2月が旬の魚、野菜、果物、花を43種。早春の恵みはエネルギーがいっぱい!

山田智美
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2月とはどんな季節なのでしょう。2月の行事や旬を迎える食材、野菜14種、果物7種、魚12種を紹介します。さらに2月に咲く花10種も。
味覚と視覚から早春のエネルギーを取り入れてみませんか。
目次
2月ってどんな季節?行事や事柄
2月は、お正月の行事が一通り終り、少しずつ日常生活へと戻り始める時期。
日が長くなり始め、陽射しの明るさから春の訪れを感じるようになります。立春、節分も2月です。また、2月は毎年28日までですが、4年に1度のうるう年のみ29日まであるという特徴があります。
2月は季節が冬から春へと移り行く月。肌で寒さを感じながら、視覚や味覚で近づきつつある春を楽しむ月です。
2月の行事や事柄
旧暦の正月
1月末~2月初頭.。旧暦ではこの時期を正月としていたそうです。
節分
立春の前日。春を迎える前の魔除けとして、柊を飾り、豆をまく慣習があります。
立春
2月4日頃。二十四節気で春の始まりとされる日です。
涅槃会
2月15日。釈迦入滅の日とされています。
針供養
2月8日、あるいは12月8日。役目を終えた針を供養する日です。
キャンドルマス
2月2日。キリスト教の記念日。聖母マリアが受胎告知を受けた日とされています。
バレンタインデー
2月14日。キリスト教の記念日。日本では恋人たちの日として有名です。
2月が旬の野菜14種
白菜
白菜は冬野菜の代表的な存在。鍋料理の他、煮たり、漬物にしたりして楽しみます。
キャベツ
2月のキャベツはしっかりと巻き込まれた葉と、柔らかい歯ごたえが魅力。生でも加熱調理でも楽しめます。
カブ
カブは胚軸という地下茎を食用にする野菜。2月のカブは甘みが強いのが特徴。葉の部分も食べられます。
カブ(蕪)
- カブはアブラナ科の大根と並ぶ代表的な一年草の根菜で、日本書紀(日本の歴史書)にも記録されているほど、栽培の歴史が古い野菜です。地方に応じた独特の品種が多数栽培されています。 カブの葉=すずなと言われ、鈴菜、菘(すずな)と書きます。これは丸くて白い根の形を鈴に見立てたものです。すずなは春の七草にも数えられていて、大根とは異なり、葉がついた状態で販売されることが多いです。 収穫適期になると、カブは土の上にその姿のほとんどをさらしています。普段食べているのは、じつは胚軸という部分で、根は土の中のヒゲ状のものをさします。 丸い胚軸の大部分は水分ですが、ビタミンCやカリウム、消化酵素のジアスターゼが含まれています。それよりも栄養価が高いのが葉の部分で、カロテン、ビタミンC、カルシウムなどが豊富に含まれています。
タアサイ
タアサイは肉厚で幅広の濃いグリーンの葉が特徴の野菜。くせがなく食べやすいので、いためたり、茹でたりして、いろんな料理に利用できます。
タアサイ(ターサイ)
- タアサイ(ターサイ)の葉は、へら又はスプーンのような形をしており、葉脈が深く刻まれ、肉厚で、縮れがあります。アブラナ科アブラナ属の野菜なので、とう立ちすると菜の花のような黄色い花を咲かせます。 中国原産のタアサイ(ターサイ)は、耐寒性にとても優れた野菜なので、春まきよりも秋まきの方が育てる時期として適しています。。秋に種をまいたタアサイ(ターサイ)は、寒さに当たると、濃い緑色の葉が地面を這うように、葉がロゼッタ状に広がり、甘味が増します。春に種をまいたタアサイ(ターサイ)は、生育のスピードも速く、葉や茎が上に伸びた形をしています。 タアサイ(ターサイ)は、日本では静岡県で多く生産されています。癖のない味のため、さまざまな料理に活用できます。
寒締め(かんじめ)ほうれん草
寒締め(かんじめ)ほうれん草とは寒さにさらして育てたほうれん草。葉が縮れていて、甘味が強いのが特徴です。茹でたり、炒めたりして食べます。
芽キャベツ
