世界の植物紀行 – 四代目金岡又右衛門 –スペイン最大級の植物・園芸展示会【前編】

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スペイン編の最初の投稿は、イベルフローラ2019の最新情報をお届けさせていただきたいと思う。先日開催されたばかりであり、日本からの訪問者はわたしが見る限りいなかったため、かなりホットな情報がお届けできると思うのでお楽しみいただきたい。

目次

イベルフローラとは

まずイベルフローラ(IBERFLORA)とは、毎年この時期にスペイン バレンシアで開催されるスペイン最大級の植物・園芸の展示会である。そして今年は2019年10月1~3日に開催され、本年度も日本の又右衛門に主催者からの招待状が届いたため、参加をさせていただくことになった。

まずイベルフローラ(IBERFLORA)とは、毎年この時期にスペイン・バレンシアで開催されるスペイン最大級の植物・園芸の展示会である。そして今年は201910月1~3日に開催され、本年度も日本の又右衛門に主催者からの招待状が届いたため、参加をさせていただくことになった。

 

この展示会は、大きく分けて4つのエリアで構成されている。まずはオリーブなどの大型植物やネイティブの植物が多く出展されているビジネスエリアがメインとなり、その他に小型の園芸植物や講演などのイベント、本年度のテーマブースなどのエリア、資材やファニチャー類、関連商品などのエリアにわかれているので順番にご案内させていただきたいと思う。

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デザットプランツの展示

では早速、私としてはイベルフローラのメインと言える大型植物やデザットプランツ(乾燥地帯に分布する植物)のブースをご覧いただきたい。

 

まずはビジネスパートナーのViveros Canos社。ここは厳選されたユッカや人気のアガベ類を多く生産し、この種においてスペインでのリーディングナーセリーと言える。

 

大型のものは特に他者の追随を許さない品質とサイズを保有しており、世界中のバイヤーから注目を浴びている。これはユッカ・ロストラータ・メデューサ。近年リリースされたものでその仕上がりは多くの人を魅了していた。ユッカ・ロストラータ・ブルースワンのマルチタイプである。マルチタイプとは枝分かれ・分頭したもので希少性がある。

 

何故にそのような高品質なプランツと大きなサイズのものを出荷できるかというと、後の掲載にも書かせていただくがアガベ、ユッカ類などは自社で品種改良を行い、より強く美しい苗を産み出し、自社にて育成しているからである。そのためメキシコでの野採りされたものとは違い、日本の気候にも順応できる。

 

参考写真:又右衛門スペース

さらに日本向けの輸出にも積極的に取り組み、今や日本向け出荷管理スペース(又右衛門スペース)を増床し取り組むことで、病害虫のリスクも激減させることができているため品質が高くなっている。また品種によって栽培地を変えることで、より良いものを送り出している。

 

またこのようなデザットプランツの生産に他のナーセリーより可能性を感じ、いち早く取り組んでいたため圧倒的な経験値と時間によって他にはない大型のものが出荷できるようになってきた。

 

現在ユッカ類などにおいて日本に輸入されている植物はメキシコ産がほとんどである。しかしながらメキシコ産は安価ではあるがその品質はかなり不安定である。専門家が輸入しても養生中にかなりの確率で枯死させてしまう。ここスペインの専門家がメキシコより輸入しても同様のことが起こっているので経験値の少ない日本では当然のことである。

せめて輸入し2年以上専用の管理施設で養生させ、しっかり発根させてから出荷する必要がある。機会があれば後の連載で詳しく解説させていただくが、ユッカであれば幹と鉢をヒモや木などで固定しているものは十分に発根させずに出荷しているものが多いと言えるので気を付けていただきたい。

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オリーブの展示

少し話がそれたので話を戻して他のブースの案内を。スペインといえば何と言ってもオリーブであろう。

 

樹齢1000年クラスのオリーブから、BONSAIタイプなどを出品している。

 

それもかなりの大型から苗木まで、魅力的なものがいっぱいである。この実もかなり大きく魅力的である。

大きなサイズや樹齢数百年の古木はもとより、日本では行われていない仕立て方のオリーブもあり、多くの人を魅了している。

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その他植物の展示

他にも大型の植物が多く出展されている。これはブラへア・アルマータ。日本に適した乾湿に寒暖に対応できる人気の種である。その他にもブースによってはビスマルキアやチャメロプス・フミリスやボルカーノ、コンパクタなどもある。ただビスマルキアに関しては、輸送中のストレスをかなり受けるので、着荷状態が不安定のため慎重に検討をしなければならない。他にもサバルヤシもあるが残念ながら人気種のウレサナは見かけることができなかった。

 

中には輸入植物を販売しているブースもあった。これはガジュマル。恐らく中国からの輸入であろう。ユニークな形をしている。

 

ここは大型の植物を専門に輸出しているナーセリーで、オーストラリアからのボトルツリーやマクロザミア・ムーレイなども販売をしていた。

 

他にノリナやドラセナドラコやアルゼンチンから輸入したチョリシアなどを販売しているようである。

 

ここはサボテン類を多く販売している。サボテン類はCITES*が必要なものがほとんどで、輸入するには手間とチェック項目が多くなるため日本には出荷はあまりしていないようである。
※CITES*(サイテス)とは、「ワシントン条約(絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約)」を指します。

 

中には新しく出展されるナーセリーにも出会えたりスペインで又右衛門の活動を知っていてくれていて、興味を持ってくれているナーセリーや輸出される方々から色んな提案をしていただくことができたりするので、歩き回っているだけでも情報がいっぱい入ってきて有意義である。

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最後に

本来、時間がある方はスペインのナーセリーを順番に周り、時には栽培地を見学するのが最良ではあるが、限られた時間で効率的にナーセリーと交流を持つにはこのような展示会(イベルフローラ)に参加するのも良いかと思う。それかドイツ・エッセンでのIPMという展示会に行くのがおすすめである。

ただプロの方がこの記事を読んでいただいているならアドバイスとしては、自社で輸入するには、それ相当のリスクや日本の輸入者としての責任もあるかと思うので、しっかり勉強し、検討に検討を重ねてからが賢明である。なぜならば現在オリーブにおいてはイタリアから始まり各地に拡がりを見せている特有の病気もある。それによって輸入ができずに送り返すというトラブルもあるとのこと。そうなると数百万から桁が変わるぐらいまでの損失がでることもある。そのようなことをふまえて、ブローカーや出荷者に任せっきりにならずに自ら専門知識と時間を備えて現地に入り込む気構えで検討をされればと思う。

またエンドユーザーの皆様には、是非輸入植物は国内生産と違って多くのリスクがあるが、国産より優れたものもたくさんある。その優れたものを手に入れていただくために、価格だけを重視せずに、販売店や輸入植物でもブランドがしっかりしているものがあるのでしっかり見極めていただければ、一生涯の友として一緒に暮らしていただくことができると思う。

そうは言っても中々難しいという方は、できれば近々皆さんと触れあえる輸入植物の交流会か座談会みたいなものを開催できればと思っているので、興味がある方は大きく手をあげていただければ実現できるかもしれません。そんな機会を楽しみにしています。

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