ハンギングバスケットを使ったセンスのいい寄せ植え15選
戸松敦子
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ハンギングバスケットを使ったセンスのいい寄せ植えをご紹介します！ハンギングバスケットは、寄せ植えを壁やフェンスにかけたり、吊り下げたりすることができる技法。園芸家の先生に教わったおしゃれなハンギングバスケットや、センス良く作るポイントについてもお話しします。美しいハンギングバスケットは見ているだけでも癒されるので、よかったらぜひ最後までご覧くださいね。
目次
ハンギングバスケットとは
ハンギングバスケットって何？
ハンギングバスケットは、壁やフェンスにかけたり、空中に吊り下げることができる寄せ植えです。目線の高い位置に草花を飾ることで、スペースを有効活用できます。また、風通しが良いので病害虫の心配が出にくいメリットもあります。
ハンギングバスケットに使う専用の鉢と言えば、スリットバスケット。苗を植えるためのスリットが入っています。スリット部分には、内側からスポンジシールを張り付けているので土がこぼれ落ちにくくなっています。
写真のように、苗をスリットの上から下にスライドさせて植えていきます。バランスを見て1つのスリットに2～3ポット、上の部分にも3～5ポットほどの苗を植えていくと、正面から見て丸い形のハンギングバスケットが出来上がります。バスケットのサイズなどによって異なりますが、合計18～25ポットくらいの苗を使います。苗を少なめに使うと植えたては苗と苗の間に少し隙間があるのが気になるかもしれません。植物が生長してくると隙間がなくなってふんわりとボリュームアップします。
Photo by:黒田健太郎
写真はフローラ黒田園芸さんの園芸教室の様子です。
スリットに植えていく技法は少し難しそうなイメージがあるかもしれませんが、使いやすい植物やポット苗の土の落とし方のコツを覚えるとスムーズに植えられるようになります。様々な場所でハンギングバスケットの教室が開催されているので、習いに行くのも楽しくておすすめです。
日比谷公園ガーデニングショーなど、全国各地で華やかなハンギングバスケットのコンテストも開催されています。
Photo by:樺澤智江
スリットバスケットには、正面からだけでなく、どこから見ても丸い形に見えるように作るタイプもあります。
もっと簡単にハンギングバスケットを楽しむには？
手軽にハンギングバスケットを楽しみたい方には、写真のような鉢がおすすめ。スリット形式ではなく、普通の寄せ植えのように植えるタイプです。この鉢は、S字フックで壁にかけて飾ることができます。
スチールワイヤーにヤシマットがセットされた吊り下げるタイプのハンギングバスケットに、クレマチスなどの垂れ下がって美しく育つ草花を植えています。普通の寄せ植えと同じ手順で気軽に作れて、花が一つだけ枯れてしまったときもその部分だけ植え替えればよいのでとても楽です。
「はな＊いとし＊こいし」中島紀子さんのハンギングバスケットです。
こんなに可愛いブリキのハンギングバスケットもあります。2ポット植えるだけで、目線の高い位置に飾るとその場がおしゃれな空間になります。
さらに手軽にハンギングバスケットを楽しみたい場合はこちらがおすすめ。オシャレなブリキの器にポットのまま苗を入れ、ココヤシファイバーを株元にふんわり置くだけで可愛い景色が出来上がります。
リース型のハンギングバスケット
Photo by:中島紀子 「はな＊いとし＊こいし」中島紀子さんのハンギングバスケットです。
可愛い形のハンギングバスケットと言えば、リース型のタイプがあります。丸やハート型のリースバスケットに草花を植え付けて、壁や専用のスタンドにかけて飾ります。水が切れるのが速いので、リースはどちらかというと春夏よりも秋冬に作る方が水切れの心配が減るのでおすすめです。
ハンギングバスケットを使ったセンスのいい寄せ植えを作るポイント
Photo by:間室みどり
テーマを決めて色合わせをする
