「7月の寄せ植えの作り方」~涼し気な青い花を使ったハンギングバスケット
とまつあつこ
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梅雨の晴れ間は驚くほどの暑さにぐったりしますね。涼しいと思えば急に暑かったり、気温や湿度の急な変化についていくのが大変。
きっと植物も同じ気持ちです。そんな7月は、夏を涼しい気持ちで迎える寄せ植えをご提案します。
青、紫、白などの涼しげな草花を集めて、壁掛けタイプのバスケットを作ってみました。
また、小さく飾って楽しみたい方向けには、苗3ポットでできる涼し気なブリキの寄せ植えもご紹介します。上手に育てれば秋まで楽しめる草花をセレクトしているので、長く飾ることができます。
今月おすすめの植物の基本管理
「風通しの良い日なた~半日陰に置く」
「暑い日のお水やりは、朝または夕方涼しくなってからたっぷりあげる」
—–目次—–
1.ハンギングバスケット~壁にかけて楽しもう
■7月の寄せ植え~夏を涼しく迎えるバスケット
∟7月におすすめの寄せ植え植物 6ポット
∟寄せ植えのポイント
■寄せ植えの作り方
∟準備するもの
∟作り方
■管理の仕方
■寄せ植えした植物のその後
2.ブリキの寄せ植え~小さく飾って楽しめる
■7月の寄せ植え~バスケットの足元に置いても、これだけ飾ってもOK!
∟バランスの良い7月おすすめの苗3ポット
∟寄せ植えのポイント
■寄せ植えの作り方
∟準備するのも
∟作り方
■管理の仕方
■寄せ植えした植物のその後
1.ハンギングバスケット~壁にかけて楽しもう
7月の寄せ植え~夏を涼しく迎えるバスケット
次々と咲く白のニチニチソウ(しらゆきひめ)をメインに、青色、紫色などの爽やかな草花を集めて、かご型のバスケットに植えていきます。
ハンギングバスケットは、植物を空気中の高い場所で風通し良く育てることができるので、夏場の高温多湿が苦手な植物の植え方にも最適です。
7月におすすめの寄せ植え植物 6ポット
ニチニチソウ しらゆきひめ
キョウチクトウ科 非耐寒性一年草 開花期 5~10月
細身で爽やかな白い花と、花芯の黄色が特徴です。
よく見かける普通のニチニチソウと比べると、すっきりしていて主張しすぎずに周りの草花となじみます。日なたを好み、暑さと乾燥に強く、真夏の暑さでも次々と花を咲かせます。湿気に弱いので、水はけの良い用土に植えつけます。寒さに弱いため、日本の気候では一年草として扱われます。
トレニア カタリーナ ブルーリバー
アゼトウガラシ科 非耐寒性一年草 開花期 4~11月
暑さに強く、丈夫で次々と切れ間なく青紫色の花を咲かせ、晩秋まで楽しめます。生育旺盛で初心者にも育てやすいです。日なた~半日陰で育ちます。水はけの良い用土を好みます。寒さに弱いため、日本の気候では一年草として扱われます。
サルビア コスミックブルー
シソ科 半耐寒性宿根草 開花期 6~10月
草丈が低めで横にはうタイプのサルビアです。茎の先端部に濃い青色の花を次々と咲かせます。秋には葉が紅葉してブロンズ色になります。日なたと水はけの良い用土を好みます。
ブルーファンフラワー サンク・エール ディープブルー
クサトベラ科 半耐寒性多年草 開花期 5~10月
青紫色の花が扇状に咲き広がります。とても暑さに強く、真夏でも満開が続きます。日なたと水はけの良い用土を好みます。強い霜が降りると枯れるので、日本の気候では一年草として扱われます。上手に冬越し出来れば翌年も花を楽しめます。
オレガノ ケントビューティ-
シソ科 半耐寒性宿根草 開花期6~7月 観賞期4~11月
