はじめての草木染め|自宅で簡単!ヒメジョオンでやってみた
伊藤賢治
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身近に生えている草木で、簡単に布を染めることができる草木染め。初夏~秋にかけて、あちこちで見かけるヒメジョオンを使って、編集部スタッフが自宅でチャレンジしてみました。
目次
意外と簡単!自宅でできる草木染め
石徹白洋品店さんの取材で、「草木染めは自宅でも簡単にできますよ~」と聞いた記者。
草木染めのざっくりとした方法を教えてもらい、早速自分でもチャレンジしてみることにしました。
▼草木染めのざっくりとした手順はこちら
・身近な草花を摘んでくる
・摘んだ草花を鍋で煮出す
・色を定着させる媒染液を作る
・染めたい布を、草花を煮出した液に浸して染める
・染めた布を媒染液に浸して色を定着させる
・干して乾かす
人によって方法はさまざまですが、「植物を煮出した液で染め、媒染液で色を定着させる」が、草木染めの基本作業になります。
どんな植物でも染められるわけではありませんが、身近に生えているドクダミやヨモギ、厄介な雑草のスギナ、ミントやローズマリーといったハーブや、玉ねぎの皮などはよく染まるそうです。
ということで、早速はじめます。いざ!
ヒメジョオンを摘んで、6歳の息子とやってみた
何事もはじめてチャレンジする時は一人では不安なものです。
そこで今回、お山と公園大好きな6歳の息子を助手に任命することにしました。
これでもし失敗しても「まあ、子どもと一緒にやったことですし・・・」と言い訳もできるというもの。保険はばっちりです。
白羽の矢を立てたのは、自宅前の公園でもたくさん生えているヒメジョオン。小さめのビニール袋に入るぐらいを摘んできました。
※私有地の植物などは、許可を得てから採取するようにしましょう。
▼準備したもの
・摘んできたヒメジョオン(大きめのボウルに入るぐらい。計ったら約60gでした)
・ミョウバン(漬物コーナー等にあります。100円ほど)
・染めたいと思う布(今回は刺繍につかう布、トートバッグ、子ども用の軍手を用意)
・布が入るぐらいのお鍋を2つ
・水洗い用のボウル
・排水ネット(なくてもOK)
ミョウバン以外は、だいたい台所にあるもので事足ります。抵抗がなければ普段料理に使う鍋やボウルで全然大丈夫です
ちなみに草木染めで染まりやすいのは、自然の繊維で作られた布。「ウール」「絹」「綿」「麻」等が適しているそう。
ヒメジョオンを煮る
ヒメジョオンを煮る日がくるとは思いませんでした。しかしすべての草木染めは、植物を煮出すことから始まります。
まずは、ヒメジョオンを鍋で煮やすいように細かく切ります。排水ネット等に入れておくと、煮出した後に取り出すとき便利です。
ヒメジョオンが浸るぐらいの水を張って点火。
沸騰してから20分ほど煮ると、黄色い染め液が出来上がりました。
媒染液をつくる
ヒメジョオンを煮ている間に、媒染液の準備をします。
といっても、作り方は簡単。お湯にミョウバンを溶かすだけです。水1Lに対し9gのミョウバンを溶かします。
できた媒染液に、布を15分程浸しておきます。なんとなく割り箸でつんつんとしたり、ひっくり返したりして、布全体に媒染液を染み込ませました。
15分経ったら布を固く絞ります。この媒染液は後でまた使うので、捨てないでおきましょう。
染めて、絞って、干して完成
さあ、いよいよ布を染めていきます。ヒメジョオンを煮出した黄色い液に、媒染液に浸して固く絞った布を投入。ワクワクする瞬間です。
すべての布を入れたら、まんべんなく染め液がいきわたるように布を動かします(湯葉カレーを作っているのではありませんよ)。
染め液がまだ熱いのと、敏感肌の人は肌が荒れるかもしれないので、ビニール手袋をしたほうがいいかもしれません。
息子は割り箸でひたすらぐりぐりとかき混ぜていました。
10分程染め液につけたら取り出して固く絞り・・・
さきほどの媒染液に数十秒、サッと浸して色を定着させます。
媒染液から取り出した布を、色が出なくなるまで水洗いします。
染めたい濃さによって、「染め液に浸す」→「媒染液に浸す」→「水洗いをする」を繰り返しますが、今回は1度でしっかり色づいたのでこれで終わりました。
しっかりと天日干しして乾かして完成!
初めてでも簡単に染めることができました。多少の色むらがあるのはご愛敬。色むらなく染めたい時は、最初に同量の水で薄めた豆乳に1時間程浸すといいそうです。
完璧な染めを目指すか、その時の運に任せるか、簡単だけど奥深い草木染めの世界。子どもと一緒に夏休みの自由研究にも良さそうです。
自宅に黄ばんでしまった布巾などがあれば、一度お試しくださいね!
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