植物のプロが育てた植物が福岡に集結。ON THE PLANTS vol.4をレポート!
LOVEGREEN編集部
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cokeco
画像提供:ON THE PLANTS
植物よりも植物らしい雑貨が並ぶブース、cokecoさん。福岡県福津市で革製品を作られている職人さんです。植物や生き物をモチーフにした雑貨やアクセサリーが並びます。ひとえに、自然をモチーフにした革作品、という月並みな言葉では語りつくせない感動がありました。生き物の製品はまるで息をしているかのように、木の葉の製品はまるでそこに今落ちてきたかのように、意思のあるような脈打つような製品が一つ一つが存在感を放っていました。
これはいったい何でできているの?と革で作られたことが信じられないような再現性のあるビカクシダのアクセサリー。胞子葉がぐんぐんと伸びて先端が反り返る様子、貯水葉の葉脈が波打って広がる様子がまさに実物をそのまま小さくしたのじゃないかと疑うほどの衝撃でした。
日常の中で気にも留めないようなもの、足をとめてしっかり目を凝らして見てみるとそこには思いがけない小さな喜びが転がっている。そんな小さな感動を革で表現しているのです。実際にcokecoさんの革製品を手に取って、落ち葉のギザギザの先端や、虫食いの穴、葉脈の一本一本の再現性が高く、落ち葉ってこんなに美しいんだ、そうそうこんな虫食いよくあるよね、なんてなんだか嬉しくなるのです。革靴から雑貨まで、革製品で感動を提供するcokecoさん、もっと知りたい方は下記のホームページを覗いてみて下さい。
cocontas
木を彫って作られる、作品の数々。福岡県朝倉市を拠点に木彫りの作品を作る高田さん。木の温かみが溢れる作品が多く、なんだかほっとするものばかりです。削り痕にこだわり、触ったときの柔らかな凹凸が心地よさを与えてくれ、手彫りならではの味わいがあります。そんな温かな作品の中でも人気者のムー。ぽってりしたお腹が特徴の人形で、みんなから愛されるcocontasのキャラクターです。スケートボードや薪割り、時には自分より大きなものを持ち運んだり、色々な表情を見せてくれるムー。一目見たら虜になってしまいます。
そんな数々のムーの作品やいろんな生き物をモチーフに沢山の木彫り作品を作ってきた高田さん。植物ひとつにしてもその特徴を捉え、木彫りで表現することができます。こちらの写真はリトープスの木彫作品。リトープスのハリや瑞々しさ、多肉の質感や模様などを見事に表現しています。もしもこれが土の入った鉢の上に置いてあるとしたら、どうやって見分ければ良いのでしょうか。それくらい細かな部分まで丁寧に作られる作品ばかりで、ついつい見入ってしまいました。
まだまだ植物のプロがいっぱい
植物のみならず、雑貨の出店も職人さんを集めたこのイベント。ブースに並ぶ植物や商品ひとつひとつがこだわりや熱い想いが詰まっています。今回残念ながら時間が足りずお話できなかった出店者さんもご紹介します。
hiro’s pitcher plants
画像提供:ON THE PLANTS
ネペンテスを中心とした食虫植物を扱うhiro’s pitcher plantsさん、山梨からの出店です。ネペンテスとはウツボカズラのことで、捕虫袋が大きく長いものや、模様のついたものなどなかなかお目にかかれない様々なネペンテスのラインナップでした。
Bela Vista Orchids
画像提供:ON THE PLANTS
ボタニカルピープルの記事でもインタビューさせて頂いた、Bela Vista Orchidsさん。ブラジルから仕入れるランを販売しています。種から育てた実生のものが多く比較的小さな株が多いので育てる楽しみが増えますね。
花伝
そして会場となった花伝さん、各地から集まった出店ブースの脇に多肉植物やブロメリア、ハウスの外にアガベや宿根草など通常の幅広いラインナップでお客さんを迎えていました。
ON THE PLANTSにかける熱い想い
左:Satoshi’s Nursery のSatoshiさん 右:ISHII PLANTS NURSERY の石井さん
九州では珍しい、植物のコアなイベントの前身として今後の展開が気になるON THE PLANTS。開催に至った経緯と今後の展望、イベントを運営する裏にある植物に対する熱い想いを、ON THE PLANTS主催のSatoshi’s NurseryのSatoshiさん、ISHII PLANTS NURSERYの石井さんのお2人に話を聞きました。
植物のイベント、九州でやろうよ!
ON THE PLANTS開催のきっかけは、九州では関東や関西で見られるような植物の専門が集結したイベントが少ないと感じたことだったそう。元々知り合いだったお2人、九州でもイベントをやろうよ!とSatoshiさんが石井さんに言ったのが始まりでした。関東を拠点にしている石井さんは、本業で植物を販売したり様々な植物イベントに出店している経験を生かして、イベント主催に関わる地盤を整えてくれたそう。Satoshiさんのアイディアと石井さんの行動力で、とんとん拍子でイベント開催が決まり4年前の2015年に初開催となりました。
初となるON THE PLANTS第一回目は石井さんとSatoshiさん、Plant’s Workさんの商品(その日はたまたま別イベントに参加していたので商品だけの提供)で行われました。塊根植物、ブロメリア、ハオルチアの3つの植物で開催したイベントが大盛況となり、その後も毎年1回定期開催するようになりました。
ON THE PLANTSの出店はプロで集める。
「このイベントのこだわりは、栽培スキルのある本物のプロしか出店できないということ。」そう語るお2人。Webの発展のおかげで簡単にものを売ることができるようになり、植物を販売する人が増えました。とはいえ、販売の技術はあっても育てるスキルが伴わない場合も多くいる、と植物販売に対して警鐘を鳴らします。植物を売っているからこそ、育て方などの管理の仕方をきちんと伝えたい、高いスキルを持った植物のプロで販売をしたい、そんなイベントを作っていくのが目標としているところだそう。植物だけでなく、一緒に出店する雑貨のお店も同様にその道のプロを集めています。販売する商品の隅々まで、その商品の良さや管理方法、全てにおいて説明できる、そんなプロたちを集結させています。
4回目を迎えて
ON THE PLANTSは今回の開催で4回目を迎えました。初回から比べ出店数も10店と増え、確実に発展していることを実感しているお2人。出店数もそうですが、来てくれるお客さんにも手ごたえを感じているそうです。今回4回目となるイベントを開催して、リピートしてくれるお客さんや、事前に楽しみにしてくれるお客さんの存在をより強く感じられました。去年のイベントで植物を買ってくれた人がまた来てくれて、育て方の相談なども頂いたようです。また、このイベントを目的に、鹿児島や広島、さらには東京からもお客さんが駆け付けてくれ、中には台湾などの国外からもお客さんが買いに来たそうです。4回目にして着実に存在感を放っているON THE PLANTS、来年の5回目はどのような変貌を遂げるのか、期待が膨らみます。
次回のON THE PLANTSは?
植物のプロで構成される、福岡の植物イベントON THE PLANTS。来年の開催で5回目を迎えます。
次回のイベント詳細は未定ですが、主催のお2人曰く、4回目よりも大きくしていきたい!とのことでした。すでに待ち遠しいON THE PLANTS Vol.5の最新情報は主催の二人のインスタをチェックしてみて下さい!
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