春の花!ポピーの魅力と生け方

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金子三保子

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流通や生産技術の進歩で、通年出回る花も多くなりましたが、春にしか見ることのできない花も今でもたくさんあります。今回は春ならではの花、ポピーの生け方とポピーの園芸品種などの魅力をご紹介します。

目次

生花のポピー

ポピーは、花市場にはつぼみの状態で入荷してきます。

ポピーの畑に行くことがあったら見ていただきたいのですが、ポピーはつぼみの時はうつむいていて、咲きだすと上を向くというおもしろい動きのある花です。

入荷したてのポピー。  割れ目から花の色がうっすらわかるものもありますね。ポピーは花びらが薄紙をくしゃくしゃにしてしまったような・・・しわしわな感じで咲き始めます。これはアプリコット色ですが、黄色、オレンジ、赤など明るめの色合いや、白、アプリコット、複色などカラフルな色あいです。色はミックスで束ねられていますので、何色が咲くのかわかりません。買ってからのお楽しみです。

入荷したてのポピー。

割れ目から花の色がうっすらわかるものもありますね。ポピーは花びらが薄紙をくしゃくしゃにしてしまったような・・・しわしわな感じで咲き始めます。これはアプリコット色ですが、黄色、オレンジ、赤など明るめの色合いや、白、アプリコット、複色などカラフルな色あいです。色はミックスで束ねられていますので、何色が咲くのかわかりません。買ってからのお楽しみです。

 

開花。ポピーは茎がくねくねとしているので、自由奔放にラフに生けるのが一番似合う生け方かもしれません。

開花。ポピーは茎がくねくねとしているので、自由奔放にラフに生けるのが一番似合う生け方かもしれません。

 

ポピーの花の終わり。一枚一枚、はらはらと花びらが落ちていきます。

ポピーの花の終わり。一枚一枚、はらはらと花びらが落ちていきます。

 

全部花びらが散った状態。

全部花びらが散った状態。

 

ポピーはこの中心部分に無数の種を付けます。

ポピーはこの中心部分に無数の種を付けます。

ポピーの生け方

春の花に多いのですが、ポピーの茎はやわらかくて空洞なので、浅水で生けます。  浅水とは?  花瓶に少ない水で生けることを言います。茎がやわらかくて腐りやすい花は、茎が水に浸かっている部分が多いと、茎の途中が腐って折れてしまって、花は元気なのに給水できない状態になってしまいます。そのため、茎が水に浸かっている部分を少なくして生けます。これはどんな生け方でも共通することですが、お水はまめに取り替えて清潔を保ちましょう。

春の花に多いのですが、ポピーの茎はやわらかくて空洞なので、浅水で生けます。

浅水とは?

花瓶に少ない水で生けることを言います。茎がやわらかくて腐りやすい花は、茎が水に浸かっている部分が多いと、茎の途中が腐って折れてしまって、花は元気なのに給水できない状態になってしまいます。そのため、茎が水に浸かっている部分を少なくして生けます。これはどんな生け方でも共通することですが、水はまめに取り替えて清潔を保ちましょう。

園芸品種のポピー

アイスランドポピー ケシ科ケシ属

学名 Papaver nudicaule
和名 シベリアヒナゲシ
英名 アイスランドポピー(Iceland poppy)
花の時期 3月~5月
好きな環境 日当たりのよい所、寒さには強いが暑さ、湿気に弱い
 栽培環境  地植え、鉢植え

切り花のポピーとして一番出回っている品種です。ポピーは本来は多年草ですが、暑さや湿気に弱いため、日本では一年草として扱われています。苗で出回るのは、2月~3月ごろ。移植を嫌う性質なので、植える時には根を痛めないようにします。

切り花のポピーとして一番出回っている品種です。ポピーは本来は多年草ですが、暑さや湿気に弱いため、日本では一年草として扱われています。苗で出回るのは、2月~3月ごろ。移植を嫌う性質なので、植える時には根を痛めないようにします。

 

ポピー

シャーレーポピー ケシ科ケシ属

学名 Papaver rhoeas
和名 ヒナゲシ、グビジンソウ
英名 Shirley poppy
開花期 4月~7月
好きな環境 日当たりのよい所、寒さには強いが暑さ、湿気に弱い
栽培場所 地植え、鉢植え

赤、ピンク、白、複色のポピー。  シャーレーポピーは栽培環境によっては、かなり丈の高くなる種類です。公園の花畑などにもよく使われています。

赤、ピンク、白、複色のポピー。

シャーレーポピーは栽培環境によっては、かなり丈の高くなる種類です。公園の花畑などにもよく使われています。

 

シャーレーポピー

▼シャーレーポピーについてこちらでご紹介しています。

 

花菱草 ケシ科ハナビシソウ属

学名 Eschscholzia californica
和名 花菱草(はなびしそう)
英名 California poppy
開花期 4月~6月
好きな環境 日当たりのよい所、寒さには強いが暑さ、湿気に弱い
栽培場所 地植え、鉢植え

英名がカリフォルニアポピー、ケシ科ですが、属はハナビシソウ属の植物です。

英名がカリフォルニアポピー、ケシ科ですが、属はハナビシソウ属の植物です。太陽に反応する性質で、朝に開花して夜は閉じるを繰り返します。タネから育てるのも簡単です。苗で出回るのは、2月~4月ごろ。

花菱草は移植を嫌う性質なので、植える時には根を痛めないようにします。花菱草の色は、オレンジ、赤、クリーム色、ピンクなど。一重の他、八重咲きなど、品種も豊富です。

▼花菱草関連記事

 

ナガミヒナゲシ ケシ科ケシ属

学名 Papaver dubium
和名

ナガミヒナゲシ

開花期 4月~5月

ナガミヒナゲシ

1961年に世田谷区で初めて確認された帰化植物です。とてもかわいい色と花姿で、今や春の植物として認識されていますが、在来の植物の生態系に大きな影響を与える植物なので増やしすぎないことが大切です。

今のところ、特定外来生物には指定されていませんが、1株でたくさんの花をつけ、一輪の花の中に種が1000~2000のタネがつくそうなので、爆発的に増える可能性を秘めています。そうならないためには、花が終わったら、すぐに刈り取ることが肝心です。少し意識して、在来種とうまく共存したいものです。

 

切り花のポピー、園芸種のポピー、野草のポピー、色々なポピーをこの春、楽しんでみませんか。

 

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金子三保子

フラワーコーディネーター、フォトグラファー、ライター。 2022年6月、日東書院本社より「植物のきもち ~がんばりすぎないガーデニング」出版。 ギフトや装花などのフラワーコーディネート、自身でコーディネートした作品の撮影、雑誌や会員情報誌への提案など幅広く活動中。現在は植物に関する記事の執筆にも携わる。庭仕事はライフワーク。映画「余命1ヶ月の花嫁」ブーケ製作。

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