白い花が咲く木45選を春、夏、秋、冬の季節ごとに紹介!木の名前がわかります

山田智美
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白い花が咲く木をどれくらい知っていますか?清潔感のある白い花が咲く木はシンボルツリーとしても人気です。今回は春、夏、秋、冬の季節別に、白い花が咲く木をずらりと45種類紹介します。
目次
- 春(3~4月)に白い花が咲く木19選
- 初夏(5~6月)に白い花が咲く木14選
- 夏(7~8月)に白い花が咲く木4選
- 秋(9~11月)に白い花が咲く木2選
- 冬~早春(12~2月)に白い花が咲く木6選
- 白い花が咲く木を知ってもっと仲良くなってください
春(3~4月)に白い花が咲く木19選
ハクモクレン
- 開花期:3~4月
- 分類:落葉高木
- 樹高:3~5m
ハクモクレンの特徴
ハクモクレンは名前の通り真白な花を咲かせるモクレンです。春、桜が咲く頃に葉が出るより先に花が咲きます。ハクモクレンの花びらは9枚、花には爽やかな芳香があります。
コブシ
- 開花期:3~4月
- 分類:落葉高木
- 樹高:3~5m
コブシの特徴
コブシの花の咲く季節は春です。ハクモクレンより少しだけ遅いか、あるいは同じ時期に咲きます。ハクモクレンとよく似ているコブシですが、コブシの花はハクモクレンより小ぶりで、花びらも6枚とハクモクレンより少ないところで見分けがつきます。
ガマズミ
- 開花期:3~4月
- 分類:落葉高木
- 樹高:3~5m
ガマズミの特徴
ガマズミは春に白い小花の集合体を枝の上の方に咲かせます。春に咲いたガマズミの花は秋には赤く結実します。少し酸味のある果実は果実酒などに利用されます。
ユキヤナギ
- 開花期:3~4月
- 分類:落葉低木
- 樹高:1~2m
ユキヤナギの特徴
ユキヤナギは、初春に真白な花を咲かせる落葉低木です。しなるように伸びた枝いっぱいに真白な小花を咲かせます。ユキヤナギの花は風で散る姿も儚く美しく、まだ花の少ない初春に私達の目を和ませてくれます。
アンズ
- 開花期:3~4月
- 分類:落葉高木
- 樹高:3m
アンズの特徴
アンズは春に白やピンクの花を咲かせる、バラ科の果樹です。大きくなり過ぎないので庭木としても人気があります。アンズの果実は生食もできますが、ジャムや果実酒などにも利用されます。
ジューンベリー
- 開花期:3~4月
- 分類:落葉高木
- 樹高:3~5m
ジューンベリーの特徴
ジューンベリーは、初夏に真赤に色付く果実が有名ですが、春に咲く白い花も可愛らしい落葉高木です。ソメイヨシノより少し早いか同じ頃に直径2㎝程度の可愛らしい花を咲かせます。
ジューンベリー
- ジューンベリーは、名前の通り6月に赤い果実をつける落葉小高木。春に咲く白い花、新緑の葉、初夏の小さな宝石のような果実、秋の紅葉と四季折々に楽しむことのできる果樹です。果実はほんのりとした酸味と甘み、芳香があります。耐寒性・耐暑性があり、自家結実性があるので1本で収穫することができます。 ジューンベリーの花は直径1~2㎝程度と小さく、花びらが5枚あり桜のような形状をしています。花の見頃は3月下旬から4月地上旬頃、桜のソメイヨシノが咲き始めるよりも少し早く満開を迎えます。華奢な枝の先に小さな花をたわわに咲かせるのが特徴です。風で散ってしまう花びらの儚さも魅力の一つです。 ジューンベリーの果実の食べ頃は5月後半~6月です。4月に花が終わった後、段々と果実が色づき始め、5月には真赤になります。さらにもう少し辛抱強く待って、黒んずんだ赤になった頃がジューンベリーの果実の食べ頃です。 ジューンベリーはシンボルツリーとしてよく使われる他、街路樹としても植栽されています。白い花とかわいい赤い実、紅葉、樹形が美しいことなど、1年を通して楽しみがたくさんあることが庭木として好まれる理由です。
沈丁花(ジンチョウゲ)
- 開花期:3~4月
- 分類:常緑低木
- 樹高:1~1.5m
沈丁花(ジンチョウゲ)の特徴
沈丁花(ジンチョウゲ)はジンチョウゲ科の常緑低木で、春先に小さな花が毬のような塊になって枝先に咲きます。花が白い品種を「シロバナジンチョウゲ」と言います。とても香りが強い花で、三大香木のひとつです。
