【季節の庭仕事】ブラックベリー新しい枝の誘引やレモングラスの冬越し
金子三保子
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冬は植物の変化がゆっくりな時期ですが、寒い季節のうちにやっておかなければならないことがたくさんあります。今回はブラックベリーの剪定、新しい枝の誘引についてと、レモングラスの冬越し剪定、連続でご紹介しているミニトマトをご紹介します。
目次
ブラックベリーの流通
ブラックベリーは、バラ科の落葉性のつる性植物で、最近は様々な品種が流通しています。大きな特徴として、とげあり・とげなしの品種があり、最近流通している品種はとげのないタイプがほとんどです。
品種によって味に違いがあるので、こだわって育てたい方は、多品種を扱うお店で購入するとよいと思いますが、市場に出回っているブラックベリーは品種が書いていないことの方が多く、私も10年以上前に品種にこだわらず、とげなしのタイプのブラックベリーを購入して地植えで育てています。
味覚は人によっての好き嫌いの感覚が違うので、それぞれが決めた方がよいと思いますが、とげあり・とげなしについては、毎年の必須の誘引作業の手間を考えると、とげなしのタイプが断然おすすめです。
ブラックベリー
ブラックベリーの実がなる仕組み
今年実がなった枝には来年は実がならない
ブラックベリーは、昨シーズンに実をつけた枝には実はつかない性質があります。新しく伸びた枝に翌年の実がなる仕組みです。
このような性質から、実を収穫したら実のなった枝は剪定します。剪定の時期は、実がなった以降ならいつでも剪定しても大丈夫です。ただし、どれが古い枝でどれが新しい枝かがわからないのなら、冬まで待つと実がついた枝が枯れてくるのでわかりやすいです。時期の限度としては2月くらいまでに行います。
ブラックベリーの剪定
私の場合は、トレリスにブラックベリー以外の植物も這わせていて、夏の間は他の植物がブラックベリーに絡みついて剪定ができず、毎年お正月のころに古枝の剪定をしています。
剪定前のブラックベリー
4本のうち、右と左の太い枝が2017年に実がなった枝。この枝に再度実がなることはないので、地際で剪定します。
剪定後
ブラックベリーの誘引
剪定後は2018年の初夏の実がなる枝を誘引をします。
ブラックベリーの生長の過程と誘引のコツ
冬の間はメインの枝だけのブラックベリー。春になるとメインの枝から脇枝が出てきて開花、花の後に実がなる流れです。2017年に新しく出た枝は、初夏から秋までどんどん伸びます。放置していると地面に枝が接着した場所で根付いてしまい、どんどん増えてしまいます。このため、枝をトレリスなどに這わせていく作業が必要です。これを誘引といいます。
ひもかワイヤーでくくりつけて誘引します。
ブラックベリーは、日当たりが良いほうが花付きがよくなります(=実がたくさんつく)。お日様が当たる方へと誘引した方がよいでしょう。
誘引で一番気を付けたいことは枝を誘引する高さです!
ブラックベリーは、冬の間はメインの茎しかありませんが、春になるとメインの茎から脇の茎が伸びてきて、茎先につぼみがつきます。
その脇の茎の丈は20~30cmの短いものもあれば、伸びるものは50cm以上の茎もあります。
誘引する時は茎が伸びることを計算して、地面から最低でも50cm以上の高さ以上の所に誘引していきます。地植えなら1mくらい以上の高さに誘引した方がいいと思います。あまり低いところに誘引すると、そこから茎が伸びて重たい実がつくと実が地面についてしまい、泥はねなどで実が傷んでしまいます。せっかくの実が食べられないのはもったいないので、余裕を持った高さの位置に誘引した方がよいのです。
2017年の実の様子
メインの茎から脇枝が伸びて、その茎先に実がなります。ひとつひとつの実が重たいので、茎がしなるように実がなります。このような実のなり方のため、地面から最低でも50cm以上の高さ以上の所に誘引していきます。
また、毎日収穫することを考えると、手を伸ばして届く高さに誘引した方が収穫しやすいです。枝が伸びすぎると先が弱るので、枝があまりにも長く伸びている場合は、誘引時に剪定します。
枝は多少折れてしまったりしても気にしなくて大丈夫です。また、折れたところから分枝して生長します。こちらも夏場に折れてしまった枝が分枝した状態です。全部伸ばすと枝が多すぎるので、もう少し伸びてから、いい枝を残して残りは剪定しようと思います。
誘引完了
2017年のブラックベリー番外編
初夏に実がなった枝には実がつかないとご紹介しましたが、今年は晩秋に古い枝から花が咲き、実が数粒なってしまいました。狂い咲きでしょうか?
紅葉している葉と実が同じ時期に見られたのは初めて。
ブラックベリーは紅葉もきれいです。落葉性ですが、東京の寒さだと葉をつけたまま越冬することもあります。
レモングラスの冬越し
今まで鉢植えで育てていたレモングラス。2017年は、はじめて地植えにしてみました。
半日くらいしか日が当たらない場所ですが、やはり地植えにするとすごい生長力。
レモングラスは耐寒性はないので、冬越しは掘り上げて管理するのがベストな方法ですが、保管する場所がないため、剪定してマルチングをして越冬するかどうかを試してみることにしました。
地際で剪定
落ち葉をかける
ハンギングバスケット用のヤシマットを上にかぶせて、風で飛ばないように、誘引ワイヤーを丸めてクリップとして突き刺しました。これで越冬するでしょうか?実験です。
ミニトマトの抜き取り
毎年11月くらいで抜き取っていたミニトマト。2017年は記録更新、クリスマスまで持ちこたえました。
最後の収穫はこんなに採れました。
室内で追熟させて色づかせてみることに。
庭仕事の記事を書かせていただいて丸1年。お読みいただきましてありがとうございます。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。
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