繊細で優しい色合いの苞(ホウ)が重なり合い、その隙間から小さな花をのぞかせる姿はとても愛らしく、苞葉は日光に当たることで徐々にピンクに色付きとても上品です。日なた~半日陰、風通しの良い環境を好みます。高温多湿が苦手です。
リシマキア オーレア
サクラソウ科 耐寒性多年草 開花期 4~6月 観賞期 周年
明るいグリーンの葉が這うように広がります。日なた~半日陰、水はけの良い用土を好みます。夏の高温多湿の蒸れに弱いです。冬の寒さで一時葉っぱに元気がなくなることがありますが、春になるとまた美しいグリーンの葉が広がります。
寄せ植えのポイント
今月のテーマは「夏を涼しく迎える」
暑い日差しの中でも爽やかに生き生きと咲き成長している花たち。その姿を見て涼やかな気分になれるようなハンギングバスケットを作ります。
寄せ植えの作り方
準備するもの
9㎝ポット苗6ポット
バスケット(この器は優れもので、内側に穴あきのビニールが縫い付けてあり、S字フックも2個付いていました。)、鉢底石、肥料入り培養土、ココヤシファイバー、土入れ、ジョーロなど
作り方
バスケットの底に鉢底石をうすめに入れます。
その上に肥料入り培養土を入れます。入れる土の深さは、植えるポット苗の高さを考えながら入れます。
(苗が埋まりすぎず、高く出っ張りすぎないように注意します。)
バスケットを前から見たときに一番美しく見える苗のポジションと向きを決めます。
苗をポットからはずして苗の肩(株元)の部分に枯葉などがある場合は取り除き、根を少し崩して植えていきます。
隣同士がくっつきすぎず、ふんわりと合わさるイメージで置いていきます。
この中では、背の高いオレガノケントビューティ-と茎の先に花を咲かせるサルビアを後ろに、真っ白の色がインパクトのあるニチニチソウを真ん中に、左右には横に広がるトレニア、ブルーファンフラワー、前面には垂れさがるリシマキアを配置しました。
全て配置したら、隙間に土を入れていきます。
指や割りばしなどで突っつきながら、土を一周入れます。真ん中の苗と苗の間にも隙間があるので忘れずに入れます。
バスケットの縁から深さ1.5㎝位のウォータースペース(水をあげた時に土が持ち上がっても流れ出ないようにするスペース)を残して土を入れます。苗がぐらつかないようにしっかりと土を入れましょう。思ったより土が入ります。
株元にココヤシファイバーをふんわり置きます。ココヤシファイバーは、土が流れ出ることを防ぐ役目もありますが、置くことでおしゃれ感がアップするのでおすすめです。
使い始めの土は乾いているので、何回かに分けて下から流れ出るくらいたっぷりとお水をあげます。蒸れを防ぐため、葉っぱにではなく、できるだけ株元にお水をあげてくださいね。
ハンギングバスケットは蒸れにくい反面、乾きやすいところもあります。土が乾いたらたっぷりお水をあげてくださいね。朝または夕方涼しくなってからのお水やりタイムには、水をあげるこちらもとても涼やかな気持ちになりますよ。
寄せ植えの管理の仕方
置く場所
屋外の日なた~半日陰に置きます。
肥料
肥料入りの培養土を使うので、1カ月後から水やりを兼ねて液肥や固形肥料を与えます。
花柄とり
ニチニチソウ、ブルーファンフラワーは花柄が自然に落ちますが、葉の上に落ちたものは見た目も悪く、病害虫の発生も促すのでこまめに取ります。
トレニアは枯れた花が自然に落ちません。つけたままにしておくと、美しく咲いている花と混ざってしまいせっかくの美しさが台無しです。水やり後にさっと花柄とりを行えるといいですね。
切り戻し
成長して姿が乱れた場合は、茎を短くし、再び美しく楽しむことができます。切り戻しに合わせて薄めの液肥を施すと、新芽の成長がよくなります。
