オキザリス|カタバミとの違い、種類、増え方、球根について
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オキザリスとカタバミの違いは? 球根植物?そんな疑問から、種類や増え方についてまで、オキザリスについて詳しく紹介します。
目次
オキザリスとは?カタバミとの違い
- 学名:Oxalis
- 科名・属名:カタバミ科カタバミ属
- 分類:多年草あるいは一年草
オキザリスとカタバミとの違い
オキザリスとは、カタバミ科カタバミ属の総称です。雑草とされているものから園芸種として栽培されているものまでさまざま。園芸種として流通しているものはオキザリス、雑草や野草として扱われているものはカタバミと呼び分けられています。オキザリスとカタバミの違いは、植物の分類上は同じ植物であるけれども、園芸種か雑草かという点です。
オキザリスの特徴
オキザリスは、世界で800種以上も確認されています。草本類から木本類までたくさんの種類があり、そのなかでも100種程度が栽培されています。
葉は3枚のハート型の小葉を持つ品種が多く、中には4~5枚の小葉を持つ品種や、葉の縁が裂けたようなフォルムの品種もあります。3枚小葉のオキザリスは、クローバーとして扱われることもあります。花びらは5枚、日光に反応して日中開花し、夜には花を閉じます。同じように、葉も夜や日中の陽射しが強い時は閉じるというのが特徴です。
シュウ酸を含んでいるので、葉を噛むと酸味があるのが特徴。学名のOxalisは、ギリシャ語で「酸」という意味の「Oxys」に由来すると言われています。
※草本類とは草花のこと、木本類とは木のことです。
オキザリスの花言葉
オキザリスの花言葉は、「輝く心」「決してあなたを捨てません」
どうしてこの花言葉がついたのかはわかりませんが、健気で素敵な花言葉です。
オキザリスの種類
オキザリス ・トリアングラリス(トライアングラリス)
- 学名:Oxalis triangularis
オキザリス ・トリアングラリスは、紫色の大きな葉が印象的な園芸種のオキザリスです。
オキザリス・バーシーカラー
- 学名:Oxalis versicolor
オキザリス・バーシーカラーは、赤と白2色の花が印象的な園芸種です。
オキザリス ・ボーウィ(ハナカタバミ)
- 学名:Oxalis bowiei
オキザリス ・ボーウィは、淡いピンク色のかわいらしい花が特徴の園芸種です。
オキザリス・グラブラ’桃の輝き’
- 学名:Oxalis glabra
オキザリス・グラブラ’桃の輝き’は、丸みを帯びた濃いピンク色の花びらが印象的な園芸種です。
オオキバナカタバミ
- 学名:Oxalis pes-caprae
オオキバナカタバミは、園芸種として渡来した帰化植物。花茎が長く、明るい黄色の花を咲かせます。
イモカタバミ
- 学名:Oxalis articulata
イモカタバミは、帰化植物のオキザリス。濃いピンク色の花を群生させます。
ムラサキカタバミ
- 学名:Oxalis corymbosa
ムラサキカタバミは、イモカタバミよりも淡い色の花を咲かせる帰化植物のオキザリスです。
ミヤマカタバミ
Adobe Stock
- 学名: Oxalis griffithii
ミヤマカタバミは、日本の山野に自生しているオキザリス。清楚な印象の白い花を咲かせます。
カタバミ
- 学名:Oxalis corniculata
カタバミは、昔から日本に自生しているオキザリスで、身近な場所で見かける品種です。繫殖力が強いことから子孫繁栄を象徴すると考えられ、武家の家紋として好まれました。
オキザリスは球根植物?
オキザリスは球根植物です。球根のタイプは、チューリップやヒヤシンスのような鱗茎を持つものから、土中で茎が大きく肥大する塊茎までさまざまです。例えば、道端で黄色い花を咲かせるカタバミ(Oxalis corniculata)は、紡錘状の塊茎を持ちます。ムラサキカタバミ(Oxalis corymbosa)はこんもりとした鱗茎です。
園芸種として流通している品種のほとんどは、鱗茎のオキザリスです。花が咲いた鉢植えでも出回りますが、球根の状態でも流通しているのを見かけます。
※鱗茎とは、土の中で養分を蓄えて厚くなった葉が複数重なり合って球形になっているもの(チューリップ、ヒヤシンス、タマネギ、ニンニクなど)。塊茎とは、土の中で養分を蓄えて変形し、塊となった茎(ジャガイモ、ハスなど)。
オキザリスの増え方
オキザリスの増え方は、種と分球、ランナーです。ランナーとは、地上部を這うように伸びる茎のこと。茎をのばした先で根付き、そこでまた球根を作ります。球根はよく分球して増えていきます。さらにカタバミ( Oxalis corniculata )は、上記の方法に加えて種を飛ばす方法でも増えます。鉢植えで育てれば、広がり過ぎて困るということはありません。
オキザリスの駆除
オキザリスは、駆除しようと思うとちょっと厄介な植物です。土中の球根はしっかりと深く掘らないと取り除けません。茎が細いので、途中でちぎれてしまうこともしばしば。地上部をむしっても、土中に球根が残っていれば、そこからまた新しい芽を出して増えていきます。オキザリスを駆除するなら、雨上がりなど土が柔らかくなっている時が好機です。周りの土ごとスコップで取り除くようにすると球根を駆除できます。
オキザリスの育て方
場所・用土
日当たりと風通しの良い場所を好みます。市販の園芸用培養土で問題なく育てられます。
水やり
表土が乾いて白っぽくなったら、鉢底から流れ出てくるくらいたっぷりと水やりします。
肥料
特に施肥の必要はありません。
病害虫
特に目立った病害虫の被害はありません。
オキザリスは日本に自生している品種から、帰化植物、園芸種までたくさんの種類があります。花付きが良く、上手に育てれば他の植物の邪魔もしません。増えるのが心配なら鉢植えで育てれば問題ありません。
気に入ったオキザリスはあれば、お庭に迎え入れてみませんか。かわいらしい花で癒されてください。
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