イワシャジン(岩沙参)とは?育て方・栽培方法|植物図鑑
- 植物名
- イワシャジン(岩沙参)
- 学名
Adenophora takedae
- 和名
- 岩沙参
- 科名
- キキョウ科
- 属名
- ツリガネニンジン属
- 原産地
- 日本
イワシャジン(岩沙参)の特徴
イワシャジンは、キキョウ科ツリガネニンジン属の多年草です。秋に釣鐘型をした紫色の花を咲かせます。山地の岩場に根を張り、細い葉茎を下垂させるように伸ばしてたくさんの花を咲かせる姿は、楚々とした風情があり、人気のある山野草です。
イワシャジンの名前の由来は、根がツリガネニンジンの根に似ていることによります。沙参とはツリガネニンジンの根から作られる生薬のこと。さらに補足すると、ツリガネニンジンの根は、高麗人参に似ていることから沙参という名がついたのだそうです。
イワシャジン(岩沙参)の詳細情報
園芸分類 | 草花 |
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草丈・樹高 | 20~80cm |
耐寒性 | 普通 |
耐暑性 | やや弱い |
花色 | 紫、白 |
開花時期 | 9月~10月 |
イワシャジン(岩沙参)の種類
ホウオウシャジン
- 学名:Adenophora takedae var. howozana
ホウオウシャジンは、イワシャジンの高山型の小型種。イワシャジンによく似た花を咲かせます。見分け方は、ガクのフォルムです。イワシャジンのガクは水平に広がるのに対して、ホウオウシャジンのガクは反り返るように広がります。
ヒナシャジン
- 学名:Adenophora maximowicziana
ヒナシャジンは、石灰岩の岩場に生えるイワシャジンの仲間。四国の固有種です。細い茎に白く小さな釣鐘型の花を咲かせます。
ソバナ
- 学名:Adenophora remotiflora
ソバナは、山地の斜面に生えるイワシャジンの仲間。イワシャジンと同じように、斜面から茎を下垂させるようにして咲きます。
イワシャジン(岩沙参)の育て方カレンダー
時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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開花 | ||||||||||||
植え付け | ||||||||||||
植え替え | ||||||||||||
肥料 |
イワシャジン(岩沙参)の栽培環境
日当たり・置き場所
日当たりと水はけの良い場所を好みます。夏の直射日光が苦手なので、夏は風通しが良く涼しい場所で管理するようにしましょう。季節によって場所を移せるように、最初から鉢植えで育てるとよいでしょう。素焼き鉢のような、通気性の良い鉢を選ぶようにしてください。
用土
水はけの良い粗め用土を好みます。市販の山野草の土で問題なく育てられます。
イワシャジン(岩沙参)の育て方のポイント
水やり
表土が乾いたら、たっぷりと水やりします。夏は土中が蒸れないよう、早朝か夕方に水やりをしまよう。冬は休眠期なので控えめに与えます。
肥料
春から梅雨前の4月~6月、秋の9月~11月に緩効性肥料を施します。肥料が切れると根生葉(地際から出ている葉)が枯れてしまうことがあるので、様子を見て施すようにしてください。
病害虫
過湿による蒸れでカビ病が発生することがあります。梅雨から夏は風通し良く管理しましょう。
イワシャジン(岩沙参)の詳しい育て方
選び方
根生葉が多いもの、開花株なら根生葉が枯れてなくなっていないものが良い株です。
種まき
秋に種ができたら、すぐにまくか、春まで冷蔵庫で保管してまくようにします。
植え付け
植え付け適期は、3月~4月か10月です。根鉢を崩し過ぎないように注意しましょう。
剪定・切り戻し
種の収穫の必要がなければ、花が終わったら花茎を根元から切り取ります。
植え替え・鉢替え
植え替え適期は、3月~4月と10月です。イワシャジンは生長が早いので、1~2年に1度、一回り大きな鉢に植え替えます。
花
イワシャジンの花が咲くのは、9月~10月です。釣鐘型をした紫色の美しい花を咲かせます。
収穫
花後に種ができたら収穫します。秋のうちにすぐにまくか、冷蔵庫で保管して、翌春にまきます。
冬越し
イワシャジンは、冬は地上部が枯れたようになって越冬します。水やりは控えめにし、日当たり良く暖かい場所で管理しましょう。
増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)
株分けと種まきで増やすことができます。