芽キャベツはキャベツの仲間の葉の新芽です。キャベツではないので、どんなに待ってもキャベツのように大きくはなりません。甘味の中にほろ苦さもある野菜です。茹でてシチューやスープ、サラダにして食べます。
大根
大根は肥大した根を食用にする根菜です。冬の大根は甘味が強いのが特徴。生でも加熱しても食べられます。
ダイコン(大根)
- ダイコン(大根)はアブラナ科の主に肥大した根の部分を食用とする野菜で、古くから栽培されてきたために、地域ごとに在来品種が多く存在します。 また、昔から品種改良がおこなわれてきたので、長いものや丸いものなどバリエーションが豊富で、ダイコン(大根)の品種は少なくとも200種類以上はあるともいわれています。辛みが特徴の辛み大根や、中国大根とよばれる内部が鮮やかな紅色や緑色のダイコン(大根)もあります。土地の名前が付いた品種も多く、その土地の食文化とも結びついています。 ダイコン(大根)の原種は、ほとんど根が太らないもので、いまでもヨーロッパでは大根と言えば二十日大根のように小さいものをイメージされます。それが日本に渡った後に、長い年月をかけて品種改良が重ねられ、今では世界一の重さを誇る「桜島大根」や、世界一長い「守口大根」が作られるようになりました。日本のダイコン(大根)の品種数や味のレベル、バリエーション、生産量、消費量は世界一です。 「ダイコン(大根)は根の部分を食べている」と、ほとんどの人が思っていますが、厳密にいえば胚軸と根が合わさった部分を食べています。その証拠に、ダイコン(大根)の下の方は根の付いていた痕跡のひげ根がありますが、上の方は表面がつるんとしています。畑でもダイコン(大根)の上の方は、土の上にはみだしているのが分かります。ダイコン(大根)の新芽である、かいわれ大根をよく観察すると、双葉の下に長く伸びた白い部分があります。これが胚軸部分です。 ダイコン(大根)の栽培時期は、厳寒地以外は春まきと秋まき、どちらも栽培できるので、時期に合った品種を選ぶことが大切です。プランターで栽培する場合は、できるだけ深さのあるプランターを選び、培養土は粒子の細かいものを選びましょう。培養土の袋やペットボトルを使って栽培することもできます。
カリフラワー
カリフラワーは白くモコモコとした見た目が印象的な野菜です。食用になる部分は花のつぼみです。生でも加熱しても食べられます。
カリフラワー
- カリフラワーは、もともとはケールの野生種がルーツだといわれています。ブロッコリーの突然変異で花蕾(からい)の部分が白くアルビノ化したものといわれています。 カリフラワーは、日本では明治初期に鑑賞用として伝わり、1960年代に食用として一般的に普及し、白い綺麗なお野菜として、メインディッシュのつけ合わせに使われてきましたが、1980年代に「緑黄色野菜ブーム」が広まり、現在ではカリフラワーよりもブロッコリーの方が一般的になっています。 癖のない味で、生でも食べられるため、サラダやスープ、シチューなど幅広く利用でき、最近ではオレンジ色や紫色など様々な種類のカリフラワーをスーパーで手にすることができます。 ブロッコリー同様、食べている部分は花蕾(からい)のため、花揶菜(はなやさい)という別名があります。広い意味での食べられるお花「エディブルフラワー」の一種です。
ロマネスコ
独特なフォルムが面白いロマネスコ。カリフラワーと同じく、つぼみを食用にする野菜です。明るいグリーンは加熱しても色あせないので、いろんな料理に利用できます。
ロマネスコ
- ロマネスコの魅力といえば、一つ一つの塊がフラクタル構造をもった、螺旋状の模様が連なる見た目の美しさです。また、ロマネスコは花蕾(からい)の部分を食すため、野菜というカテゴリーだけでなく、エディブルフラワーの分野にも入る野菜です。 花蕾というだけあって、上から見ても横から見ても美しい立体的に盛り上がった形態をしていますので、お洒落な家庭菜園づくりに取り入れたい野菜です。 しかし、まだ日本では「ロマネスコ」という野菜に馴染みのない方のほうが多いと思います。ロマネスコを知らない方に説明するときに使われるのは「ブロッコリーとカリフラワーの間のような野菜」という表現です。