「ナチュラルテイストに」「華やかに」「アンティーク風」「クリスマス用」「お正月用」など、テーマを決めて色合わせすることが大切です。色をたくさん使いすぎると、ごちゃごちゃして美しさが半減することが多いので、色数は少なめにして色の濃淡をつけるとおしゃれに仕上がります。
メインの花、小花、カラーリーフ、実ものをバランスよくセレクト
基本的に、株元からふんわりと茂っていて草丈がそれほど大きくならない植物を選んで組み合わせます。メインになるような華やかな花、脇役としてちりばめる小花、葉が丸い形のリーフ類、細い形のリーフ類、実ものなどをバランスよく組み合わせます。
動きの出る植物をアクセントに使う
Photo by:竹田薫 「河野自然園」竹田薫さんのハンギングバスケットです。
アイビー、ツルニチニチソウ、テイカカズラのようにつるが垂れ下がって伸びるものや、ハゴロモジャスミンのように繊細なつるが上に伸びるものなどを効果的に使うとハンギングバスケットに動きがでます。
ハンギングバスケットに使いやすい花
春夏
秋冬
- パンジー・ビオラ
- スイートアリッサム
- イベリス
- プリムラ
- ハボタン
- ガーデンシクラメン
- カルーナなど
ハンギングバスケットに使いやすいカラーリーフや実もの
- シロタエギクなどのシルバーリーフ
- ロニセラなどの明るいライム色のリーフ
- コクリュウなどの黒葉のリーフ
- ハツユキカズラ
- ワイヤープランツ
- ヒューケラ
- ツルニチニチソウ
- ミスキャンタス
- ハゴロモジャスミン
- チェッカーベリーなどの実もの
ハンギングバスケットを使ったセンスのいい寄せ植え15選
ニュアンスカラーのおしゃれなバスケット
「寄せ植えの魅力」座談会＠河野自然園
和ペチュニアをメインに、バーベナやユーフォルビア・ダイアモンドフロストなどの小花をちりばめて全体をニュアンスカラーでまとめ、さらに数種類のカラーリーフを加えて色の変化を出しています。
寄せ植えに使っている草花
- 和ペチュニア
- バーベナ
- ユーフォルビア・ダイアモンドフロスト
- キンギョソウ（銅葉）など
ナチュラルテイストで可愛い草花の組み合わせ
Photo by:土谷ますみ 「グリーンギャラリーガーデンズ」土谷ますみさんのハンギングバスケットです。
八重咲きのジニアを中心に、ペンタスやマトリカリアなどの可愛い小花と繊細なカラーリーフを組み合わせています。見ているだけでふんわり優しい気持ちになってしまうようなナチュラルな雰囲気が素敵です。
寄せ植えに使っている草花
ホワイトガーデンにぴったりなハンギングバスケット
Photo by:垂井愛 「プロトリーフガーデンアイランド玉川店」垂井愛さんのハンギングバスケットです。
花色はすべて白で統一し、白の斑が入ったラミウムなどのカラーリーフを合わせることで全体をホワイトでまとめています。明るいライムグリーンのハゴロモジャスミンがプラスされてさらに爽やかな雰囲気になっています。
寄せ植えに使っている草花
ペチュニア×ミニバラの美しいバスケット
Photo by:間室みどり 「ガーデンセンターさにべる」間室みどりさんのハンギングバスケットです。
クリーム色のペチュニアをメインに白のミニバラを上品に組み合わせ、小葉と斑入りの可愛いリーフが何種類もちりばめられた美しいバスケットです。
寄せ植えに使っている草花
ブルー×ホワイトの上品で細やかな組み合わせ
Photo by:樺澤智江 「渋谷園芸」樺澤智江さんのハンギングバスケットです。
ペチュニアをメインにブルー×ホワイトの草花を組み合わせ、アクセントには黄色い小花を。シルバーやライム、銅葉色のリーフがちりばめられて、全体が上品で繊細なイメージに演出されています。
寄せ植えに使っている草花
ブラック系のハボタンとカラーリーフのシックなセレクト
Photo by:土谷ますみ 「グリーンギャラリーガーデンズ」土谷ますみさんのハンギングバスケットです。
ブラック系のハボタンに、様々な形のダークカラーのリーフを合わせたシックでおしゃれなハンギングバスケットです。