オレガノケントビューティ-は、ドライフラワーになっても色が悪くなりにくいので長期間楽しむことができます。きれいなうちに少しカットして室内に飾ることもおすすめです。カットするとわき芽が出てきて再び美しい葉を楽しめます。
水やり
暑い季節は、朝または夕方以降涼しい時間に水をあげてください。日中暑い時間の水やりは蒸れてしまうのでおすすめしません。また、雨の日や土が湿っている時は控えます。
寄せ植えした植物のその後の管理
・非耐寒性一年草のニチニチソウ、トレニア
一年草は、ちょっぴりさびしいですが基本的に1年で終わりです。次々と長期間美しい花を咲かせてくれてありがとう!と伝えたいですね。
・半耐寒性宿根草のサルビアコスミックブルー、オレガノケントビューティ-、半耐寒性多年草のブルーファンフラワー
寒くなって地上部が枯れたら短く刈り込み、周りを腐葉土などでマルチングしてあげましょう。(耐寒性が強いわけではないので、周りにお布団をかけるイメージです。)それぞれを小さな器に植え替えて、暖かくなるまで軒下や霜のあたらない場所で育ててもいいです。
寒い時期の水やりは、夜の寒い時間は避け、日中あたたかいうちにすることがおすすめです。寒い冬を越えて春に新芽が出てきたのを発見したら、この上なくうれしい気持ちになりますよ。まずはだめもとくらいの気持ちで挑戦してみるのもいいですね。
・耐寒性多年草のリシマキアオーレア
寒くなると少し葉っぱに元気がなくなって先端の方が茶色く枯れたようになることがありますが、枯れた部分だけカットしてそのまま外で育てることができます。小さな器に植え替えて育ててもいいですね。春になったら葉が生き生きと元気を取り戻します。次の寄せ植えを作る時のアクセントグリーンにも使えます。
2.ブリキの寄せ植え~小さく飾って楽しめる
7月の寄せ植え~バスケットの足元に置いても、これだけ飾ってもOK!
壁にかける場所も大きなスペースも無いけれど、「ちょっと一つくらい寄せ植えを飾りたい。」という声をよく聞きます。
そんな方には苗3ポットで気軽に作ることができる寄せ植えをおすすめします。
もちろん、スペースがある方はハンギングバスケットの足元にミニ寄せ植えをセットで飾って、涼しげな色合いの草花コーナーをつくっても素敵ですね。
バランスの良い7月おすすめの苗3ポット
ニチニチソウ ミルククラウン
キョウチクトウ科 非耐寒性一年草 開花期5~10月
切れ込みが入り、くるんとした花弁になる可愛いニチニチソウです。日なたを好み、暑さと乾燥に強く、真夏の暑さでも次々と花を咲かせます。湿気に弱いので、水はけの良い用土に植えつけます。寒さに弱いため、日本の気候では一年草として扱われます。
ペチュニア
ナス科 半耐寒性一年草 開花期4月~11月
春から秋まで次々と咲くおなじみのペチュニアですが、今回はニチニチソウの白に合わせると爽やかさを増す紫色を選びました。花の中央にあるダークな絞り模様が紫色をさらに美しく引き立てています。
グレコマ バリエガータ
シソ科 耐寒性多年草 開花期4~5月 観賞期 周年
各節から根が出て、わき芽も伸びて旺盛に生育します。もこもことしたまあるい形の斑入りの葉っぱが魅力的です。日なたから半日陰で、水はけの良い用土を好みます。耐暑性、耐寒性に強い優れものです。
寄せ植えのポイント
今月のテーマは「夏を涼しく迎える」
暑い日差しの中でも爽やかに生き生きと咲き成長している花たち。それを見た人が涼やかな気分になれるような寄せ植えを作ります。
3ポットに限られるので、青紫色には少し華やかなペチュニア、白色には次々に咲くニチニチソウ、グリーンには白い斑が入ったグレコマを選びました。
寄せ植えの作り方
準備するのも
