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ふきとツワブキの違いと見分け方|食べ方やふきのとうについても解説

ふきによく似たツワブキをご存じですか?どちらも春の味覚を楽しめる山菜です。ふきとツワブキの特徴や違いと見分け方、食べ方、さらにふきのとうの正体についても解説します。

目次

ふきとツワブキの特徴

ふきとは?基本情報と特徴

■学名:Petasites japonicus  ■科名:キク科フキ属  ■分類:宿根草  フキ(蕗)は日本の山野に自生する宿根草です。北は北海道から南は沖縄まで広く分布しています。丸く大きな柔らかい葉が特徴です。数少ない日本原産の野菜と言えます。

ふきの葉

ふきの基本情報

  • 学名:Petasites japonicus
  • 科名:キク科
  • 属名:フキ属
  • 分類:非耐寒性多年草

ふきは、日本の山野に自生する非耐寒性多年草。北は北海道から南は沖縄まで広く分布し、古来から食用にされてきた数少ない日本原産の野菜です。丸くて大きな柔らかい葉が特徴で、主に葉柄を食用とします。

地下茎で増えるので、群生していることもしばしば。山野を歩いていると思いがけず、ふきの群生に出会えることがあります。増やしたくない場合は、数年に一回株分けをして植え替えます。

ふきの特徴

・葉の色は明るいグリーンで、表面に細かい毛が生えているので、触るとざらざらしている

・非耐寒性多年草なので、冬は地上部が無くなるか、ごくわずかな小さな葉を出して越冬

・春になると株元からふきのとうが出てくる

ツワブキとは?基本情報と特徴

■学名:Farfugium japonicum  ■科名:キク科ツワブキ属  ■分類:常緑多年草  ツワブキ(石蕗)は日本の海岸地帯や山野に自生する常緑多年草です。耐陰性が強く、日影でも良く育つので、個人の庭から寺院や公園まで幅広く植えられています。  秋には菊によく似た明るい黄色の花が咲きます。葉に明るい斑が入った品種や切れ込みのあるもの等があり、ファンも多い植物です。  ツワブキ(石蕗)の特徴 ・ツワブキ(石蕗)の葉は濃いグリーンで、表面にはつやつやとした光沢があります。  ・ツワブキ(石蕗)は常緑性なので、冬でも青々と繁っています。  ・ツワブキ(石蕗)は秋に菊に良く似た黄色の花を咲かせます。

ツワブキの葉

ツワブキの基本情報

  • 学名:Farfugium japonicum
  • 科名:キク科
  • 属名:ツワブキ属
  • 分類:常緑多年草

ツワブキは、日本の海岸地帯や山野に自生する常緑多年草です。耐陰性が強く、日影でもよく育つので、個人の庭から寺院や公園まで幅広く植えられています。

 

寒さに強い花ツワブキ

ツワブキの花

秋にキクによく似た明るい黄色の花が咲きます。葉に明るい黄色や白の斑が入った品種や切れ込みのあるもの等があり、ファンも多い植物です。

ツワブキの特徴

・葉の色は濃いグリーンで、表面にはつやつやとした光沢がある

・常緑多年草なので、冬でも青々とした葉が繁っている

・秋にキクによく似た黄色の花が咲く

 

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ふきのとうって何?

2月が旬の野菜フキノトウ

ふきのとう

ふきのとうとは、ふきの花のつぼみのこと。早春に地下茎から上がってきたつぼみがふきのとうの正体です。葉から伸びた茎に花を咲かせるのではなく、地下茎から地表に直接顔を出すのが特徴です。ふきの葉が出てくる前か、まだ小さな葉しか見当たらないような時期に、地面にぷっくりと膨らんだかたまりがあったら、それがふきのとうです。

ふきのとうは、寒さから身を守るように淡いグリーンの苞(ほう)にくるまっています。そこから気温の上昇とともにあっという間に苞が開いて花が姿を見せます。食用にするのは苞に包まれた柔らかいつぼみの状態です。

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ふきとツワブキの違いと見分け方

・フキ(蕗)は冬には地上部が無くなる。ツワブキ(石蕗)は常緑で秋から冬に黄色の花を咲かせる。  ・フキ(蕗)の葉は光沢が無く産毛が生えていて、触ると僅かにざらざらとしている。ツワブキ(石蕗)の葉は表面がつるつるとしていて光沢がある。  ・フキ(蕗)は初春にフキノトウが出てくる。ツワブキ(石蕗)にフキノトウは生えてこない。

写真の手前はふき、奥がツワブキです。これは偶然、隣同士に生えているのを見つけたので写真に収めました。手前のふきは色が明るく、葉が柔らかそうです。奥のツワブキは色も濃く光沢があり、葉に厚みもあります。

