葛(クズ)とは?育て方・栽培方法|植物図鑑
- 植物名
- 葛(クズ)
- 学名
Pueraria lobata
- 英名
- kudzu
- 和名
- 葛
- 別名・流通名
- ウラミグサ
- 科名
- マメ科
- 属名
- クズ属
- 原産地
- 日本、中国、朝鮮半島
葛(クズ)の特徴
葛(クズ)は、日本の山野及び街中の公園や空き地などで見かけるつる性の多年草。秋の七草の一つとしても有名です。薬用や食用に利用される傍ら、繁殖力が強く駆除が困難な雑草としても扱われている、身近な野草です。
葛(クズ)は、赤紫色の藤(フジ)を逆さにしたような花を咲かせます。一つ一つの花はマメ科特有の蝶形花で、大きさは1~2cm程度、ぶどうジュースのような甘い香りがあります。花は付け根の方から咲いていき、先端の花が咲く頃には下の花は散っています。色鮮やかで香りの良い花を咲かせる葛(クズ)ですが、葉が大きく茂るので、花が咲いているのに見えないということも多くあります。空き地や河原など、身近な場所に茂っているのに花を見たことがないという人も多いようです。
葛(クズ)のつるは太く丈夫で、3枚の小葉からなる大きな葉を茂らせます。葉や茎に産毛のような細かい毛があります。土中に太い根を伸ばし、山芋のような塊根を形成するのも特徴です。葛(クズ)の根は太く長いので駆除が困難と厄介がられることもありますが、実は良質なでんぷん質が豊富。薬用としてとっても優秀な植物です。葛(クズ)の根からは、葛根湯(かっこんとう)や葛湯(くずゆ)などの生薬が作られています。他にも、葛粉(くずこ)、葛餅(くずもち)、葛切り(くずきり)などの和菓子の原料にもされています。
葛(クズ)の葉の裏の色は白っぽく、風に吹かれて葉裏が見えることから裏見草(ウラミグサ)と呼ばれ、「恨み」とかけて枕詞に使用されました。
葛(クズ)の詳細情報
園芸分類 | 草花 |
---|---|
草丈・樹高 | 5m以上 |
耐寒性 | 普通 |
耐暑性 | 強い |
花色 | 赤紫 |
開花時期 | 7月~9月 |
葛(クズ)の名前の由来
葛(クズ)の名前の由来は、その昔奈良県の国栖(くす、くず)がクズの産地であったことから名付けられたと言われています。
葛(クズ)の花の特徴
葛(クズ)の花が咲くのは、7月~9月。秋の七草の一つですが、夏から晩夏にかけて開花します。葛(クズ)の花はぶどうジュースのような甘い香りがあります。
葛(クズ)とかずらの違いは?
かずらとは、つる植物の総称です。漢字ではかずら(葛)と書きます。葛(クズ)は丈夫で身近なつる植物だったため葛の字を当てられ、「葛(クズ)」となったのだろうと言われいます。
同じ「葛」の字でも「かずら」と読めばつる植物の総称であり、「くず」と読めばクズという植物のことを指します。ちょっとややこしいようですが、前後の文脈から読み取るようにしてみてください。