ロマネスコの色も、ブロッコリーの緑とカリフラワーの白の間のような黄緑色をしていますし、味も丁度両者の間のような食感と味わいです。 ロマネスコは、ヤセイカンランが基本となって突然変異したものです。このヤセイカンランの変種の仲間は、ケール、キャベツ、芽キャベツ、ブロッコリー、カリフラワー、コールラビ、葉牡丹などです。一見すると同じ仲間のように思えませんが、幼苗の頃の姿は似ています。秋冬野菜の苗がお店で並ぶ頃、是非見比べてください。 ▼ロマネスコについて詳しくご紹介しています。 ロマネスコとは?フラクタルって?食べ方や育て方、旬の季節まで! ロマネスコは黄緑色の突起を持つ不思議なフォルムの野菜です。どんな野菜?どうやって食べるの?ロマネスコとフラク… 山田智美 2020.04.29 家庭菜園・ハーブ
フキノトウ
フキノトウはフキのつぼみです。まだ寒い初春から出回り始めます。天ぷらの他、煮たり焼いたりして楽しみます。
ウド
ウドはウコギ科の植物。食用にしているのは新芽です。「ウドの皮は大名に剥かせろ」という慣用句があるくらい、外皮を厚く向いて調理します。剥いた皮はキンピラにして食べられます。
菜の花
菜の花はアブラナ科の花のつぼみです。加熱調理して食べます。食感はブロッコリーやアスパラガスに似ています。
菜の花(菜花)
- 菜の花(菜花)は、つぼみや花茎、若葉の部分を食する、ほろ苦い味が特徴的なアブラナ科の野菜です。 菜の花は、「菜花」「花菜」と呼ばれることもあります。というのも、アブラナ科の黄色い花を一般的に菜の花といいますが、菜の花と呼ばれるもののなかには観賞用、菜種油の原料となるナタネ、食用の菜の花などがあり、品種がそれぞれ異なります。 菜の花(菜花)は、開花する前のつぼみの状態で収穫するほうが苦味が少なく、柔らかいため美味しく食べることができますが、採り遅れて花が咲いてしまっても、黄色い菜の花(菜花)は観賞用としても十分楽しむことができます。 菜の花(菜花)は大変耐寒性に優れています。日当たりの良い環境で育てることで、冬も枯れずに生育します。
アサツキ(浅葱)
アサツキはネギの仲間です。通年流通していますが、2月頃から出回るアサツキの新芽は柔らかく、香りが良いのが特徴です。
アサツキ(あさつき・浅葱)
- 現在栽培されている野菜のほとんどは外国原産のもので、日本原産とされる野菜はわずかしか確認されていません。その貴重な日本原産の野菜の一つがアサツキです。アサツキは多年草で冬は浅い休眠期に入りますが、0℃近い低温でも停滞しながらも生育することができます。耐寒性に優れていたために、東北地方のような寒いところで栽培されていました。 冬が過ぎ、春になると活発に生育しだし収穫時期になります。4月下旬にはだんだん生育が衰えだし、5月にかけて花茎が伸び、6月上旬頃にアサツキの花が開花します。開花後は地上部が枯れ、7月には種球(鱗茎)の状態で休眠期に入ります。家庭菜園で栽培するときは、休眠からあける8月中旬から9月上旬頃にアサツキの種球(鱗茎)を植え付けることで、10~11月、3~4月頃に収穫時期を迎えます。
セリ(芹)
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セリは春の七草の一つでもある春野菜です。シャキシャキとした歯ごたえと香りが特徴。鍋料理やお浸し、天ぷらにして楽しみます。
セリ(芹)
