ヒマワリとは?花や種の特徴、花言葉、生け方、育て方、豆知識
山田智美
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ヒマワリの花の特徴、仕組みや構造、花言葉、切り花の生け方、飾り方、豆知識、育て方まで。知っているようで知らないヒマワリのちょっとしたお話です。ヒマワリを楽しむ参考にしてください。
目次
ヒマワリとは?基本情報
- 学名:Helianthus annuus
- 科名・属名:キク科ヒマワリ属
- 分類:一年草
ヒマワリとは、草丈1m以上にもなるキク科ヒマワリ属の一年草。北アメリカ原産で、自生種はもっと小さな花を咲かせます。交雑や改良が繰り返されて、現在の大きな花を咲かせるヒマワリができたとされています。
ヒマワリは16世紀頃からヨーロッパで栽培されるようになり、日本に渡ってきたのは17世紀に入ってから。中国経由で渡来しました。
ヒマワリは、草丈高く伸びた先に直径10~30cmの大きな花を通常1輪咲かせます。ヒメヒマワリなど、分枝して複数花をつける種類もあります。咲き方は一重咲きから八重咲きがあり、花色は代表的な黄色の他にオレンジや赤、茶色、複色など。また、草丈が1mに満たない矮性種もあります。
ヒマワリは観賞用の他、種子を食用にしたり、植物油を採取したりという目的でも栽培されています。
ヒマワリの花言葉
ヒマワリの花言葉は「憧れ」「あなただけを見つめる」「情熱」です。
真直ぐに太陽を見つめて咲く、ヒマワリらしい花言葉です。
ヒマワリの特徴|花の仕組み
ヒマワリの花は、高く伸びた茎の先に1つ横向きに咲きます。
ヒマワリの花の特徴は、外側に広がる黄色い花びらも、中心の黒っぽく見える花床部分もすべて花であるというところ。
花の外側の黄色い花びらは舌状花で、飾りのようなもの、中心の花床部分が筒状花(管状花)の集合体という構造です。この筒状花(管状花)にめしべとおしべがあり、種を作ります。このため、一つのヒマワリの花からたくさんの種が取れるという仕組みです。
ヒマワリの花は、外側の舌状花から咲き始めます。続いて花床部分の筒状花(管状花)も徐々に外側から開いていきます。ヒマワリの切り花を購入する際には花の中心部を見て、つぼみが多いものを選ぶと長く楽しめます。
ヒマワリの花は、咲き終わるころになると花が下を向くという特徴もあります。つぼみの時は上を向き、開花したら横向き、最後は下を向くという花です。
ヒマワリの特徴|種
ヒマワリの種は、花が終って黄色い花びらがなくなった後にできます。花の花床部分にびっしり詰まっているのが種です。
ヒマワリの種は、しっかり乾燥させてから収穫しましょう。紙の上などで花をこんこんとたたくと種がぽろぽろと落ちます。この種は通気性の良いところで保存し、翌春にまけば、また夏にヒマワリの花を楽しむことができます。
ヒマワリの種は食用にもなります。殻のままフライパンで炒って、殻をむいて食べます。ほんのりと甘みのあり、柔らかいナッツのような味です。
昔、台湾茶の教室に通っていたころ、お茶請けとしてヒマワリの種が出てきました。香ばしくて甘みのあるヒマワリの種は、お茶の味を邪魔しない優しいお茶請けだったことを覚えています。
他にもヒマワリの種からは、植物油が採れます。食用、油用のヒマワリの種はロシアやウクライナを始めとする東欧諸国やアメリカで盛んに栽培されています。
ヒマワリ豆知識|太陽に向かって咲くの?
「ヒマワリは太陽に向かって向きを変える」という話をよく耳にしますが、この話は正確ではありません。ヒマワリはつぼみの時から咲き始めの頃までは太陽を求めて向きを変えますが、咲いてからは花の向きを変えることはありません。
花が咲いてからもくるくると向きを変えていると思って観察しているとがっかりしてしまいます。
ヒマワリと太陽の関係
ヒマワリの学名の「Helianthus 」はラテン語で太陽の花を意味し、英名もSunflower(太陽の花)、和名も向日葵と、世界中で太陽と結び付けられています。さらに、太陽王と呼ばれたフランスのルイ14世の紋章はヒマワリでした。
夏の強い陽射しの中で咲き誇るヒマワリは、見る側に太陽をイメージさせるような花です。古今東西、ヒマワリと太陽のイメージは強く結び付いた関係だったようです。
ヒマワリの生け方、飾り方
ヒマワリの花を生けて飾って楽しみましょう。部屋の中にヒマワリを飾っていれば、ヒマワリを見るために暑い中お出かけする必要もありません。
ヒマワリの生け方
ヒマワリの切り花を購入する際には花の中心部を見て、つぼみが多いものを選ぶと長く楽しめます。
ヒマワリは、花瓶や飾る場所に合わせて長さを決めましょう。水に浸かってしまう部分に葉が付いていたら、取るようにします。
花器に浅めに水を入れて、ヒマワリを飾ります。水は花器の1/3程度で十分。水が多いと茎が腐りやすくなります。
花器の水は、毎日取り替えるようにしましょう。
ヒマワリの飾り方
ヒマワリは、小さな太陽のような花。存在感のある花です。飾る場所は、テーブルの中心や、玄関、テレビボードの上や窓辺など、人の視線が集まる場所が向いています。小さく飾るよりも大きく飾って、ヒマワリの存在感を活かすようにすると、より華やかさが際立つでしょう。
サンリッチシリーズのような花粉を出さない品種は、衣類やテーブルを汚す心配もなく飾れます。
一つの花器に数本入れて飾るのも素敵ですが、一輪挿しや空き瓶に1本ずつ入れて並べて飾ると、ヒマワリ畑のような景色を演出できます。
ヒマワリの育て方
場所、用土
ヒマワリは日当たりの良い場所を好みます。しっかりと日が当たる場所を選びましょう。用土は園芸用培養土で問題ありません。
水やり
表土が乾いて白っぽくなったら、たっぷりと水やりします。夏の乾燥が続くときなどは、朝と夕の2回水やりを行います。
肥料
植え付け時に元肥をすき込むようにしましょう。肥料が切れると下葉が黄色く枯れこんでくるので適宜与えます。
病害虫と対処法
乾燥がするとハダニが発生する心配があるので、水やりをしっかりと行いましょう。
種まき
ヒマワリの種まきは4月下旬ごろに行います。発芽適温が20~25℃なので、目安にしてください。
夏の太陽を思わせるようなヒマワリの花。育てて楽しむも良し、切り花を飾って楽しむも良し。ヒマワリにちょっと詳しくなって、もっとヒマワリを好きになってみませんか。
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