- 沈丁花(ジンチョウゲ)は香り高い花を咲かせる春の代表的な樹木で、春の沈丁花(ジンチョウゲ)、夏の梔子、そして秋の金木犀を合わせて三大香木と称されます。沈丁花(ジンチョウゲ)はジンチョウゲ科の常緑低木で、春先に小さな花が毬のような塊になって枝先に咲きます。花が白い品種を「シロバナジンチョウゲ」、花の外側が淡紅色になっているものを「ウスイロジンチョウゲ」と言います。ちなみに、葉の外側に斑が入っているものを「フクリンジンチョウゲ」と呼びます。 沈丁花(ジンチョウゲ)の特徴と言えば香り高い花。「沈丁花」という名前は、花の香りが沈香(ちんこう)に似ていることと、十字型の花が丁子(クローブ)に似ていることに由来しています。沈丁花(ジンチョウゲ)の原産は中国と言われており、室町時代にはすでに栽培されていたという記述があります。 沈丁花(ジンチョウゲ)の樹高は1m~1.5mほどで、枝が良く分岐するので特に剪定をしなくても丸くこんもりとした樹形を保ちます。沈丁花(ジンチョウゲ)は雌雄異株で、雄株と雌株があります。日本で流通している沈丁花(ジンチョウゲ)の多くは雄株なので、実を見る機会はめったにありませんが、赤い可愛らしい実を付けます。ただし、実は猛毒ですので口に入れないように注意しましょう。
ブルーベリー
- 開花期:4月
- 分類:落葉低木
- 樹高:1~3m
ブルーベリーの特徴
ブルーベリーは、ツツジ科スノキ属に分類される北アメリカ原産の落葉低木で、木があまり高くならないので育てやすい果樹のひとつです。春に白い花が咲いた後、初夏から夏にかけて実が実ります。
シロヤマブキ
- 開花期:4~5月
- 分類:落葉低木
- 樹高:1~2m
シロヤマブキの特徴
シロヤマブキは春に枝先に白い花を咲かせる落葉低木です。耐寒、耐暑性ともに強い丈夫な性質です。春に黄色の花を咲かせる「ヤマブキ」とは別属の植物です。(ヤマブキにはシロバナヤマブキという白花品種があります)
藤
- 開花期:4~5月
- 分類:落葉つる性木本
- 樹高:3~5m
藤の特徴
藤は春に大ぶりなかんざしのような花を咲かせるつる性の樹木です。ソメイヨシノの花が終わった頃からゴールデンウィークくらいまで咲き続けます。小さな豆の花の集合体のような花が印象的です。藤の花には芳香があります。
- フジ(藤)はマメ科の落葉性のつる植物です。春になると薄紫や白の花を咲かせます。庭園や公園で目にする藤棚のイメージが強く、自宅での育て方は難しいように言われていますが、実は鉢植えでも楽しめます。根の生長が制限されることから、むしろ鉢植えの方が花付きがよくなるほどです。 フジ(藤)には大きく分けて2種類あり、ノダフジ(野田藤) Wisteria floribunda はつるが右巻き、ヤマフジ(山藤)Wisteria brachybotrysは左巻きという特徴があります。 「ノダフジ(野田藤)」の由来となった大阪市福島区の野田はフジ(藤)の名所として有名。毎年4月には「のだふじめぐり(ふじ祭り)」が開催されます。樹齢1200年を越え、天然記念物に指定されている埼玉県春日部市の「牛島の藤」もよく知られています。
ハナミズキ
- 花期:4~5月
- 分類:落葉高木
- 樹高:5~8m
ハナミズキの特徴
ハナミズキは春に高木の上のほうに白やピンクの花を咲かせる樹木です。庭木や街路樹、公園などに植えられいます。ハナミズキは春の開花から夏の新緑、秋の紅葉、秋から冬に実る赤い果実と、四季を通して美しい姿を見せてくれます。
- ハナミズキはミズキ科の落葉樹で、桜(ソメイヨシノ)が咲き終わるころ、白やピンクの美しい花が開花します。北米原産でアメリカを代表する花のひとつで、別名「アメリカヤマボウシ」とも呼ばれています。 昔は桜やイチョウなどが多かった街路樹ですが、令和4年4月現在、東京都内の街路樹で一番多いのがハナミズキです。樹齢が古くなると10m以上まで生長しますが、桜やイチョウほど大きくならないのも最近の街路樹として利用される原因かもしれません。現在は全国各地に分布し、極端に寒さの厳しい地域以外なら栽培可能です。寿命は桜と同じく80年程度と言われています。 花だけでなく、花が終わった後に出てくる葉も美しく、枝は横に広がるように生長します。 秋になると赤い実がなり、紅葉した後に落葉します。落葉樹の中では、色づきだすのと葉が落ちるのが早いほうです。自然樹形が美しく、花、葉、実、紅葉、樹形と、一年を通して見どころの多い樹木なので、街路樹のほか庭木にもよく利用されます。
