ベゴニアとは?育て方・栽培方法|植物図鑑
- 植物名
- ベゴニア
- 学名
Begonia
- 英名
- Begonia
- 科名
- シュウカイドウ科
- 属名
- シュウカイドウ属
- 原産地
- 熱帯、亜熱帯地域
ベゴニアの特徴
ベゴニアは、シュウカイドウ科シュウカイドウ属の総称です。世界の熱帯、亜熱帯を中心に900種以上が分布し、中国などの温帯にも自生しています。日本でもシュウカイドウなどが自生している姿を見かけます。ベゴニアは、多くの野生種をベースにして数えきれないくらいの園芸品種が作出されました。主にこの園芸品種が「ベゴニア」と呼ばれて流通しています。
ベゴニアの特徴は、多くは多肉質の多年草ですが、中には低木のようになるものなどもあります。葉は互生し、フォルムは左右非対称のハート型がほとんどで、まれに深い切れ込みが入る品種もあります。花は雌雄異花で、一つの花序に雌花と雄花を咲かせます。花に芳香のある品種もあります。
ベゴニアの詳細情報
園芸分類 | 草花 |
---|---|
草丈・樹高 | 20~60cm |
耐寒性 | 弱い |
耐暑性 | 普通 |
花色 | 白、赤、ピンク、黄色、オレンジ |
開花時期 | 品種により異なる |
ベゴニアの種類
ベゴニア・センパフローレンス(四季咲きベゴニア)
ベゴニア・センパフローレンスは、最も目にする機会の多いベゴニア。一年を通して花付きが良いので、四季咲きベゴニアとも呼ばれる園芸品種です。
木立性、高生、矮性、少分岐、多分岐、大輪、八重咲き、斑入り葉など種類が豊富で、次々と新しい品種も作られています。花の色は、白、ピンク、濃いピンク、赤などがあります。
木立ち性ベゴニア
木立ち性ベゴニアは、草姿が木のようになる園芸品種の総称。中には3m程まで大きくなる品種や、半低木になるもの、茎が茶色くなり木質化したように見えるものなどがあります。
たくさんの園芸品種が作出されていて、一年中花を咲かせる品種もあります。葉に水玉のような斑が入るもの、銅葉や光沢のあるものなど、葉も楽しめる品種が豊富です。花の色は、白、ピンク、赤などがあります。
球根ベゴニア
球根ベゴニアは、地下に球根を形成する種類。直立するタイプと下垂するタイプがあります。花色、咲き方のバリエーションが豊富で、最も美しいベゴニアと評されるくらいです。多くは夏咲きで、冬は休眠しますが、25℃以上の温度が苦手という特徴があります。
咲き方は、バラ咲き、カメリア咲き、カーネーション咲きなどがあり、とても豪華です。花色は、白、ピンク、赤、オレンジ、黄などがあります。
根茎性ベゴニア
根茎性ベゴニアは、根茎を形成する種類。葉の色やフォルムのバリエーションが豊富で、観葉植物として人気があります。花の色は、ピンク、白、赤、緑などがあります。
エラチオール・ベゴニア
エラチオール・ベゴニアは、リーガース・ベゴニアとも呼ばれる園芸品種。夏咲き性のベゴニアと冬咲き性のベゴニアの交配種で、冬咲き性のベゴニアです。
花が大きく、半八重咲き、八重咲きがあり、花色も豊富で華やカナことから人気があります。花の色は、白、ピンク、サーモンピンク、赤、黄などがあります。
ベゴニアの花言葉
ベゴニアの名前の由来
ベゴニアという属名は、フランス領アンティル諸島の総督で、植物学に力を入れていたべゴン(M.Begon)の名前に由来します。
ベゴニアを発見したのは、修道士であり植物学者でもあったプルミエ(C.Plumier)という人物。プルミエは、1690年に西インド諸島で多くのベゴニアを発見し、恩のあるアンティル諸島総督べゴンの名前を取って、ベゴニア(Begonia)と名付けたと言われています。
ベルギーフラワーカーペットのベゴニア
ベルギーの首都ブリュッセルの世界遺産「グラン・プラス」では、ベゴニアなどのカラフルな生花を使って巧妙なデザインを描き、広場を埋め尽くす「フラワーカーペット」というイベントが2年に1度行われます。毎年そのデザインは変わり、イベントの前日には100名以上の職人の手で80万本以上の色とりどりの花が広場に敷き詰められます。ベゴニアはベルギーでよく栽培される花のひとつで、6千万本以上のベゴニアがベルギーのゲント近郊で栽培されています。
ベゴニアの育て方カレンダー
時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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開花 |
ベゴニアの栽培環境
日当たり・置き場所
ベゴニアの多くは、鉢植えで管理します。日当たりと風通しが共に良い場所を好みます。
温度
ベゴニアが良く育つには20℃前後の気温が必要です。10℃になると生長が止まり、5℃以下になると枯れてしまいます。また気温が30℃を超えると株の元気がなくなってきます。夏に屋外で育てている場合は、冬は室内に移動させて育てましょう。湿度もある程度必要ですが、多湿は苦手なため、一年を通して風通しの良い場所で管理しましょう。
用土
ベコニアは根ぐされしやすいので、排水性の高い用土を選びましょう。
ベゴニアの育て方のポイント
日常の管理
こまめに花がらを摘むときれいな状態を保てます。
水やり
ベゴニアは、過湿を嫌います。表土がしっかりと乾いてから、たっぷりと水やりします。
肥料
開花中は2週間に1回程度、液肥を施します。
品種によりますが、葉が枯れてきたら休眠に入る合図なので、施肥を止めます。
病害虫
蒸れると、灰色かび病が発生する心配があります。風通し良く管理してください。
ベゴニアの詳しい育て方
選び方
葉の数が多く、下葉までついているもので茎が太い苗を選びましょう。葉裏に害虫がいないか、病気にかかっていないかを確認しましょう。
植え付け
四季咲きベゴニアは、深植えにならないように注意しましょう。 木立性と根茎性は、土を半分ほど落としてから鉢に用意しておいた新しい土に植え付けます。球根性は、へこんでいる方を上むきにして芽が隠れる程度に浅く植え、支柱を立てておきます。
植え替え・鉢替え
数年に1度、一回り大きな鉢に植え替えます。
花
ベゴニアの多くの品種は通年、球根性ベゴニアなどは夏、エラチオール・ベゴニアなどの冬咲き性は冬に花を楽しめます。
夏越し
ベゴニアは、高温が苦手な品種もあります。直射日光を避け、風通しの良い場所で管理しましょう。
冬越し
冬に地上部が枯れる品種は、施肥と水やりを絶って休眠させます。それ以外の品種は、日当たりの良い室内の窓辺で管理しましょう。
増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)
ベゴニアは葉挿しで増やせます。