびにパーライトが浮かび上がってしまうため、パーライト単独で用土として使用する事は難しいようです。
使用する際は土に1~2割ほど混ぜて使用します。長年使用していると度重なる水やりで、パーライトのみが土の表面に浮き上がってくる可能性があります。植え替えの際にしっかり土とパーライトを混ぜ合わせてご使用ください。
パーライトの購入
パーライトは園芸店やホームセンター、インターネット、100均で購入することができます。大きくパッケージに「パーライト」と記載されていますので、黒曜石パーライトなのか、真珠岩パーライトなのかしっかり確認しましょう。
容量も2Lから50L位までありますので、必要に応じた容量でお求め頂けます。とても軽量なので、女性でも持つことができるところがパーライトの魅力です。
お値段もパーライトの品質にもよりますが、安いもので2Lで100円前後です。鉢植えに使用する分量ならお求めやすいお値段ですね。
みなさんもガーデニングにパーライトを賢く取り入れてみてはいかがでしょうか。
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