シルバープリベッド
- 開花期:4~5月
- 分類:常緑低木
- 樹高:1~2m
シルバープリベッドの特徴
シルバープリベッドは春に香りのよい白い小花を咲かせる常緑低木です。明るい斑入りの葉が印象的です。常緑で丈夫なため、生垣にも好まれます。
シルバープリペット(シルバープリベット)
- シルバープリペット(シルバープリベット)は、斑入りの葉が美しい、モクセイ科の常緑から半落葉低木です。一般的に「シルバープリペット」の名前で流通していますが、本来は「シルバープリベット」が正しい発音です。 斑入りの小さな葉と、華奢な枝を放射状に広げる樹形が人気で、庭木や植え込みに多用されています。斑の色は白というよりクリーム色に近く、グリーンの部分も色が淡いので、周囲の景色と馴染みやすい樹木です。春から初夏には白い香りの良い小花を咲かせます。 非常に生育旺盛で生長が早く、放っておくと3mくらいにまで生長します。あまり大きくしたくなければ、適宜剪定をしましょう。花後に剪定をせずに放っておくと結実し、黒く小さな実をブドウのように枝の先にたわわに実らせます。
ドウダンツツジ
- 開花期:4~5月
- 分類:落葉低木
- 樹高:2~5m
ドウダンツツジの特徴
ドウダンツツジは春の花、夏の新緑、秋の紅葉と一年を通して美しい姿を見せてくれる庭木です。春にスズランのような小さな可愛らしい花が咲きます。丈夫で育てやすいため、生垣にも好まれます。
ライラック
- 開花期:4~5月
- 分類:落葉高木
- 樹高:2~6m
ライラックの特徴
ライラックは春、ソメイヨシノが終わった頃に開花します。ライラックの花色は、白の他に紫やピンクなどがあります。小さな花の集まりを枝の先に房のようにたわわに咲かせます。ライラックの花には芳香があります。
- ライラックは4月~6月に開花する落葉小高木で、葉はハート形、花は円錐形に小花が房咲きになります。ライラックの花は、紫色、薄紫色、ピンク色、白色などの一重や八重の花をつけます。香りがよいので、世界中で愛されている花木です。 ライラックはフランス語でリラ、和名は紫丁香花(ムラサキハシドイ)といい、ハシドイは日本に自生する近縁種の落葉小高木のことです。ライラックは冷涼な気候を好み、特に夏の夜温が下がるところを好みます。日本では東北北部や北海道、本州の高原地帯が適地といえます。ライラックは風通しがよく、湿気の少ない環境を好みます。暖地に植える場合は西日が当たらない日当たりのよい場所を選んで植えましょう。 ライラックの属名のSyringa(シリンガ)はギリシア語で笛やパイプを意味するsyrinxに由来し、枝の髄の部分をくりぬいて管にし笛をつくって古代ギリシャでは羊飼いたちがライラックの笛を吹いていたそうです。トルコではこれをパイプにしていたそうです。
バラ
- 開花期:4~5月(9~10月、四季咲き)
- 分類:落葉低木
- 樹高:1~3m
バラの特徴
バラは花の女王とも讃えられるほど、美しく存在感のある花です。花色、咲き方、共にバリエーションが豊富なバラ。中でも真白なバラは一際目を惹きます。
バラは4~5月に開花した後、上手に剪定を行えば7月頃にもう一度花を咲かせてくれます。他にも四季咲き性や秋にもう一度咲く品種もあります。
モッコウバラ
- 開花期:4~5月
- 分類:落葉低木
- 樹高:2~5m
モッコウバラの特徴
モッコウバラはバラの中でも病害虫に強い原種系のバラです。花の大きさは2~3㎝と小さめですが、枝の先に房状にたくさんの花を咲かせます。
カスタード色の花を咲かせるモッコウバラ・ルテアが有名ですが、白い花のモッコウバラ・アルバもきれいです。
モッコウバラ