- セリ(芹)は20~40cm位まで草丈に伸びるセリ科の多年草です。セリ(芹)の別名は、根白草(ねじろぐさ)ともいい、春の七草のひとつです。水田や湿地などで自生しています。 春から夏にかけて、茎の根の際から這うようにランナーが出て、各節から根が出てきます。花の季節は7月で、小さくて白い花が咲きます。耐寒性があり、多年草のため毎年収穫できる、育てやすい野菜です。 田の畔(あぜ)で摘むセリ(芹)を田芹(たぜり)、野生のセリ(芹)を野芹(のぜり)といいます。 セリ(芹)は種の発芽率が悪いため、苗から育てることが多いようです。スーパーで売っている根がついているセリ(芹)を植えてもよく育つ日本原産の野菜です。 各地で自生しているため、野生のセリ(芹)を収穫して食したいところですが、大変有毒なドクゼリとの区別は初心者にとっては難しいかもしれません。ちなみにドクゼリは草丈が食用のセリ(芹)と比べて大きく、1m位まで達します。地下茎は緑色で、節間がタケノコのように中が空洞になっています。誤食すると、嘔吐、下痢、けいれん、呼吸困難などの症状があらわれるため、判断できな場合は食用として採取しないようにしましょう。 セリ(芹)は春に若い茎や柔らかい若葉を収穫します。別名根白草(ねじろぐさ)ともいうセリ(芹)の根は、泥をしっかり落とすと、真っ白でシャキシャキとした味わいです。仙台のセリ鍋は、そのセリ(芹)の根まで使用するお鍋です。
2月が旬の果物7種
ミカン
ミカンは冬から初春に旬を迎える果物。少しの酸味と甘みが特徴です。
金柑
直径3~5cm程度の丸い実が可愛らしい金柑。果皮にほのかな苦味と甘みがあります。果肉は酸味が強いので、甘露やジャムにして楽しみます。
レモン
レモンは通年流通していますが、国産のレモンが旬を迎えるのは冬から初春です。黄色く熟したレモンは香りが良く、程よい酸味が魅力です。
レモン(檸檬)
- レモン(檸檬)は、ミカン科ミカン属の常緑低木です。レモン(檸檬)の木は樹高があまり高くならないので、ベランダでも育てやすい果実の一つです。春から初夏には芳香のある白い可愛らしい花を咲かせます。果実は卵型で酸味があります。果皮にも香りがあります。レモン(檸檬)の果実はグリーンから熟すと明るい黄色に変化します。 病害虫も比較的つきにくいため家庭でも育てやすいです。温暖な気候でよく育ちますが、柑橘類の中では耐寒性は弱い為、鉢植えでの管理のほうが育てやすい場合もあります。 レモン(檸檬)の果実はビタミン、カルシウム、カリウムなど栄養も豊富です。レモン(檸檬)の果実はフレッシュの状態で料理やお茶、お酒などの香り付けとして多く利用されています。さらにレモン(檸檬)は生食の他、ジュースやお酒、コンフィチュール、ドライフルーツとしても楽しめます。レモン(檸檬)の果皮も乾燥させてレモンピールとして焼き菓子やチョコレート等のお菓子に利用されます。
ザボン(ブンタン)
ザボンはブンタンとも呼ばれる柑橘類です。グレープフルーツのような大きな果実が印象的。酸味と甘味のバランスの良い果物です。
タンジェリン
タンジェリンは温州みかんの仲間です。皮が剝きやすく、甘味が強いのが魅力の柑橘類です。
ネーブルオレンジ
ネーブルオレンジは通年流通していますが、2月~3月に旬を迎えます。甘味が強く、食べやすいのが特徴です。
はっさく(八朔)
はっさくは明るいオレンジ色の大きな実がきれいな柑橘類です。2月~3月が旬と言われています。
2月が旬の魚12種
ブリ(鰤)
ブリは成長するに従って呼び名が変わる出世魚。冬に脂がのりおいしくなります。お刺身や加熱調理して食べます。大根と一緒に煮込んだブリ大根も人気料理です。
サワラ(鰆)
魚に春と書いてサワラ。サワラは冬から初春に脂がのって味が良くなると言われています。サワラは西京焼きが有名です。塩焼きにしても楽しめます。
マダイ(真鯛)
マダイの旬は冬から春にかけて。産卵前の真鯛は脂が乗って身がしまっています。マダイは刺身の他、塩焼き、蒸し煮にして楽しめます。
ホタテ
ホタテの旬は夏の成長期と冬から初春の産卵前。鍋料理の他、煮たり焼いたりして食べます。
赤貝
赤貝の旬は冬から初春の産卵前です。初春の赤貝はまずはお刺身、他にも湯引きや和え物にして楽しみます。
ハマグリ
ハマグリはひな祭りのお吸い物に欠かせない貝類。ハマグリの旬は産卵期を迎える前の春です。酒蒸しやお吸い物の他、焼きハマグリ、アクアパッツァなどにして食べます。
芝エビ
秋から春にかけてが芝エビの旬。特に春の芝エビは大きく、食べやすいので人気があります。ボイルしてサラダや、素揚げにして食べます。
車エビ
