おしゃれに飾ろう!アンティーク風の鳥かごを使った寄せ植えの作り方
とまつあつこ
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アンティーク風の鳥かごはその存在が特別で、ひとつあるだけでその場の雰囲気ががらっと変わり、おしゃれな空間を演出することができます。アンティーク風の鳥かごをそのまま飾っても良いのですが、今回はひと工夫して、鳥かごに草花を寄せ植えする方法をご紹介します。お庭のフォーカルポイントとなるオリジナルの「鳥かごを使った寄せ植え」を作って素敵に飾りましょう。
目次
■アンティーク風の鳥かごを使った寄せ植え
・アンティーク風の鳥かごを使った寄せ植えにおすすめの植物
・アンティーク風の鳥かごを使った寄せ植えの作り方
・アンティーク風の鳥かごを使った寄せ植えの管理方法
■アンティーク風の鳥かごを使った寄せ植えを作った植物のその後
アンティーク風の鳥かごを使った寄せ植え
今回の寄せ植えのテーマは「お庭をおしゃれに演出する寄せ植え」です。
鳥かごという限られたスペースに数種の草花を植えて、お庭のフォーカルポイントになる寄せ植えを作りましょう。
アンティーク風の鳥かごを使った寄せ植えにおすすめの植物
鳥かごの寄せ植えを作る時の苗選びのポイントは、高低差や質感や形の違い、色のコントラストを付けることにプラスして、かごの外に飛び出してやわらかく伸びやかに育つ植物を添えると美しく仕上がります。
今回は、暑い季節に木漏れ日の庭で涼むイメージで、明るい日陰でしっとりと育つ植物を集めてみました。
寄せ植えに使った植物を、選んだ理由も含めてご紹介していきます。
八重咲きベコニア ~シュウカイドウ科 非耐寒性多年草~
この苗を選んだ理由
明るい色の花が咲くメインの苗として、愛らしい八重咲きのベコニアを選びました。4~10月頃に花が次々と咲きます。
育て方のコツ
直接雨が当たらない風通しの良い日なた~半日陰を好み、真夏の直射日光は苦手です。春と秋はよく日に当てて育てましょう。
水やりは土の表面が乾いたら株元にたっぷりとあげます。
寒さに弱く、日本の気候では一年草として扱われます。挿し木で増やすことができます。
レックスベゴニア ~シュウカイドウ科 非耐寒性多年草~
この苗を選んだ理由
アンティーク風の鳥かごの中から、明るい葉色の大き目の葉っぱをのぞかせたいと思いました。
赤系のヒューケラとどちらにするか迷ったのですが、この微妙なニュアンスカラーが夏に向けてぴったりと感じレックスベコニアに決めました。
育て方のコツ
半日陰と保水性のある用土を好みます。水切れで葉色が悪くなり、過湿だと根腐れをおこしやすいです。
レックスベコニアは茎が折れやすいので植え付けの時にちょっと注意が必要です。株分けで繁殖します。
ハゴロモジャスミン ~モクセイ科 半耐寒性木本~
この苗を選んだ理由
鳥かごの外に伸びやかに育つものとして、細やかな葉が美しい斑入りのハゴロモジャスミンを選びました。
3~5月頃に甘い香りのする白い花が咲きます。上方向に伸びるつる性です。
育て方のコツ
日なたと水はけのよい用土を好みます。耐寒性はやや弱いので、霜にあたらないようにして冬越ししましょう。
挿し木でふやせます。花を楽しむ場合は、剪定は花後から夏までに行います。秋以降は花芽をつける枝を落とすことになるため、なるべく剪定をしません。
アイビー ~ウコギ科 耐寒性木本~
この苗を選んだ理由
もう一つ、鳥かごから外に伸びやかに育つ植物を使いたいと考えた時に、ハート型のアイビーを選びました。
アイビーは株分けして数ヵ所に植えていきます。
育て方のコツ
本来は日なたを好みますが、耐陰性が強く室内でも屋外でも育てることができるとても丈夫な植物です。
土が乾いたらたっぷりお水をあげましょう。挿し芽で繁殖します。
アンティーク風の鳥かごを使った寄せ植えの作り方
それでは、寄せ植えを作っていきましょう。
準備するもの
・苗(9cmポット苗4ポット)
・鳥かご(今回は底の直系約20㎝、高さ40㎝ほどのサイズ)
・ココヤシマット
・不織布
・肥料入り培養土
・水苔(水でふやかしておきます。)
・土入れ
・はさみ
・ジョーロ など
作り方
鳥かごをココヤシマットの上に置き、底の形をペンでなぞります。
ペンでなぞった線に沿ってココヤシマットを丸くカットします。
カットしたマットを鳥かごの底に敷きます。
次に、側面にはわせるココヤシマットの高さを決めて細長くカットします。
カットしたココヤシマットを、鳥かごの内側に一周はわせます。
ココヤシマットの上に不織布を敷き、不織布のはじを何ヵ所かかごの外に引っ張り出します。不織布の上に、肥料入り培養土を底面が見えなくなるくらい入れます。
この写真は完成後に撮ったものです。植え付ける前に、完成をイメージして苗の配置を考えます。
