前田有紀の一“花”言vol.65 〜「秋色の花」
LOVEGREEN編集部
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フラワーアーティストの前田有紀さんが、一家言ならぬ一“花”言と称して、その時期に気になる旬のお花や魅力、そして前田さんならではのアレンジ術などをお届けするこちらの企画。今回は、この時期に飾りたい、秋色の花を紹介します。
暖かさを醸し出す、秋色の花
一雨ごとに秋が深まっていますね。最近は寒くなってきたので、暖かいニットやセーターを引っ張り出して、冬支度を始めています。外の気温が18度を下回ると、お花を飾るのに最適な温度になります。夏の暑い時期には、すぐに水が濁ってしまっていたお花たちも、そこまで手間をかけなくても楽しめるようになってきます。
今回のコラムでは市場で仕入れてきた最新の「秋色の花」を集めました。
アストランティア
セリ科のお花、アストランティアは、さりげない佇まいがなんとも可愛いお花です。
「Astrantia」の「Astra」は星を意味する言葉ですが、その花姿をよーく見ると、輝く星のような花びらをもっています。”スターオブファイヤー”という品種の赤は、それだけで飾っても、他の花と合わせてもぐっと秋らしさを演出してくれます。広がって花をつけているので、1本で飾っても、絵になるのが嬉しいですね!
ガーベラ
通年で出回っているガーベラですが、この季節にはボルドーなどの秋らしい色合いが多く出回るようになります。セレクトするときは、オレンジ系、パープル系のガーベラを選ぶと、季節感のある飾り方ができそうです。 2本以上あるときは、それぞれの長さを変えていけてあげると、リズムカルな印象になります。茎がとけやすいので浅めに水を入れて、長く楽しみたいですね。
菊
秋は菊の季節。ブロンズカラーのアナスタシアは、秋らしい色合いで一輪で飾っても本当に綺麗です。「菊は仏様に供えるイメージがあり、そんなに馴染みがない」という方も多いと思いますが、花屋になってからは優美でバリエーションも豊かな菊の世界に魅了されるようになりました。特に長く持つので、はじめて飾る方にも、本当にオススメのお花です。
アナスタシアシリーズは細い花びらが美しい種類なので、ぜひお近くのお花屋さんで探してみてください。
このお花たちを撮影したあと出張のために一週間ほど家をあけたのですが、ガーベラと菊は帰ってきても綺麗に咲いてくれていました。水も変えてあげられなかったのに、咲いていてくれて嬉しかった。
ちょっとくらい手がかけられなくても、綺麗に咲いてくれる季節なので、みなさんも、秋の色合いのお花を楽しんでくださいね!
PROFILE
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フラワーアーティスト 前田有紀さん
10年間テレビ局に勤務した後、2013年イギリスに留学。コッツウォルズ・グロセスター州の古城で見習いガーデナーとして働いた後、都内のフラワーショップで3年の修業を積む。「人の暮らしの中で、花と緑をもっと身近にしたい」という思いからイベントやウェディングの装花や作品制作など、様々な空間での花のあり方を提案する。2018年秋に自身のフラワーブランドguiを立ち上げる。
Facebook/前田有紀『一日一花』
instagram/前田有紀 『一日一花』
Instagram/“guiflower”
前田有紀の一“花”言 バックナンバー
- vol.56〜前田有紀の一“花”言vol.56 「リラックスタイムの過ごし方」
- vol.57〜前田有紀の一“花”言vol.57 「日々のお庭のお手入れ」
- vol.58〜前田有紀の一“花”言vol.58 「日々の料理をハーブで彩る」
- vol.59〜前田有紀の一“花”言vol.59 「初夏の鎌倉散歩」
- vol.60〜前田有紀の一“花”言vol.60 「夏の暑さに強い花」
- vol.61〜前田有紀の一“花”言vol.61 「グリーンを飾る」
- vol.62〜前田有紀の一“花”言vol.62 「夏の鎌倉さんぽ」
- vol.63〜前田有紀の一“花”言vol.63「秋の花あしらい」
- vol.64〜前田有紀の一“花”言vol.63「秋の鎌倉さんぽ」
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