車エビの旬は冬。寒い時期の車エビは甘味が強く、味が濃いのが特徴です。お刺身の他、加熱調理しても楽しめます。
ヒラメ
ヒラメは冬から初春に旬を迎えます。くせのない、白身の魚です。お刺身や蒸し煮、揚げるなどして食べます。
ノレソレ
ノレソレはアナゴの稚魚です。透き通るような見た目がきれいな魚です。お刺身の他、卵とじやお吸い物にして食べます。
ホウボウ
ホウボウの旬は冬。12月~2月頃がおいしくなると言われています。ホウボウは刺身の他、煮たり焼いたりして食べます。ホウボウのアクアパッツァもおすすめです。
サヨリ
サヨリの旬は冬から初春にかけての寒い時期です。サヨリはお刺身の他、天ぷらや唐揚げにして楽しめます。
2月が旬の花10種
梅
梅は日本の春を代表するような花。まだ寒い時期から咲き始め、2月の後半に見頃を迎えます。
- 梅(ウメ)は、初春のまだ寒い時期に香りのよい花を咲かせる落葉高木です。日本には中国からかなり古い時代に薬用として渡来しました。梅(ウメ)の樹高は10mに達しますが、3~5m程度で管理され、古くから花、香り、果実の3拍子揃った春を告げる落葉花木として全国各地で植栽され広く親しまれています。 梅(ウメ)の枝は広く張り、葉は長さ5~8cm程度で二重鋸歯があります。花は2年枝の細く短い枝に2.5センチ程度の花をつけます。梅(ウメ)は品種によって開花期に違いがあります。性質上、野梅性・緋梅性・豊後性・杏性の4系統に分けられますが園芸上は花を観賞する梅と果実の収穫を目的とする梅に分けられます。 果樹としては各地に産地があり、観賞樹としては庭や公園に春を告げる木として好んで植えられます。また、梅(ウメ)は花もの盆栽の代表格です。
椿
花の少ない季節に大きな花を咲かせる椿。八重咲きの椿はバラの花を思わせるような豪華な美しさです。
- 椿(つばき)は日本を代表する花木で、海外でも近年非常に人気の高い樹木です。椿(つばき)は日本の書物、万葉集に記述があるほか、縄文時代の遺跡からも椿の種などが発見されており歴史の古い樹木です。常緑高木で照葉を一年中楽しめ、昔から盛んに園芸品種の作出が行われ、花色、花形、葉の形など多様な品種が栽培されています。特に花の少ない冬に見事な美しい花を咲かせることから、茶花(ちゃばな)の中でも格の高い花で「茶花の女王」とも称されます。また、その種子から採られる「椿油」は髪や肌に良いことから様々な化粧品に用いられています。椿(つばき)の木材は強度が高く質が均一であることから、印鑑や漆器、彫刻の材料として用いられており文化的にも重要な樹木の一つです。
サザンカ
サザンカは、花の少ない晩秋から初春まで楽しめる花木です。
- サザンカ(山茶花)はツバキ科の常緑低木です。花や葉の特徴はツバキによく似ていて、間違えられることの多い庭木です。サザンカ(山茶花)は耐寒性が強く常緑で、日向から半日陰まで植え付け可能なので、庭木として人気の樹種です。 サザンカ(山茶花)の葉はツバキに比べて小さく、葉の縁にはギザギザがあり、葉に厚みがあります。枝には毛が生えています。サザンカ(山茶花)の開花期は10~4月の寒い時期です。花は一重咲きが多いですが、八重咲きもあります。サザンカ(山茶花)の花は、雄しべがツバキの花のように筒状にはならず、花も平たいのが特徴です。 サザンカ(山茶花) は花首からぼとりと散るツバキと異なり、花びらが一枚ずつ散っていきます。
ロウバイ
梅がちらほらと咲き始めた頃、ロウバイは見頃を迎えます。透き通るような黄色の花びらと、甘い香りが印象的です。
マンサク
マンサクはリボンを裂いたような変わったフォルムの花を咲かせます。
ミツマタ
ミツマタの名前の由来は、枝が3つに分かれる特徴から。枝の先に淡い黄色の和菓子のような花を咲かせます。
スノードロップ
スノードロップは2月~3月に白い花を俯くように咲かせる球根植物。分球して良く増えるので、群生する姿は見事です。
スノードロップ