今回は、ハゴロモジャスミンを後ろ側に、八重咲きベゴニアを右側に、レックスベゴニアを左側に置き、この3つの苗の配置で不等辺三角形をつくり、3つの苗の間に株分けしたアイビーを植えるイメージをしました。
後ろからハゴロモジャスミンのつるを鳥かごにはわせ、左手前に華やかな葉色のレックスベゴニアでインパクトを出します。
後ろ側に配置するハゴロモジャスミンから植えていきます。株元の黄色い葉やごみを取り除き、根を少しくずして土の部分をコンパクトにします。根っこをいじめすぎいないように注意しましょう。
次に、右側に配置する八重咲きベゴニアの土をくずして植えていきます。
限られたスペースに植えるため、葉っぱが多すぎる場合は数枚取り除きましょう。葉を数枚取ることで、見た目も風通しも良くなります。
レックスベゴニアも、全部は使わずに株分けして使います。根が自然に別れる場所を見極めて、優しく株を分けましょう。
八重咲きベゴニアのやや手前左側に、レックスベゴニアの葉が一番美しく見える向きを見つけて植えます。
アイビーを3つに株分けします。
アイビーの土の部分を少しふるい落とし、コンパクトにして先に植えた3つの苗の間に3か所植えていきます。
鳥かごの柵の間から、様々な方向にアイビーの茎葉を出します。
隙間にしっかりと土を入れます。鳥かごの外側から不織布をピンと引っ張って、不織布の上から土を滑り込ませるようにすると土が入れやすいです。器の真ん中の苗と苗の間にも土を入れましょう。
土がしっかり入ったら、不要な不織布をカットします。ココヤシマットの高さより1cmくらい長めにカットすると、土の流出を防げます。
不織布を隠すように、鳥かごの外側一周に水苔をはります。
鳥かごを閉めて、レックスベゴニアの葉を鳥かごの外側に出します。茎が折れやすいので注意しましょう。
アイビー、ハゴロモジャスミンの茎葉も鳥かごの外側に出し、茎葉で美しい流れをつくるように鳥かごに絡ませます。
完成したら、鳥かごの底から流れ出るくらいたっぷりのお水を株元からあげます。
これは、完成から1週間後の様子です。鳥かごの外側に出した茎葉が伸びやかに育っていますね。
アンティーク風の鳥かごを使った寄せ植えの管理方法
鳥かごという狭いスペースの中に植物を植えることは、植物にとってはちょっと窮屈かもしれません。人間もおしゃれをするには少し大変なことがつきものですが、植物もおしゃれに飾られる時には少し無理をしています。そのため、上手に育てるためには日々植物の状態をよく観察してあげることが必要です。
置く場所
直接雨があたらない日なた~半日陰に置きます。玄関などの軒下やベランダ、常緑樹やパラソルの下などが適しています。
肥料
肥料入り培養土を使うので、1カ月後から水やりをかねて液肥や固形肥料を与えます。
花柄とり
ベゴニアの花は花が終わると自然に落ちますが、葉の上に落ちたものは見た目も悪く、病害虫の発生も促すためこまめに取ります。
切り戻し
生長して姿が乱れた場合は茎を短くし、再び美しく楽しむことができます。切り戻しに合わせて薄めの液肥を施すと、新芽の生長がよくなります。
水やり
暑い季節は、朝または夕方以降涼しい時間に水をあげましょう。日中暑い時間の水やりは蒸れてしまうのでおすすめしません。また、雨の日や土が湿っている時は控えます。
アンティーク風の鳥かごを使った寄せ植えを作った植物のその後
八重咲きベゴニア、レックスベゴニアは寒さに弱く、ハゴロモジャスミンはやや寒さに弱い性質です。10℃以下になったら室内に移動して明るい窓辺に置いて育てると、来年も楽しむことができます。
今回一緒に植えたアイビーは室内の明るい場所でも育てる事ができるので、寒くなる頃に鳥かご全体を室内に移動することをおすすめします。
暖房の風が直接あたると弱るので気をつけましょう。冬の水やりは、乾いたらたっぷり日中の暖かい時間に行いましょう。
鳥かごを室内に置く時は、水が流れ出ないように受け皿が必要です。園芸用の受け皿が無い場合は、使わないお皿を園芸用として使ってもいいですね。
お庭をおしゃれに演出する寄せ植え
以前、寄せ植え講座を担当していた時に「鳥かごを使った寄せ植え」はとても人気がありました。お店に鳥かごの寄せ植えを飾ると、立ち止まって見てくださるお客様も多かったです。今回、撮影用に作成した鳥かごの寄せ植えも、編集部のベランダで好評です。
アンティーク風の鳥かごは、その存在自体が魅力的で、そこにみずみずしい伸びやかな植物たちの美しさをプラスすることで、お互いの魅力をさらに引き立たせることができるのだと思います。
植物のお手入れをする時間があまり持てない方には、暑さ寒さに強い丈夫なカラーリーフだけを使って作る鳥かごの寄せ植えもおすすめですよ。シンプルで丈夫で長持ちします。
お庭やベランダのフォーカルポイントとなる鳥かごの寄せ植えを、ぜひ作ってみてください。
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