- モッコウバラは中国原産の常緑低木、一季咲きのつるバラです。モッコウバラは非常に強健で、病害虫の被害の少ない育てやすいバラです。 モッコウバラの開花期は4~5月です。花色は白かカスタードクリームのような淡い黄色で、咲き方には一重と八重咲きがあります。直径2~3cm程度の小ぶりな花を、枝の先に5~10輪くらい房のようにたわわに咲かせます。春に枝先が花の重みで弓なりにたわんで開花している姿は美しく、道行く人の目を捉えます。 モッコウバラは強健であると同時に生育も旺盛で、10mくらいにまで生長します。花が終わったら早めに剪定を行い樹形を整えることと、適宜誘引を行い枝が暴れないように管理する必要があります。
エルダーフラワー(西洋ニワトコ)
- 開花期:4~5月
- 分類:落葉高木
- 樹高:3~10m
エルダーフラワー(西洋ニワトコ)の特徴
エルダーフラワー(西洋ニワトコ)は春に枝いっぱいに真白な花を咲かせる落葉高木です。エルダーフラワー(西洋ニワトコ)の花には爽やかな芳香があります。ハーブとしても有名です。
マルメロ
- 開花期:4~5月
- 分類:落葉低木
- 樹高:2~3m
マルメロの特徴
マルメロは春に白い梨やリンゴのような花を咲かせる落葉低木です。マルメロはカリンによく似た果実を実らせます。マルメロの果実はジャムや果実酒にして食べることができます。
マルメロ
- マルメロは、バラ科マルメロ属の落葉低木です。カリンやボケと混同されますが、同じバラ科の別属です。セイヨウカリンと呼ばれることもあるようですが、セイヨウカリンもまたバラ科の別属です。日本の一部では、マルメロのことをカリンと呼ぶ地域もありますので、余計に混同されがちですが、マルメロとカリンは別属になります。 マルメロとカリンの見分け方は、マルメロは葉が卵型で葉の縁もなめらかであるのに対し、カリンは葉の縁がギザギザとしています。マルメロの花は白から淡いピンク色ですが、カリンの花は濃いピンク色をしています。マルメロの果実は表面にうっすらと産毛が生えており、食用にする際は洗い流す必要があります。カリンの果実は無毛です。 カリンの果実は非常に硬く、食用にはなりません。主に果実酒などとして利用されます。マルメロの果実は柔らかく甘みも強いので、ジャムやお菓子として食用にされています。 マルメロは冬に落葉しますが耐寒性が強く、樹高も3m程度と管理しやすい上に、香りの良い可愛らしい花を咲かせるので庭木としても人気の樹木です。
クラブアップル
- 開花期:4~5月
- 分類:落葉高木
- 樹高:5m以上
クラブアップルの特徴
クラブアップルは園芸好きでも名の通った絵本作家、ターシャ・テューダーのお庭にあったことでも有名な果樹です。春に白く桜に似た花を咲かせます。クラブアップルは秋に小さなリンゴの実を実らせます。クラブアップルの果実は生食には向きませんが、ジャムなどにして長く楽しむことができます。
初夏(5~6月)に白い花が咲く木14選
アナベル
- 開花期:5~6月
- 分類:落葉低木
- 樹高:1~1.5m
アナベルの特徴
アナベルは初夏に真白な花を咲かせるアメリカアジサイです。アナベルの花は咲き始めは真っ白、咲き進むにしたがってグリーンに変化していきます。グリーンに変化した花は秋までその姿を楽しむことができます。
アナベル
- アメリカアジサイやセイヨウアジサイの別名を持つアナベルは、アジサイの仲間の落葉性低木です。 初夏に20~30cmの大きな花が開花します。花色は、咲き始めはグリーン、咲き進むにしたがって白くなり、夏を過ぎると再び秋色グリーンに変化します。大きな花ですが主張しすぎることがなく、周囲の草花と調和するため、庭木として人気があります。暑さ寒さに強く育て方も容易で剪定も簡単なので、植物園やガーデンなど、さまざまな場所にも植えられています。 最近は、基本種のほか、矮性種や花が大きい品種、ピンクのアナベルなど、年々品種が増えています。 アナベルは鉢ものの他、切り花としても出回っていて、切り花やドライフラワーとしても利用されています。
カシワバアジサイ
- 開花期:5~6月
- 分類:落葉低木
- 樹高:1~1.5m
カシワバアジサイの特徴
カシワバアジサイは名前の通り、柏のような葉を持つアジサイの仲間です。初夏に白い花を咲かせます。大きく印象的な花と葉を持つカシワバアジサイは、庭の中でフォーカルポイントとしての役割も果たしてくれます。
