5月まで咲く冬の妖精「花かんざし」の育て方や摘み取った花の楽しみ方
持永久美子
このライターの記事一覧
ドライフラワーのようなカサカサした不思議な手触りが魅力的な花かんざし。5月頃まで丸くふんわりした小さな花を次々と咲かせてくれます。花かんざしは小さな花が冬の風にふわふわ軽やかに揺れている姿から「冬の妖精」とも呼ばれています。お花は摘み取って切り花やドライフラワーとしても楽しめます!春先の花鉢の一鉢に取り入れてみませんか?
目次
花かんざしとは?
*キク科 ローダンテ属
*学名 Rhodanthe anthemoides
*原産地 オーストラリア
*多年草(高温多湿な日本の気候が苦手で特に夏越しが難しいので一年草扱いされる場合も多いようです)
「花かんざし」の名前でお馴染みですがこれは流通名で、学名はローダンテ・アンテモイデスです。よく混同されているのが和名を「ハナカンザシ」というクロロセファラ種やマングレシー種の植物がありますが、それとはまた別種になります。
どちらも温室栽培の一年草で草丈40~60cm、花径は3cm位と「花かんざし」より少し大きめで、花色も赤、ピンク、白などあり切り花でよく利用されるようです。一方の今回ご紹介する「花かんざし」はアンテモイデス種の多年草で花色は白、草丈15~25cm、花径は2cm位です。
同じキク科のヘリプテルム属のペーパーカスケード(Rhodanthe anthemoides ‘Paper Cascade’)とよく似ていますが、茎が少し長く伸び、花弁が少しとがっているのが見分け方の特徴です。
花かんざしの育て方は?
置き場所
花かんざしは日当たり、風通しの良い乾燥した場所を好みます。耐寒性はあまりありませんが軽い凍結や霜位なら耐えられるので暖かい地方ならば軒下などで冬越し出来ます。夏場の高温期は苦手なので蒸れたりしないよう風通しの良い半日陰の場所に置きましょう。地植えもできますが雨に弱いので鉢植えの方が管理しやすいようです。
水やり
高温多湿が大の苦手です。乾燥には強いので用土が乾いてからたっぷりのお水を。水やりの時は花が水に濡れると変色して黒くなり枯れやすくなるので直接花に水がかからないように根元に与えましょう。雨よけしてやると花が長持ちします。夏場は耐暑性が弱いので半休眠状態になります。その時期に多湿の状態が続くと株が根腐れするので注意が必要です。
その他ポイント
植え込む用土は山野草向け等の水はけのよい用土が適しています。
茎葉が混み合わないよう様子を見ながら古い枝を切り戻しましょう。切り戻しをする事により株の下から多くの新しい枝を出して自然に姿がまとまっていきます。枯れたお花はこまめに摘み取りましょう。
3~5月の生育期に挿し木で増やすことができますよ!
花かんざしのドライフラワーに挑戦!
花かんざしは切り花にしても持ちが良く、ドライフラワーとしても楽しめるのでオススメです◎今回は数本を切り戻しついでにドライフラワーにしてみました。花が満開の状態のもの、蕾が開きかけているものを根元から切り準備。
①室内の風通しの良い場所で数日つるします。
数日後の様子。
②葉はかれてチリチリになっていますが花は色も質感もほとんど変化なく出来上がりました!作り物のような可愛さ!花部分をリースなどにアレンジしても素敵ですね。
赤色の入った真ん丸なつぼみの姿。名前の由来はこの赤いつぼみが簪(カンザシ)に似ていることから花かんざしと呼ばれるようです。風情がありますね^^
鉢花として愛でるのはもちろん、ちょっと摘んで一輪挿しに飾ったり、ドライフラワーにしてリースなどのハンドメイド作品を作ったり二度も三度も楽しめますね♪最近はパンジーやビオラと一緒の時期にお店に出回っていますので気になった方は探してみてくださいね。
▼関連記事
関連ワード
今月のおすすめコンテンツ
「5月まで咲く冬の妖精「花かんざし」の育て方や摘み取った花の楽しみ方」の記事をみんなにも教えてあげよう♪