芝桜(シバザクラ)とは?育て方・栽培方法|植物図鑑
- 植物名
- 芝桜(シバザクラ)
- 学名
Phlox subulata
- 英名
- Moss phlox
- 和名
- 芝桜
- 別名・流通名
- 花詰草、花爪草
- 科名
- ハナシノブ科
- 属名
- フロックス属
- 原産地
- 北米
芝桜(シバザクラ)の特徴
芝桜(シバザクラ)は、北米原産のハナシノブ科の多年草。花詰草、花爪草などの別名もあります。フロックス属は非常に種類が多く、一年草のフロックスPhlox drummondii、宿根草の宿根フロックスPhlox paniculataやツルハナシノブPhlox stoloniferaなど、種類によって開花時期や草姿、性質などが違います。芝桜(シバザクラ)Phlox subulataは、這うように広がる匍匐性の性質の多年草で、4月~5月が開花時期です。
開花時期の春になると、地面が花で覆われるほどたくさんの花が開花します。好みの環境に植えれば、株は次第に広がっていきます。花の色は、ピンク系濃淡をはじめ、白、紫などバラエティー豊富です。最近は、複色や花の大きさが500円玉サイズの大輪種など、特徴のある品種も育種されています。
満開時の美しさは息を飲むほどで、公園や植物園などの広い敷地に植栽された場所は、春の観光名所となっています。
「芝桜(シバザクラ)」の名は、桜と同時期に桜に似た花を芝のように咲かせることにちなみます。英名では「Moss phlox」と呼ばれ、地面を這う姿が苔(Moss)にたとえられています。
芝桜(シバザクラ)の詳細情報
園芸分類 | 草花 |
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草丈・樹高 | 10~20cm |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | やや弱い |
花色 | ピンク、白、紫、複色 |
開花時期 | 4月~5月 |
芝桜(シバザクラ)の種類
フロックス・トロット
500円玉サイズの大輪種。花茎は、やや立ち上がって咲きます。
芝桜(シバザクラ)の育て方カレンダー
時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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植え付け | ||||||||||||
剪定 | ||||||||||||
肥料 | ||||||||||||
開花 |
芝桜(シバザクラ)の栽培環境
日当たり・置き場所
芝桜(シバザクラ)は、日当たりと風通しが良い場所での栽培が適しています。斜面や石垣、通路の隙間などでも栽培できます。日当たりが良い方が花付きが良く、日照が足りないと、花付きがまばらになります。
用土
多湿を嫌い、水はけが良く、やや乾燥気味の土を好みます。雨が降った後にぬかるむような場所への植え付けは不向きです。水はけが悪い場合は、赤玉土、腐葉土、軽石、川砂などを混ぜ込んで土壌改良をした方がよいでしょう。
鉢植えは、草花用の培養土で栽培可能です。
芝桜(シバザクラ)の育て方のポイント
水やり
芝桜(シバザクラ)は乾燥に強い草花です。
地植えは、根付いてからの水やりは必要なく、降雨に任せます。
鉢植えは、鉢の表面の土が乾いたら鉢底から水が流れ出るくらいたっぷりと与えます。
肥料
自然の循環ができていて、周囲の草花が問題なく開花している土なら与えなくても栽培可能です。
鉢植えは、芽が動き出す早春にリン酸成分の多い草花用の緩効性肥料を与えます。
病害虫
目立った病害虫の害はありません。
芝桜(シバザクラ)の詳しい育て方
選び方
葉が傷んでいないものを選びましょう。
植え付け
春と秋が植え付け適時です。秋の植え付けは、時期が遅すぎると植えたばかりの苗が霜にやられる可能性があるため、早めに行いましょう。
這うように生長する性質を生かして、花壇の縁やグランドカバーなどに適しています。ただし、踏みつけには弱いので通路に植えるのは不向きです。
苗の状態では10~20cm程度の丈ですが、這うように横に広がりながら生長します。複数の株を植え付ける場合は、30cm程度の株間を取りましょう。
植え付けたらたっぷりと水を与え、根付くまでは水やりを行います。根付く前に水が切れると、一部が変色を起こす、もしくは水切れで枯れることがあります。
仕立て方
目土
芝桜(シバザクラ)は這うように生長し、土に接地した部分からも根を伸ばし、次第に広がっていきます。1年に1度程度、むき出しになっている根を覆うように砂をかける目土の作業を行うと、根の生長を促すことになります。
剪定・切り戻し
刈り込み
芝桜(シバザクラ)は蒸れに弱い性質です。花が終わった6月頃、花がらを含めて全体的に刈り込みます。この作業によって、梅雨や長雨で蒸れるのを防ぎ、きれいな状態を維持することができます。
花
芝桜(シバザクラ)は、4月~5月に開花します。花が終わった6月頃、花がらを含めて全体的に刈り込みます。
夏越し
梅雨前に株を切り戻すと蒸れの予防になります。
芝桜(シバザクラ)は耐寒性がありますが、夏の暑さが苦手です。夏に庭に植え付けるのは避けましょう。
冬越し
冬の芝桜(シバザクラ)は、地上部の葉が茶色くなることがありますが、春になると再び芽吹きます。
鉢植えは、気温が低い時間帯に水やりをすると弱ることがあります。気温が高くなってから水やりを行いましょう。
増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)
株分けと挿し芽で増やすことができ、9月が適時です。
芝桜(シバザクラ)の増やし方|挿し芽
5cmほどの茎を切り、下部分の約2cmの葉を取ります。
3号ポットに肥料分の少ない土を入れ、ひとつのポットに3本程度の挿し穂を差し、発根するまで土が乾き切らない程度に水やりを行います。
芝桜(シバザクラ)の増やし方|株分け
株を掘りあげて、2~4芽がつくようにカットし、枯れているところは取り去ります。それぞれを3号ポットに植えて、たっぷりと水を与え、芽吹きが確認できるまで育苗してから植え付けます。