- スノードロップは「マツユキソウ(待雪草)」とその仲間を総称して「スノードロップ」と呼びます。秋頃から地中で根を伸ばし、まだ寒い時期に芽を出し、花が少ない早春に花をつけることから、人々に春の始まりを告げる存在として親しまれてきました。雪の残る中でも花茎をすっと伸ばし、一輪ずつ花を咲かせます。下向きの白い花は、まさに雪がしずくとなったようです。つややかな光沢のある葉もまた美しいものです。 日本では「ジャイアント・スノードロップ」や「フロレ・プレノ」など数種が中心ですが、イギリスでは品種改良がとても盛んで数百種に達するともいわれています。 スノードロップは、一度植え付けてしまえば、特別な手入れをする必要がないので、育てやすい草花です。
ハーデンベルギア
ハーデンベルギアは紫や白の花を咲かせるつる植物です。2月の後半から開花し、春まで咲き続けます。
カワヅザクラ(河津桜)
鮮やかなピンクがきれいなカワヅザクラ。早咲きの桜の1種です。花期が長く2月~3月まで咲き続けます。
- 河津桜はサクラ属の落葉高木です。静岡県の河津町で発見されたのが名前の由来です。河津桜は早咲き種で、関東では2月頃から咲き始めます。桜の代表として一般的に有名なソメイヨシノよりも1~2ヶ月早く開花します。さらに、河津桜はソメイヨシノよりも花色が濃いピンクをしていること、ソメイヨシノに比べて花期が長いことも特徴として挙げられます。 河津桜は園芸品種ではなく自然交雑種だと言われています。つまり人によって改良され作り出された品種ではなく、自然の産物です。オオシマザクラとカンヒザクラの交雑種ではないかと推定されています。 河津桜は、関東ではまだ寒い早春の2月頃から開花し、春の訪れをいち早く報せてくれる桜です。色も濃く明るいピンクであることも併せて人気が高く、最近では個人の庭や公園、街路樹などにも多く利用されるようになってきました。
ハコベ
春の七草にも数えられるハコベ。早春から花を咲かせる野花です。
2月が旬の食材で料理
山菜の天ぷら
フキノトウやタラの芽といった春の山菜は灰汁が強いので下処理が必要。天ぷらにしてしまえば、面倒な灰汁抜きの手間が省けます。
山菜の天ぷら作り方
-
- 小麦粉 大さじ2
- 片栗粉 大さじ2
- 水 大さじ3
小麦粉、片栗粉を混ぜ合わせ、水を入れてさっくりと混ぜます。
食べたい山菜に衣を付け、180℃の油で揚げます。
1~2分程、きれいな色になったら取り出して出来上がりです。
春野菜のパスタ
春の野菜は香りが良いのが特徴。香りを味わうためにシンプルなオイルソースのパスタがおすすめです。
春野菜とアンチョビのパスタの作り方
- 春野菜(菜の花やロマネスコがおすすめ)
- ニンニク 1片
- 鷹の爪 1本
- アンチョビ 3~5本
- オリーブオイル 大さじ3
鍋にたっぷりの湯を沸かし、塩を一つまみ入れて、春野菜を茹でます。鍋の湯はこぼさず、取っておきます。
フライパンにオリーブオイル、種を取った鷹の爪、芯を取り潰したニンニク、アンチョビを入れて、アンチョビを溶かすように温めます。
鍋に取っておいた湯でパスタを茹でます。
フライパンのオイルにパスタのゆで汁を加えて乳化させます。
硬めに茹でたパスタと春野菜を加えて、オイルソースと馴染ませたら出来上がりです。
2月が旬の果物でデザート
2月に旬を迎える果物は香りの良いものばかり。ヨーグルトやチーズケーキに載せるだけでも、香り良く、見た目にきれいなデザートに早変わりします。フレッシュでも十分に楽しめますが、ジャムや甘露煮にして楽しんでみるのもおすすめです。
金柑の甘露煮やジャム
金柑の果肉は酸味が強く、生食には向きませんが、甘露煮やジャムにすると香りと甘味を楽しめます。
▼レシピはこちら
まだ寒い中に春の訪れを感じる2月。一日、一日、陽射しが春めいていくのを感じる時期です。かと思えば、突然雪が降るようなこともあるのが2月の複雑さ。
私たちの身体が感じるよりも早く、自然界は春に向けてのエネルギーを蓄えて準備を進めています。2月には味覚から春を楽しんで、身体を春に向けて整えていきましょう。
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