寄せ植えに使っている草花
同系色のグラデーションが美しいハンギングバスケット
Photo by:中島紀子 「はな＊いとし＊こいし」中島紀子さんのハンギングバスケットです。
紫色のハボタンに、同系色のパンジーとラミウムやヘリクリサムなどのシルバーリーフを合わせて、ブーケのような可愛い形に作ったハンギングバスケットです。
寄せ植えに使っている草花
アーティスティックなリース型バスケット
Photo by:黒田健太郎 「黒田園芸」黒田健太郎さんのハンギングバスケットです。
ピンクのデージーを主役に、ゴージャスなフリル咲きパンジーを合わせてリース型のバスケットに寄せ植えしています。リーフ類は、黄緑色のセダムなどセレクトして鮮やかな印象に仕上げました。
寄せ植えに使っている草花
- デージー
- フリル咲きパンジー
- プリムラ
- セダムなど
春を待つ明るいビタミンカラーのリース
「渋谷園芸」樺澤智江さんのハンギングバスケットです。
明るいイエローのプリムラ・ジュリアンをメインに、爽やかなグリーンのプリムラと白い小花、シルバーのリーフ類を合わせています。プリムラは春を待つまだ寒い季節に美しく咲くので、こんな可愛いリースを見たら春の到来が楽しみになって元気が出そうですね。
寄せ植えに使っている草花
- プリムラ・ジュリアン
- イベリス
- イングリッシュデージー
- ラミウム
- クッションブッシュなど
ハボタンとパンジーのエレガントなリース
Photo by:中島紀子 「はな＊いとし＊こいし」中島紀子さんのリースです。
紫色のハボタンをメインにワインレッドのパンジーとカラーリーフを合わせた、大人可愛いリースのハンギングバスケットです。
寄せ植えに使っている草花
クリスマスにもお正月にも飾れるハボタンのリース
ホワイトグリーン系のハボタンをメインに、ペールトーンの草花を集めてリースを作りました。クリスマスが終わったら和風の飾りに付け替えると、お正月も華やかに演出できます。
寄せ植えに使っている草花
ハボタンとアイビーのリース
ハート型の器に、ハボタンと株分けしたアイビーをちらしてシンプルなリースを作りました。花がら取りが必要だったり、水が切れると急にくたっとなってしまうような草花は使っていないので、手入れが簡単で育てやすく春まで楽しめます。
寄せ植えに使っている草花
ブルーとピンクのグルーピングで作るバスケット
3種の青い花とピンクの草花を組み合わせて、華やかで可愛い雰囲気に仕上げました。壁にかけても、花台や床に置いても飾れるタイプのバスケットなので使いやすいです。
寄せ植えに使っている草花
紫×黄色のコントラストが美しい寄せ植え
ハボタンに、黄色のビオラとリーフ類を合わせて寄せ植えを作りました。反対色の紫と黄色を使うとメリハリが出て、小さくてもインパクトのある華やかな寄せ植えに仕上がります。
寄せ植えに使っている草花
アンティーク風の鳥かごを使った寄せ植え
八重咲きベコニアをメインに、ピンクを帯びたレックスベゴニアと細やかな葉のハゴロモジャスミン、ハートの形をしたアイビーを合わせました。ハゴロモジャスミンとアイビーが、鳥かごの外側に伸びやかに育つ姿がきれいな流れをつくっています。吊り下げても、テーブルなどに置いても素敵に飾れます。
寄せ植えに使っている草花
ハンギングバスケットを使って寄せ植えを作ろう♪
「寄せ植えの魅力」座談会＠河野自然園
ハンギングバスケットは、壁やフェンスにかけたり、空中に吊り下げる寄せ植え。目線の高い位置に草花を飾ることで、おしゃれなフォーカルポイントが簡単につくれます。小さなスペースでも、壁やフェンス、吊り下げる場所があれば空中を有効活用できるのもいいですよね。ぜひ、簡単なものから作って飾ってみてはいかがでしょうか。お近くにハンギングバスケットの教室があったら行ってみるのもおすすめです。植物好きの仲間と一緒に草花や土にふれる時間はとっても楽しいですよ。
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