ふきのとう|時期や食べ頃、レシピと簡単なあく抜き方法
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山田智美
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ふきのとうとは?植物としての特徴からふきとの違い、食べ頃や時期、あく抜き方法、簡単でおいしいレシピまで紹介します。
目次
ふきのとうって何?
ふきのとうとは、ふきの花のつぼみを指す名称で、ほろ苦さと独特の香りが特徴の春の山菜です。ふきは、地上部を枯らして越冬し、春に芽吹く多年草。土の中で茎を広げ、そこから地上へ花や葉を伸ばします。この地中から出てきたばかりで、開花する前の花のつぼみを「ふきのとう」と呼んで食用にします。
「とう」とは、花茎のことを指します。ふきの花茎だから「ふきのとう」というのが名前の由来です。通常、葉菜類などはとうが立つと固くなって食用に不向きになりますが、ふきのとうは花芽と花茎を食用にします。
ふきのとうの時期
ふきのとうの流通時期は、大体1月~3月です。山野でふきのとうが摘める時期は、地域によって異なりますが、関東では概ね1月の末~2月です。
ふきのとうの食べ頃
ふきのとうの食べ頃は、地上に出てきたばかりのタイミングです。まだ苞(ほう)に包まれてふっくらとしたつぼみや、苞が開き始めて、わずかに中が見える程度の状態が食べ頃です。
ふきのとうの色は、グリーンで花らしくない見た目をしていますが立派な花です。放っておくと花茎が10~50cm程度まで伸びて、花が咲きます。花茎が伸びて花が咲いたふきのとうは、固く苦味も強くなり、おいしくないので食用にしません。
ふきのとうとふきの違いは?
ふきのとうはふきの花のつぼみのこと、ふきはふきの葉の下にある葉柄と呼ばれる葉の柄の部分のことです。どちらも同じふきという植物ですが、食用にする部位が違うので、名称も違います。
ふきのとうは、1月~3月くらいまでの短い期間しか流通しませんが、ふきは12月~5月くらいまで流通します。どちらも春の味覚として愛されている山菜です。
ふきの基本情報
- 学名:Petasites japonicus
- 科名属名:キク科フキ属
- 分類:多年草
ふきは、キク科フキ属の多年草。数少ない日本原産の野菜です。流通しているものには野生種と栽培種があり、野生種は「野ぶき」と呼ばれています。
とっても簡単!ふきのとうのあく抜き方法
ふきのとうは、そのままでは苦味が強く、若干の毒素も含んでいるので、下ゆでをしてあく抜きをしてから調理します。かといって、ゆですぎるとせっかくの風味も食感も台無しになってしまうので、適度な加減が大切です。手順は、熱湯でゆでて、水にさらすという単純なもの。水にさらしている間にあくが抜けていきます。
用意するもの
- ふきのとう
- 塩 小さじ2程度
- お湯 1L
ふきのとうのあく抜き方法
1. 外側の苞をはがし、黒ずんだ箇所を取り除く
2. 鍋に1Lのお湯を沸かし、小さじ2程度の塩をいれる
3. ふきのとうを鍋に入れて、3~4分煮る
※この時、空気に触れた部分が変色するので、ザルなどで重石をするときれいなグリーンに仕上がる
4. ゆでこぼして、何度か水を替えながら10分ほど冷水に浸したらあく抜き完了
ザルにあげて水気を切り、好きな方法で調理しましょう。
あく抜き不要!ふきのとう味噌と天ぷらのレシピ
ふきのとう味噌
ふきのとう味噌とふきのとうの天ぷらは、苦味が気にならないのであく抜き不要で調理できます。とっても簡単なレシピを紹介します。
ふきのとう味噌のレシピ
材料
- ふきのとう 4個
- ごま油 大さじ2
- 味噌 大さじ6
- 砂糖 大さじ2
- みりん 大さじ2
- 酒 大さじ1
作り方
1. 外側の苞をはがし、黒ずんだ部分を取って、水で洗ってからしっかりと水気を拭きとる
2. 味噌、砂糖、みりん、酒をよく混ぜあわせておく
3. 鍋にごま油を入れて弱火にかけ温めながら、ふきのとうをみじん切りにする
4. ふきのとうは空気に触れたところから変色していくので、切ったらすぐに炒められる