9㎝ポット苗3ポット、器(今回の器は優れもので、内側にビニールカップがついていました。穴を開けて使います。)、鉢底石、肥料入り培養土、ココヤシファイバー、土入れ、ジョーロなど
作り方
器の底に鉢底石をうっすらと敷き、その上に肥料入りの培養土を入れます。入れる土の深さは、植えるポット苗の土の高さを考えながら入れます。
それぞれの苗がどの方向から見たら一番美しいか、どの方向に伸びていくと予想されるかを考えながら植えるポジションを決めます。
苗をポットからはずして、苗の肩(株元)の部分に枯葉などがある場合は取り除き、根を少しくずして植えていきます。
苗と苗の間がきゅうくつにならないようにふんわりと置いていきます。
3ポット配置したら、隙間に土を入れていきます。指や割り箸などで突っつきながら器をまわして一周入れます。真ん中の苗と苗の間にも忘れずに入れます。器の縁から深さ1.5cm位のウォータースペースを残して土を入れます。苗がぐらつかないようにしっかりと土を入れましょう。
株元にココヤシファイバーをふんわり置きます。
株元に、何回かに分けて下から流れ出るくらいたっぷりとお水をあげましょう。
寄せ植えの管理の仕方
置く場所
屋外の日なた~半日陰に置きます。グレコマは下に垂れ下がって美しく育つため、花台に乗せて飾ることもおすすです。
肥料
肥料入りの培養土を使うので、1カ月後から水やりを兼ねて液肥や固形肥料を与えます。
花柄とり
ニチニチソウは花柄が自然に落ちますが、葉の上に落ちたものは見た目も悪く、病害虫の発生も促すのでこまめに取ります。ペチュニアは枯れた花が自然に落ちません。つけたままにしておくと、美しく咲いている花と混ざって、美しい花の見栄えが悪くなるのでこまめに花柄とりをしましょう。
切り戻し
成長して姿が乱れた場合は、茎を短くし、再び美しく楽しむことができます。切り戻しに合わせて薄めの液肥を施すと、新芽の成長がよくなります。グレコマが伸びてきたら器の縁にそって株元にふんわり一周させてもかわいいですね。
水やり
暑い季節は、朝または夕方以降涼しい時間に水をあげてください。日中暑い時間の水やりは蒸れてしまうのでおすすめしません。また、雨の日や土が湿っている時は控えます。
寄せ植えした植物のその後の管理
・非耐寒性一年草のニチニチソウ、半耐寒性一年草のペチュニア
一年草は、ちょっぴりさびしいですが基本的に1年で終わりです。次々と長期間美しい花を咲かせてくれてありがとう!と伝えたいですね。
・耐寒性多年草のグレコマ
耐暑性、耐寒性に強く、とても強健です。寒くなった時にブリキの寄せ植えの中で残るのはグレコマだけになりますね。ニチニチソウとペチュニアを、秋~春に咲く1年草に植え替えて、寄せ植えをリニューアルさせましょう。季節ごとに一年草の部分を植え替えると、新しい気分になれて楽しいですよ。
3.ハンギングバスケットのすすめ
壁にかけて飾ることができるハンギングバスケットは、いいことがいっぱいあります。
・人の目の高さに飾るので印象が強く、ひとつあるだけで周りが華やかになります。
・天候に合わせて移動することもできます。
・風通しが良いので蒸れにくく、病害虫の発生も少ないです。
・狭い場所でも楽しむことができます。
スリットタイプのハンギングバスケットは作るのが少し難しいと思ってしまうかもしれませんが、今回のように上から植え付けるだけのタイプならどなたでも簡単に作ることができます。ぜひ、お試しくださいね。
「爽やかなハンギングバスケット&寄せ植え」を飾って、元気に夏を迎えましょう。
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