アベリア
- 開花期:5~10月
- 分類:常緑低木
- 樹高:1~2m
アベリアの特徴
アベリアは公園や街路樹、生垣などに利用される常緑低木です。春に白い小花を咲かせます。アベリアには斑入り種や、花色がピンクの品種などがあります。
▼アベリアについて詳しくご紹介しています。
シルクジャスミン(ゲッキツ)
- 開花期:4~6月
- 分類:常緑高木
- 樹高:3m
シルクジャスミン(ゲッキツ)の特徴
シルクジャスミン(ゲッキツ)は観葉植物としても人気の常緑高木です。温帯を好むので関東以西では庭植えが可能です。シルクジャスミン(ゲッキツ)は春に香りのよい白い花を咲かせます。
バイカウツギ
- 開花期:5~6月
- 分類:落葉低木
- 樹高:2m
バイカウツギの特徴
バイカウツギは初夏に真白な花を咲かせる落葉低木です。名前の通り、梅に似た花を咲かせます。和の庭にも洋の庭にも似合う庭木です。
エゴノキ
- 開花期:5~6月
- 分類:落葉高木
- 樹高:5~8m
エゴノキの特徴
エゴノキは初夏に星形の白い花を俯くように咲かせる落葉高木です。葉は小さく、枝は華奢で、横に大きく広がる樹形です。高木になりますが生長は遅い方です。華奢な雰囲気が強調される株立ちは庭木として人気です。
エゴノキ
- エゴノキとは、樹高は7~15m前後になる落葉高木で日本にも広く分布しています。雑木林などにも自生している他、庭木としても親しまれています。樹皮は暗紫褐色でつるんとしてなめらかです。 エゴノキの葉は長さ4~8cmで互生します。5~6月頃に直径2cmほどの5弁の白い花が鈴なりにぶら下がって咲き、独特の美しさがあります。エゴノキの花の散り方は、花びらを散らさずに、咲いていた形のままで落下していきます。白い花がくるくると回りながら落ちていく姿は、とても可愛らしい趣きがあります。秋早めに果実が熟して、1果に1つだけ入っている種を出します。 株立ちのエゴノキは華奢な幹と風が抜けるような涼し気な姿が美しく、シンボルツリーとして人気があります。暑さ、寒さに強い丈夫な樹種で自然樹形のままで整うのも、庭木として人気の理由です。緑陰樹にはなりませんが花が美しいので公園や緑地にも植えられます。ピンクの花が咲く品種もあります。
クチナシ
- 開花期:6~7月
- 分類:常緑低木
- 樹高:1~2m
クチナシの特徴
クチナシは初夏に甘い香りの花を咲かせる常緑低木です。クチナシの花の香りは香水にもよく使われるほど、世界中で愛されています。クチナシの花には一重咲きや八重咲きがあります。
- クチナシは常緑低木で、葉は光沢のある長い楕円で濃緑色で葉脈がはっきりとしています。クチナシはの花は6月~7月に白色の花を咲かせます。花弁はフェルトのような優しい風合いをしています。香りが特徴的で甘い香りを周囲に漂わせます。 花の形は八重咲と一重咲きがあり、一重咲きの品種は秋になると橙色の実をつけ、熟しても口を開かない事から「クチナシ」の名が付いたと言われています。 お庭に植えられる方も多いクチナシですがだいたい1m~2mにほどになります。枝が詰まって葉が育つ為、垣根としてに好まれます。また、『山吹の 花色衣 主や誰 問へど答へず くちなしにして(秋が過ぎ、冬が来ても一向に口を開けない)』という歌が由来の原点ともいわれています。
マートル(ギンバイカ)
- 開花期:5~6月
- 分類:常緑低木
- 樹高:1~3m
マートル(ギンバイカ)の特徴
マートル(ギンバイカ)は初夏に真白な梅のような花を咲かせる常緑低木です。マートル(ギンバイカ)の葉はハーブとしても利用されます。
ギンバイカ(マートル)
