【後半】「JFlトレードフェア2017秋」で出会った、ちょっと気になった植物たち!
LOVEGREEN編集部
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2017年10月14日、大田市場フラワーオークションジャパンで「JFIトレードフェア2017秋」が開催されました。今回は過去最大の規模で開催とのことでした。トレードフェアで出会ったたくさんの魅力的な植物の一部をご紹介します。
前回の花苗・庭木に引き続き、今回は野菜苗やその他の魅力的な植物をご紹介します。
目次
トレードフェアって?
JFIトレードフェアとは、普段、市場に出荷されている生産者さんが商品を展示し、花屋さんや園芸店さんが仕入れる商品を決めたり情報交換をする場で、一般の方々は入れないフェアとなっています。
そんな特別な場所を一度は覗いてみたいですね。
そこで、LOVEGREEN編集では「株式会社フラワーオークションジャパン」様に今回特別に取材させていただきました!
一般の方は日頃入ることのできない特別な場所、中央卸売市場大田市場で行われたJFIトレードフェアを皆さんにご紹介します♪
出展商品をご紹介!
今回のフェアの内容は、クリスマス・お正月に向けての季節商品や、冬から春にかけての花木類や苗物、インドアグリーン、春夏野菜などが目白押しです。
どれもほしくなるようなものばかりで、あれこれと目移りしてしまいそう。
どの植物もプロの生産者の方が丹精込めて育てた逸品、プロのバイヤーの方が目を光らせた選りすぐりの品ですので、こんなに欲しくなるのも当然ですね。
野菜苗・その他
砂苔
こちらは特殊なシート状で栽培した苔です。
シート状になっているため、必要な場所に必要な分だけ切って使用することができます。
つまり、DIYが可能になるということです。
例えば、ご自宅の壁に苔のシートを貼って、壁面緑化にもチャレンジできますし、お庭のエントランス部分にシートを張れば、防草シートのように雑草を防ぎつつ、苔を楽しむことができます。(シート上に付着した飛来型の雑草の種の発芽は、防ぐことはできません)
ますます苔の可能性が広がります。
環境に優しい「フェアモス」ということですが、最近の苔の人気で、苔の山獲りによる乱獲が問題になっています。
一人一人の自分勝手な行動が、過去に様々なものを絶滅へと追いやりました。
例えば、桔梗の花は今では絶滅危惧種に指定されていることをご存知ですか?
都市開発により山野の生息地を追われた以外にも、以前の山野草のブームの際、人々が桔梗を持ち帰ったことも一つの要因となっています。
2度と同じ過ちを繰り返さないためにも、自然を壊さないこのような取り組みを応援したいですね。
つわぶき(石蕗)
古典園芸文化として、江戸時代に日本で育種などが盛んにおこなわれた園芸植物の一種で、特に葉を観賞するものとして栽培されたつわぶき。
艶のある葉にちなんで「つわぶき」と名がついた植物です。
江戸時代に白熱した※斑入り植物の代表格のような植物です。
※斑入りとは、外的または遺伝的要因によって変化したもので、多くは葉に見地の色と違った斑(まだら)模様が現れることをさします。
見てください!なんとも美しい葉の模様ですね♪
斑入り植物を広めたのは、水野忠暁(みずのただとし)といって、江戸時代の奇品愛好家の筆頭ともいえる人物です。
この方が葉や茎に斑入りのあるものなど奇態を見つけては集め、栽培しました。
特に斑入り植物と万年青(おもと)栽培に力を注いでいた人物で、当時奇形と思われていた斑入り植物に価値を見出した人物として、日本のみならず海外の斑入り植物への再認識をもたらしたといっても過言ではない人物です。
水野忠暁は、斑入り植物を解説した「草木錦葉集」も文政12年(1829年)に出版しています。
私たちが斑入り植物を好む理由として、もしかしたらもう既に日本人の遺伝子に含まれているのかもしれませんね。