5. 全体がしんなりしたら、混ぜあわせた調味料を加え、弱火にして水分が飛ぶように炒りつける
6. 水分が飛んで、つやが出たら出来上がり
味噌の種類は自宅にあるものでOK。我が家では仙台味噌に麦味噌を混ぜて作っています。ごはんや野菜、こんにゃくに付けたり、そのままちびちびとお酒のおつまみにしたりと楽しめます。
ふきのとう味噌は、冷蔵庫で7~10日程保存が可能です。
ふきのとうの天ぷらのレシピ
材料
- ふきのとう 4~6個(1パック)
- 打ち粉(小麦粉)大さじ1
- a 小麦粉 大さじ2
- a 片栗粉 大さじ2
- a 水(冷水)大さじ4
- 揚げ油 適量
作り方
1. 外側の葉と黒ずんだ部分を取り、水で洗って、しっかりと水気を拭きとる
2. ボウルに a を入れてさっくりと混ぜあわせる
3. ふきのとうに打ち粉をまぶす
4. ボウルに打ち粉をしたふきのとうを入れて全体を絡める
5. 180℃に熱した油にふきのとうを入れて1分~1分半、ひっくり返して1分~1分半揚げる
6. 1度取り出し油を切って、再度油に入れてすぐに取り出すと、かりっと仕上がる
7. 器に盛って出来上がり
塩や天つゆでいただきます。ほろ苦さが残る香ばしい春の味です。
ふきのとうのレシピ|和風
ふきのとうのおひたし
簡単でごはんのおかずになる、定番の和食のレシピを紹介します。
ふきのとうのおひたしのレシピ
材料
- ふきのとう 4~6個(1パック)
- 出汁 300cc
- みりん 大さじ2
- 薄口しょうゆ 小さじ1/2
- 塩 少々
作り方
1. 出汁、みりん、薄口しょうゆ、塩を小鍋に入れ、ひと煮立ちさせて冷ましておく
2. ふきのとうはあく抜きして、縦半分に切る
3. ボウルにふきのとうを入れて煮汁に浸し、2~3時間置いておく
4. 味が浸みたら出来上がり
ふきのとうの佃煮のレシピ
材料
- ふきのとう 4~6個(1パック)
- 酒 大さじ2
- みりん 大さじ2
- 醤油 大さじ2
作り方
1. ふきのとうはあく抜きして、繊維に沿って4等分に切る
2. 鍋に酒、みりん、醤油を入れて煮立たせたら、ふきのとうを加える
3. 弱火にして水分が飛ぶまで煮詰めたら出来上がり
ふきのとうのレシピ|洋風
ふきのとうのオイル煮
ふきのとうのオリーブオイル煮のレシピ
材料
- ふきのとう 4~6個(1パック)
- アンチョビ 2枚くらい
- にんにく 1片
- 鷹の爪 1本
- オリーブオイル適宜
作り方
1. ふきのとうはあく抜きして、軽く水分をふき取っておく
2. にんにくは半分に切って芯を取ってスライス、鷹の爪は種を取っておく
3. ふきのとう、アンチョビ、にんにく、鷹の爪を小鍋に入れ、オリーブオイルをたっぷり回しかけて、蓋をして中火にかけ、煮立ったら弱火にする
4. 時々かき混ぜ、ふきのとうにつやが出て、アンチョビが溶けていたら火を止め、オイルごと器に盛って出来上がり
ふきのとうのパスタのレシピ
材料
- ふきのとう 4~6個(1パック)
- パスタ 160~200g(2人分)
- ベーコン 2枚
- にんにく 1片
- 鷹の爪 1本
- オリーブオイル 25cc
作り方
1. にんにくは半分に切って芯を取って潰す、ベーコンは短冊切り、鷹の爪は種を取っておく
2. ふきのとうはあく抜きし、縦半分に切る
3. 鍋にたっぷりのお湯を沸かし、パスタをゆでる
4. フライパンにオリーブオイルとにんにく、鷹の爪を入れ、弱火で香りを出すように温める
5. ベーコンとふきのとうを加えて塩をふり、軽く炒め合わせる
6. おたま1杯分のゆで汁を加えてよく混ぜ、オイルを乳化させる
7. ゆで時間より30秒~1分早くパスタをザルに上げ、オイルのフライパンに入れて手早く和える
8. 器に盛って出来上がり
春になったら1度は食べたいふきのとう。ふきの花だったんだとわかると、前よりも愛着がわきます。初春にしか味わえないほろ苦さをお楽しみいただけますように。
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