- ギンバイカ(マートル)は地中海沿岸原産の常緑低木です。春に花びらが5枚の梅に似た花を咲かせるところから、和名を銀梅花(ギンバイカ)と言います。ハーブとして扱われる場合は「マートル」という名前で流通しています。 冬にはオリーブに似た黒い果実を付けます。光沢のある明るいグリーンの葉には芳香があり、ハーブとして肉料理などに利用される他、ギンバイカ(マートル)の精油も人気があります。ギンバイカ(マートル)は古代ギリシャを始め、ヨーロッパでは昔から神聖な樹とされてきました。「祝いの木」とも言われ、ヨーロッパでは昔から結婚式で使用されてきました。日本でも枝もの花材として流通しています。 常緑で葉の密度も高いことから生垣としてもよく利用されます。斑入りの品種「バリエガタ」は、より柔らかい印象を与えます。また、樹高が1mほどで、葉も小さく比較的コンパクトに栽培できるヒメギンバイカ(姫銀梅花)という品種もあり、別名ドワーフマートルとも呼ばれています。 同じフトモモ科の植物にギンバイカ(マートル)と名前が似ているレモンマートルがありますが、ギンバイカ(マートル)はギンバイカ属、レモンマートルはバクホウシア属の別の植物です。
ホンコンエンシス(常緑ヤマボウシ)
- 開花期:5~6月
- 分類:常緑高木
- 樹高:3~5m
ホンコンエンシス(常緑ヤマボウシ)の特徴
ホンコンエンシス(常緑ヤマボウシ)は初夏に白い花を咲かせる常緑高木です。常緑なのでお庭の目隠しやシンボルツリーとして人気があります。
ヒメシャラ
- 開花期:5~6月
- 分類:落葉高木
- 樹高:10~15m
ヒメシャラの特徴
ヒメシャラは別名夏椿とも呼ばれる、初夏に椿に似た白い花を咲かせる落葉高木です。ヒメシャラは樹形の美しさも人気で、庭木の他、公園や寺社にもよく植えられています。
ナツミカン
- 開花期:5~6月
- 分類:常緑低木
- 樹高:1~3m
ナツミカンの特徴
ナツミカンを始めミカンの仲間は初夏に真白な花を咲かせます。花には芳香があります。ミカンの仲間の花の香りはネロリという名前で香料にもされています。
ダチュラ(朝鮮朝顔)
- 開花期:6~7月
- 分類:一年草あるいは多年草
- 樹高:1~1.5m
ダチュラ(朝鮮朝顔)の特徴
ダチュラ(朝鮮朝顔)は初夏にラッパのようなフォルムの真白な花を咲かせる庭木です。ダチュラ(朝鮮朝顔)は薬草として日本に輸入された植物で毒性が強いと言われています。口に入れることのないように注意してください。
ダチュラ(朝鮮朝顔)
- ダチュラは、朝鮮朝顔(チョウセンアサガオ)と言う別名を持つ、ナス科の一年草あるいは多年草です。草丈1m程度で、ラッパ状の特徴的な花を上向きに咲かせます。ダチュラの花は、近くで確認すると柔らかい芳香があるのが特徴です。果実の表面にはトゲがあります。 エンジェルストランペットと呼ばれるキダチチョウセンアサガオ属とは別種になります。キダチチョウセンアサガオの仲間は樹高2m程度で、ダチュラとよく似たラッパ状の花を下向きにぶら下げるように咲かせます。 ダチュラは、もともとは薬草にするために輸入されたと言われています。ダチュラ属もキダチチョウセンアサガオ属も毒性が高く、食べると中毒症状を起こしてしまうこともあります。口に入れないように気をつけてください。
オオデマリ
- 開花期:5~6月
- 分類:落葉高木
- 樹高:3~5m
オオデマリの特徴
オオデマリは名前の通り、初夏に真白な毬のような花を咲かせる落葉高木です。咲き始めはグリーン、咲き進むにつれて白に変化していきます。
タイサンボク
- 開花期:5~6月
- 分類:常緑高木
- 樹高:10m以上
タイサンボクの特徴
タイサンボクは光沢のある大きな葉と、枝の上の方に咲く真白な花が印象的な庭木です。庭木の他、公園や寺社にもよく植えられています。タイサンボクはマグノリアの1種で、とても香りのよい花を咲かせます。
夏(7~8月)に白い花が咲く木4選
キョウチクトウ
- 開花期:7~9月
- 分類:常緑高木
- 樹高:3~7m
キョウチクトウの特徴
キョウチクトウは真夏の太陽の下、毎日のように欠かさず花を咲かせてくれる常緑高木です。花期が長く、非常に丈夫なため、昔から庭木として愛されてきました。
- 夾竹桃(キョウチクトウ)は江戸時代の中期にインドから中国を通って日本へ渡ってきた常緑低木です。 夾竹桃(キョウチクトウ)の開花は7月〜9月。痩せた土壌でもよく育ち丈夫な植物で、花は4cm程の筒状をしていて、先が5枚に裂け少しねじれたプロペラのような花びらをしています。夾竹桃(キョウチクトウ)の花の色は白、ピンク、赤、黄色があり、形は八重咲きと一重咲きがあります。葉の形は長細くボート型をしていて先が尖っています。葉の色は濃い緑色と斑が入ったものもあり、夾竹桃(キョウチクトウ)の葉の裏側は小さな窪みがあり、その内側には毛が生えていてフィルターの役割をしています。これは、外から来る排気ガスなどの有害物質を防ぎ公害に強く街路樹や公園、高速道路、工場等の緑化に植えられる事が多い植物です。 樹木全体に強い毒を持っています。