この斑入りを入れる技術は、日本が世界に誇れる技術です。
手乗りハス
こちらはインド原産のハス科ハス属の蓮(ハス)です。
蓮(ハス)と睡蓮(スイレン)で、仏教では「蓮華(レンゲ)」という言葉もあるように、古くから日本人にとって親しみのある植物です。
食用のレンコンも同じ仲間ですが、今回ご紹介するハスは、小さいサイズの容器でも栽培できるように改良された観賞用のハスです。
ハスといったら、公園で見かける池のハスを思い浮かべがちですが、この手乗りハスは容器の大きさに合わせた葉と花を咲かせる、ベランダ栽培にもってこいの植物です。
ハスを育てている同じ容器を使用して、メダカを飼育することもできるので、ビオトープとしてもおすすめの植物です。
小さな容器でパッケージされているので、購入後お家に持って帰りやすいのも嬉しい配慮ですね。
上の画像はハスの※花托(かたく)のドライフラワーです。
※花托とは、花をつける茎の先端部分のことです。
花が咲いた後は、こんなふうにドライフラワーにすることもでき、個性的なインテリアにもなります。
モダマ
モダマとは、熱帯に育つ巨大なつる性の豆の木で、このような巨大な種を付けます。
こちらもインテリアにおすすめです。
人気のエアプランツと合わせて飾ると、とってもオシャレに飾ることができます。
復活草(セラギネラ)
この植物は面白い!
死んでいるのか、生きているのか分からない、その名も「復活草」。
水をあげないと、画像のように干からびてカラカラの乾燥状態になり、色褪せて死んでしまったようにしかみえません。
でも…
生きてます♪
出張や外出がちで植物のお手入れなんてしている暇がない方や、「私絶対枯らしてしまいます!」という方にも育てられる唯一の植物ではないでしょうか。
お皿の上に水を入れ、復活草(セラギネラ)を置いたら、あら不思議!
こんなに丸まった葉がみるみるうちに広がってきます。
ぜひお店で見かけたらゲットして、育ててみてくださいね♪
グロッバ
こちらはショウガ科の植物「グロッバ」。
ピンク色の部分は花びらではなく※苞(ほう)。
※苞とは、花の根元につく葉の部分
ぴょーんと飛び出た黄色い部分が、グロッバの花の部分です。
緑の葉からピンク色の苞、黄色の花と何段階にも楽しめる愉快な植物です。
野菜苗
最後は野菜苗です。
ひと言で野菜といっても、最近では家庭菜園で育てる野菜の品種もとても増えましたね。
市場にあまり出回らない品種の野菜を、いち早く自宅で育てられるので特別感も増します。
今回見学させていただいた野菜の苗の動向として、「すずなり」という言葉がキーワードになっていました。
自宅で育てますから、農家の方と違いたくさん育てることはできません。
このように一つ苗からすずなりのように収穫することができたら、とても嬉しいですよね♪
そして、もう一つ注目したのはタイガーナッツ。
アサイー、チアシード、キヌアに続いて世界で注目されているカヤツリグサ科カヤツリグサ属のスーパーフードです。
食物繊維が豊富なためダイエット効果が期待されていることや、ビタミンやミネラル類を多く含む栄養豊富なところから、スーパーフードと呼ばれています。
しかし、ここでもっとおすすめしたいポイントは、畑でもプランターでも植えっぱなしでほぼ放任で育てることができるという点です!
レモングラスにも似た草の形をしているタイガーナッツは、日当たりの良い水はけのよい土壌を好みます。虫もつきにくく、とても育てやす植物なのです。
4~6月が植え付けの時期ですが、今から楽しみです!!
いかがでしたか?今回ご紹介した商品は、都内の花屋さん、園芸店で販売されます。
春苗もそろそろ出回り始める季節ですから、今か今かと心待ちにして、日頃から店頭の要チェックをお忘れずに!
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