野沢菜の収穫から漬けるまでを体験レポート!
小野寺葉月
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信州といえば漬物。漬物といえば野沢菜。野沢菜といえばおいしい、そんな野沢菜を漬けてみよう! ということで野沢菜の収穫体験から野沢菜漬けまで、教わってきました!
目次
信州の味。野沢菜漬けとは
野沢菜はアブラナ科アブラナ属の二年生植物です。二年生植物とは、二年かけて成長する植物のことです。種子や実を収穫したい場合は二年生育しますが、野沢菜のように葉や茎を食用とする場合は一年で収穫します。二年草にはほかに、麦やパセリがあります。
今回畑に行くまで、野沢菜の根がカブのようになっていることを知りませんでした。根元を見ると確かになにか土の中にありますね。
▼野沢菜について
野沢菜の収穫体験!
①地面に縛るようの紐を置いて、野沢菜を収穫し始めます。
「株元を持って抜くか、地際でカットするかどちらかでやってみて」と教えていただきました。
しかし、株元を持って抜こうと思うと茎が折れてしまったり…。
傷がついてしまうので途中からは地際で切るようにしました。
②野沢菜の長さをそろえながら紐の上に積んでいきます。
この「長さをそろえる」というのがなかなか難しい! うまく切れてもなんだか短かったり、長すぎたり…。
株元でカットして
枯れて茶色くなっている部分を手で取り除いて
葉先が長ければ包丁で落とします。
小さい株はお浸し用などに、そのままいただきました。
③野沢菜がある程度の量になったら紐でくくって、収穫は終了です!
野沢菜の漬け方
早速、野沢菜を漬けていきます。今回、収穫させていただいた野沢菜は約6キロでした。塩を3%(180g)で漬けるそうです。
①お菜洗いをします
信州では、野沢菜のことは「お菜」と呼びます。また、収穫した野沢菜を洗うことをお菜洗いと呼びます。一冬分のお菜を収穫し、一気に洗って漬けるお菜洗いとお菜漬けは信州の風物詩ともいえます。野沢菜漬け発祥の野沢など一部地域では、温泉で野沢菜を洗う風習があります。温泉で洗うことで野沢菜が柔らかくなるんだそうです。温泉浴場を開放して一斉にお菜洗いをするところもあるんだとか。
②お湯をためながら手で泥を落としていきます。(今回はお湯で洗わせていただきました。)
③塩を準備して、お酒で漬物樽をお清めします。
④野沢菜を入れます。縦に入れて、塩と隠し味に乾燥したままの黒豆をまぶします。
次は横に入れていきます。これを繰り返していきます。
黒豆を入れるのは他では聞いたことがないけれど、丸みのある味になるような気がする、とのこと。ほかの隠し味としては、柿の皮や味噌、するめ、昆布、などなど各家庭によってこだわりの味があるようです。
すべて入ったら蓋をします。
⑥重石を置きます。
重石はつける野沢菜の倍ほど。「すぐに水が上がると思うので、そうしたら重石を半分に減らしてね」ということで、自宅で待ってみたのですが…待てど暮らせど水が上がってこない! なんででしょう? 重石が少なかった? と思っていたら1週間ほどでやっと上がっているのが確認できました。
重石を軽くしてまた少し置いておいたら食べごろ、と教えていただいたので、様子を見たところ…。
やっぱり凍っていました。ここのところずいぶん雪がたくさん降り、気温もマイナス12度前後まで下がっていたので、そのせいでしょうか?
「多分凍るから、凍ったら割ってね、出してください」とアドバイスをいただいていたので氷を割って野沢菜づけを取り出しました。
野沢菜も少し凍っているようです。洗わずに、漬け汁を絞っていただきます。
⑦好みの味に野沢菜が漬かったら、樽から出して袋に入れて冷蔵庫に入れておきます。
凍らない程度に保管するのが良いようです。私は半分ほど冷蔵庫に保管して、残りは古漬けにするべく樽に戻しました。
1年目の野沢菜漬けはとてもおいしく漬けることができました。
今年は樽も重石もお借りしたので、来年は自分でそろえて野沢菜を植え付けるところからスタートしたいと思います!
収穫したり、スーパーなどで購入した際には、ぜひ漬物に挑戦してみてはいかがでしょうか?
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