質の良い「腐葉土」の選び方・使い方・作り方を知ろう。
LOVEGREEN編集部
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植物を育てるときに、まず購入する「土」。その土の中でも、土の性質を良くするために必ずと言っても良いほど使われる「腐葉土(ふようど)」。腐葉土の効果や良い腐葉土の見分け方、堆肥との違いなどを詳しく解説します。
目次
腐葉土とは
「腐葉土(ふようど)」とは、植物を育てる土を改善するための補助用土・改良用土です。秋や冬に枯れて落ちた葉が堆積し、虫や微生物の力を借りて長期間かけて分解されて土のようになったものです。
一般的に販売されている腐葉土は、人工的に2か月程で作成されているもので、質の良い腐葉土を使いたい方は自宅で枯葉から腐葉土を作っている方もいます。
腐葉土と堆肥の違い
堆肥は有機物が分解された肥料のことを指し、腐葉土は葉を分解した堆肥です。
一般的に、堆肥は動物の糞や生ごみなどを完全に分解されて土のようになるまで発酵させたもので、あえて葉の形を残しいる腐葉土とは区別されています。腐葉土は堆肥の一種ではありますが、腐葉土に含まれる栄養はわずかです。
腐葉土の効果
腐葉土の主な効果は「通気性」「保水性」「保肥性」を高めてくれることです。通気性の良い土は新鮮な空気を取り入れやすいので植物も育ちやすく、保水性・保肥性の高い土は植物に十分な栄養と水を与えてくれます。腐葉土には肥料ほどの効果はないものの、土の状態が良いと植物は育ちやすくなるので、状態の改善をしてくれます。
腐葉土の使い方
腐葉土は、土づくりの時に土に混ぜて使うこと以外にも、表面に敷くことで冬を越すための防寒対策にもなります。土づくりに使うときは、腐葉土1:土2の割合で混ぜてください。腐葉土が少なすぎると効果を発揮してくれませんし、腐葉土が多すぎると逆に通気性や水はけが悪くなってしまいます。
防寒対策として使うときは、腐葉土で土の表面が隠れるくらい覆ってください。腐葉土が土の表面を覆うことによって植物の防寒対策になるだけでなく、雨などが降った時に株元に水が溜まって病原菌が増えることや、植物の根元から雑草が生えてくることも防いでくれます。
腐葉土の作り方
時間は少しかかりますが、自宅でも簡単に腐葉土を作ることができます。腐葉土の作り方を紹介します。
1.容器を用意する
腐葉土を作る際は市販されてるようなコンポストの容器は不要です(市販のものでもできます)。落ち葉の入れられる容器か堆肥枠を用意するか、地面に落ち葉を入れられる穴を掘ってください。容器の場合でも堆肥枠を使う場合でも、コンポストにふたができるように用意をしてください。
2.落ち葉をコンポストに入れる
落ち葉を容器に入れてください。この時に、落ち葉を分解してくれるミミズなどを一緒に容器に入れてください。はじめのうちはミミズだけだと分解に時間がかかるので、ピートモスやおが屑など発酵を促すものも混ぜてください。ミミズは熱に弱いため、家畜の糞などの発酵すると発熱し、高温になるものは避けてください。
3.週に1回かき混ぜる
堆肥化を促すために週に1回の中身をかき混ぜて、新鮮な空気を含ませてください。
4.乾燥していたら水を足す
堆肥化するときに発熱が起こります。高温にはならずほんのり暖かいくらいですが、水分は抜けていくので乾燥していると思ったら堆肥の状態を見ながら水を足してください。
5.落ち葉の形がなくなってきたら完成!
落ち葉の形がある程度崩れたら完成です。市販のものはあえて葉の形を残していますが、自宅で作る場合は完全に葉の形が崩れるまで置いていてもOKです。
▼自宅で腐葉土を作ってみようかな~!でもたくさんの量を作るつもりはないんだけど・・・という方にはダンボールやペットボトルで作るコンパクトなコンポストをおすすめします。
腐葉土に使う葉の向き不向き
腐葉土に向いている葉
クヌギ、ナラ、ケヤキ、ポプラ等の広葉樹
腐葉土に向いていない葉
水分が多かったり腐りにくいもの、針葉樹の葉は向いていません。また、樹脂分が含まれてると腐りにくいようです。
サクラ、カキ、イチョウ、モチ、クスの広葉樹、スギ、マツ、ヒノキ、カヤ等の針葉樹
良い腐葉土の見分け方
臭いがしない
しっかり発酵された腐葉土は嫌な臭いがしません(まったくの無臭というわけではありません)。嫌な臭いがあったり、変なにおいがすると思ったらそれは未完熟の腐葉土です。
葉の形や色が悪いもの
腐葉土は分解が進むと段々と葉の形が崩れてきます。腐葉土は葉の形が残っているとはいえ、葉の形そのものでほとんど崩れていないものや、黒っぽく腐った葉がそのまま入っていたら、それは良くない腐葉土です。
悪い腐葉土を使っていると、効果がないだけでなく、逆に病原菌が増殖してしまったり、根を傷めたりすることになるので、要注意です。腐葉土のことを理解して、良い環境で植物を育てましょうね!
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