サルスベリ
- 開花期:7~9月
- 分類:落葉高木
- 樹高:5~10m
サルスベリの特徴
サルスベリは夏に涼し気な色の花を咲かせる落葉高木です。サルスベリの花色は白の他にピンクや紫があります。強健で花付きもよいので庭木の他、公園や街路樹としても人気の樹木です。
ムクゲ
- 開花期:6~10月
- 分類:落葉低木
- 樹高:1~3m
ムクゲの特徴
ムクゲは暑い真夏に毎日のように花を咲かせる庭木です。ムクゲの花色は白の他にピンクや紫があります。
- ムクゲは夏の暑い盛りに涼やかな花をたくさんつけるアオイ科の落葉低木です。ムクゲは非常に強健で刈り込みにも耐えることから道路脇の街路樹として利用されることもあります。ハイビスカスのような南国を思わせるムクゲですが、耐寒性が非常に強く北海道でも地植えにすることができるほどです。また、ことわざで「槿花一日の栄(きんかいちじつのえい)」や「槿花一朝の夢」と言ったムクゲを冠したものがありますが、これはムクゲの花が1日でしぼんでしまうことを栄華のはかなさに掛けた言葉です。ただ、本物のムクゲの花は次々に咲くので秋まで楽しむことができます。ムクゲは初心者向けの花木で場所も気にせず植えられるので庭の寂しい部分を埋めるように植えてあげるとよいでしょう。
ナツユキカズラ
- 開花期:6~8月
- 分類:落葉低木
- 樹高:2m以上
ナツユキカズラの特徴
ナツユキカズラは夏に白い花を咲かせる、つる性落葉低木です。ナツユキカズラは花付きがよく、ラティスやトレリスに絡ませると一面真白に咲き誇ります。強健で育てやすい庭木です。
秋(9~11月)に白い花が咲く木2選
ギンモクセイ
- 開花期:9~10月
- 分類:常緑高木
- 樹高:5~6m
ギンモクセイの特徴
ギンモクセイは秋に白い小花を咲かせる常緑高木です。近縁種のキンモクセイの方が有名ですが、白花を咲かせるギンモクセイも甘い芳香があります。
ヒイラギ
- 開花期:10~12月
- 分類:常緑高木
- 樹高:5~6m
ヒイラギの特徴
ヒイラギは尖った葉が印象的な常緑高木です。ギンモクセイと同じように、秋に芳香のある小花を咲かせます。
冬~早春(12~2月)に白い花が咲く木6選
梅(ウメ)
- 開花期:2~3月
- 分類:落葉高木
- 樹高:3~5m
梅の特徴
梅は早春に香りのよい花を咲かせる庭木です。梅の花色は白の他にピンクや赤などがあります。梅には花を観賞する花梅と果実を楽しむ実梅があります。初夏に結実する果実は梅干しや梅酒にされます。
- 梅(ウメ)は、初春のまだ寒い時期に香りのよい花を咲かせる落葉高木です。日本には中国からかなり古い時代に薬用として渡来しました。梅(ウメ)の樹高は10mに達しますが、3~5m程度で管理され、古くから花、香り、果実の3拍子揃った春を告げる落葉花木として全国各地で植栽され広く親しまれています。 梅(ウメ)の枝は広く張り、葉は長さ5~8cm程度で二重鋸歯があります。花は2年枝の細く短い枝に2.5センチ程度の花をつけます。梅(ウメ)は品種によって開花期に違いがあります。性質上、野梅性・緋梅性・豊後性・杏性の4系統に分けられますが園芸上は花を観賞する梅と果実の収穫を目的とする梅に分けられます。 果樹としては各地に産地があり、観賞樹としては庭や公園に春を告げる木として好んで植えられます。また、梅(ウメ)は花もの盆栽の代表格です。
椿(つばき)
- 開花期:11~3月
- 分類:常緑高木
- 樹高:5~10m
椿の特徴
椿は晩秋から咲き始め真冬は花数を減らしながら、初春にまた咲き始める常緑高木です。椿の花色は白の他にピンクや赤などがあります。