ふきとツワブキの違い

葉の色や特徴の違い

・ふきの葉は明るいグリーンなのに対して、ツワブキの葉は濃いグリーンをしている

・ふきの葉は薄く柔らかく全体に細かい毛があり、触るとざらざらとしているが、ツワブキの葉は厚みがあり、表面につややかな光沢がある

冬の葉の違い

・ふきは非耐寒性多年草なので、冬は地上部が枯れてなくなるか小さな葉だけになるが、ツワブキは常緑多年草なので、青々とした葉を茂らせている

花の違い

・ふきは、初春になると株元にふきのとうが出てくる

・ツワブキは、秋にキクに似た花を咲かせ、ふきのとうは出てこない

ふきとツワブキの見分け方

主な見分け方は、秋に花が咲いているかどうかと、冬に葉が茂っているかどうかです。

・葉を触ってみて、薄く柔らかく、表面がざらざらとした手触りだったらふき

・冬につやのある濃いグリーンの葉が茂っていたらツワブキ

・早春に株元にふきのとうが出ていたらふき

・秋にキクに似た花が咲いていたらツワブキ

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ふき、ツワブキ、ふきのとうの食べ方

フキ(蕗)とツワブキ(石蕗)の見分け方がわかったところで、それぞれの食べ方をご紹介します。

ふきとツワブキの見分け方がわかったところで、それぞれの食べ方をご紹介します。

ふきの食べ方

ふきは、葉柄という葉とつながっている茎の部分を食用にする山菜です。あくが強く、そのままだと食べづらいので、調理前に下処理として、あく抜きと皮をむく必要があります。下処理を済ませたら、好きな方法で調理します。青煮や煮物、オリーブオイル煮、ナムルもおすすめです。ちょっとほろ苦い春の味を楽しみましょう。

ふきの選び方

葉が青々としていて色つやの良いもの、葉柄の根元に張りがあるものが鮮度の良いふきです。葉は切り落として調理することがほとんどなので、多少傷が付いていても問題ありません。

ふきの下処理

ふきは、鍋に入る長さに切り、まな板の上で塩を振って、ごろごろとこするように転がして板ずりします。鍋に湯を沸かし、熱湯で4~5分ゆで、水にとって熱を冷まし、皮をむきます。皮は下の太い方からぐるっと1周分むいてから、まとめて一気に引き下ろすようにすると簡単にむけます。むき残しがあれば、反対から同じようにしてむきましょう。

下処理をすることで、鮮やかなグリーンに仕上がります。皮むきは一気につるっとむけた時の爽快感がたまらなく、楽しみながらできる作業です。

ふきのレシピ|青煮

・下処理をしたふきを5cm程度に切る

・鍋に、出汁、みりん、薄口しょうゆ、塩少々を合わせて煮立たせ、ふきを入れて1~2分煮る

・ふきをざるに取り、鍋の煮汁を冷ます

・煮汁が冷めたらふきを戻し、1~2時間置き、味が浸みたら出来上がり

ふきの鮮やかなグリーンを楽しめるレシピです。

ふきのとうの食べ方

ふきのとうもふきと同様、そのままでは苦味やえぐ味が強いので、下処理としてあく抜きを行います。あく抜きをしないと空気に触れた部分が黒ずんでしまいます。下処理を済ませたら、天ぷらやおひたしなど、好きな方法で調理しましょう。アーリオオーリオにするのも意外なおいしさです。

どうしてもアク抜きが面倒くさくて嫌だ!という方には、天ぷらやふきのとう味噌をおすすめします。あく抜きをしなくてもえぐみを感じないので、少しだけ楽が出来ます。

ふきのとうの選び方

葉が黒ずんでいないもの、苞が開き過ぎていないものを選びましょう。生長しすぎたふきのとうはえぐみが強く、おいしくありません。

ふきのとうの下処理とレシピ

ふきのとうの下処理やレシピについては、こちらの記事で詳しく紹介しています。

ツワブキの食べ方

ツワブキは、春の柔らかい葉柄を山菜として食用にします。葉が大きくなって葉柄がかたくなってしまったものは食用にしません。ツワブキもあくがあるので、下処理をしてから調理します。

ツワブキの選び方

葉柄の根元に張りがあるものを選びましょう。葉裏と葉柄に軟毛がありますが、こういう植物なので問題ありません。

ツワブキの下処理

ツワブキを鍋に入る長さに切り、熱湯で1分ゆで、水にとって熱を冷まし、皮をむきます。皮は下の太い方からぐるっと1周分むいてから、まとめて一気に引き下ろすようにすると簡単にむけます。むき残しがあれば、反対から同じようにしてむきましょう。再度熱湯で2分程度ゆでてざるに取り、2~3時間水にさらします。さらしている間に何回か水を替えるとよいでしょう。

ツワブキのレシピ|甘辛煮

・下処理したツワブキを5cm程度に切る

・鷹の爪は種を取って小口切り

・鍋に油を熱し、ツワブキを炒め、酒とみりん、しょうゆを加える

・水分が飛ぶまで炒りつけるように煮たら出来上がり

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ふきもツワブキも身近な場所で見かける春の山菜。眺めて、食べて、春の訪れを体全部で感じてください。

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