大いそぎで作るピッティパンナ|勝手に”ムーミン谷の料理”を作ってみた#3
更新
公開

「ムーミン」の小説に出てくる美味しそうな料理を、勝手ながらイメージして楽しく作ってみよう!という企画の第3回目。
今回は、ムーミンママが大いそぎで作る「ピッティパンナ」を作ってみます。冷蔵庫にあるもので簡単に作れて美味しい、フィンランドやスウェーデンの家庭料理です。
目次
気になるピッティパンナについて
ピッティパンナって何?
ピッティパンナは、小説「たのしいムーミン一家」のワンシーンに出てくる料理名。その名前は「フライパンの中の小さなもの」を意味するそうです。ピッティパンナという響きがとても可愛くて、どんな料理なんだろう!?と、気になりました。
ジャガイモやソーセージ、タマネギやビーツなどを小さく切って炒め、仕上げに目玉焼きをのせて食べるのが定番で、フィンランドやスウェーデンではジャガイモが主食なので、ジャガイモが余ったときによく作るそうです。日本だと、白米が余ったときに炒めご飯を作るみたいな感覚でしょうか。
ピッティパンナの登場シーン
小説「たのしいムーミン一家」より
冬眠からさめたムーミントロールたちは黒いぼうしを見つけるのですが、実はこれは魔法のぼうしで、このぼうしにしばらく入っていたものは、すっかりべつのものに変わってしまうのです。
ムーミントロールたちは、たまごを食べたときに、そのぼうしをゴミ箱にしてたまごのからを入れてしまいます。
小説「たのしいムーミン一家」より
たまごのからはゆっくりすがたを変えて、どんどんふくらんで、小さくてまるい雲になりました。ムーミントロールたちがその雲の上に乗って、台所にいるムーミンママに呼びかけたとき、
ムーミンママは、大いそぎでピッティパンナを作っているところだったので、
「あらまあ、こんどはなにを見つけたの?ただ、落ちないように気をつけてね」
といっただけでした。
ムーミン一家の冬眠明けに、ムーミンママは大いそぎで次々と料理を作っていたのですね。
ハツカダイコン 紅白
ピッティパンナには、スウェーデンかぶとも呼ばれる「ルタバガ」という野菜を使うこともあるそうなので、畑で採れたハツカダイコンも使ってみようと思いました。
ピッティパンナを作ってみた
材料(2~3人分)
- ジャガイモ 1~2個
- タマネギ 1/2個
- ハツカダイコン 10個
- マッシュルーム 5~6個
- ハム 3枚
- バター 10g
- 塩、こしょう 少々
- 卵 2~3個
- スープセロリ、パセリなど(飾り用) 適量
作り方
1.ジャガイモ、タマネギ、ハツカダイコン、マッシュルーム、ハムをサイコロ状にカットし、ハツカダイコンの葉も細かくカットする。
2.ジャガイモ、タマネギ、ハツカダイコン、マッシュルーム、ハムをバターで炒める。
3.材料に火が通ったら、ハツカダイコンの葉を入れてさっと炒めて塩コショウで味を調える。
4.お皿に盛りつけて、目玉焼きを焼いてのせ、スープセロリやパセリなどを飾り付ける。
完成です。
ピッティパンナは、常備菜や冷蔵庫にある材料を使ってとても簡単に作れるし、栄養バランスも良く、朝食やランチ、お酒のおつまみにもぴったりですね。
次回は「ムーミン谷の彗星」に出てくる「ジンジャークッキー」を作ってみようと思います。お楽しみに!
※記事中の画像/引用文出典元:『ムーミン全集[新版]2 たのしいムーミン一家』著:トーベ・ヤンソン 訳:山室 静 講談社