- 椿(つばき)は日本を代表する花木で、海外でも近年非常に人気の高い樹木です。椿(つばき)は日本の書物、万葉集に記述があるほか、縄文時代の遺跡からも椿の種などが発見されており歴史の古い樹木です。常緑高木で照葉を一年中楽しめ、昔から盛んに園芸品種の作出が行われ、花色、花形、葉の形など多様な品種が栽培されています。特に花の少ない冬に見事な美しい花を咲かせることから、茶花(ちゃばな)の中でも格の高い花で「茶花の女王」とも称されます。また、その種子から採られる「椿油」は髪や肌に良いことから様々な化粧品に用いられています。椿(つばき)の木材は強度が高く質が均一であることから、印鑑や漆器、彫刻の材料として用いられており文化的にも重要な樹木の一つです。
サザンカ(山茶花)
- 開花期:10~3月
- 分類:常緑高木
- 樹高:2~5m
サザンカの特徴
椿を小ぶりにしたような花姿が可愛らしいサザンカ。サザンカの花は秋から厳寒期を休んで春まで咲き続けます。放っておくと高木になりますが、短く仕立てて生垣にも利用されます。
- サザンカ(山茶花)はツバキ科の常緑低木です。花や葉の特徴はツバキによく似ていて、間違えられることの多い庭木です。サザンカ(山茶花)は耐寒性が強く常緑で、日向から半日陰まで植え付け可能なので、庭木として人気の樹種です。 サザンカ(山茶花)の葉はツバキに比べて小さく、葉の縁にはギザギザがあり、葉に厚みがあります。枝には毛が生えています。サザンカ(山茶花)の開花期は10~4月の寒い時期です。花は一重咲きが多いですが、八重咲きもあります。サザンカ(山茶花)の花は、雄しべがツバキの花のように筒状にはならず、花も平たいのが特徴です。 サザンカ(山茶花) は花首からぼとりと散るツバキと異なり、花びらが一枚ずつ散っていきます。
アセビ(馬酔木)
- 開花期:2~4月
- 分類:常緑低木
- 樹高:1~3m
アセビの特徴
アセビは小さなスズランのような花の集合体を房状にして咲かせる常緑低木です。アセビの花は僅かな芳香があり、かんざしのような可愛らしいフォルムをしています。アセビの名前は漢字で馬酔木と書きます。名前の由来は、昔馬がこの花を食べて酔っ払ったようになったからだと言われています。
- アセビ(馬酔木)は日本各地に自生するツツジ科の常緑低木です。庭木としても人気があり、個人の庭から公園、街路樹として広く利用されています。初春、沈丁花が咲く頃に白く小さな壺状の花をカンザシのように、房状に咲かせます。白花の他に赤花種もあります。顔を近づけるとほのかに芳香があるのも特徴です。光沢のある明るいグリーンの葉を手のひらを広げたように放射状に付けます。 街中で見かけるアセビ(馬酔木)はきちんと刈り込まれ、樹形が整えられていますが、山野では大きく生長し枝が暴れたようになっている姿も見かけます。 漢字の「馬酔木」は文字通り、馬がこの木を食べると酔ったようになってしまったことから当てられた漢字です。アセビ(馬酔木)には毒性があると言われているので、口に入れることのないように気を付けてください。
ビワ(枇杷)
- 開花期:1月
- 分類:常緑高木
- 樹高:3~5m
ビワの特徴
初夏に甘い果実を実らせるビワは、まだ寒い1月頃に小さな花を咲かせます。花が咲いていることに気付かないほど、地味で小さな花です。
ビワ(枇杷)
- ビワ(枇杷)は、家庭果樹としても栽培される暖地に適した常緑の小高木で、生長が早く10メートル以上になることもあります。長さ15~25cmほどの大きな葉は革のように厚く、裏面に褐色の綿毛が密生しています。学名のEriobotryaは、ギリシャ語のerion(軟毛)、botris(ブドウ)に由来し、白い軟毛に覆われたブドウのように房状になる実をつけることを意味します。日本の「枇杷」の由来は諸説ありますが、葉や実の形が、楽器の「琵琶」に似ていることからと言われています。 ビワ(枇杷)の花の季節は、11月~12月の冬にかけてです。枝先に円錐花序となり、ひとつひとつの花は1~2センチほどの小さな白い花が少しずつ開花し、花には香りがあります。 果実は6月頃にオレンジ色に熟します。現在、果樹として栽培されている品種は、日本に自生しているものとは違い、中国品種を改良したものがほとんどです。
イチゴノキ
- 開花期:11~12月
- 分類:常緑低木
- 樹高:2~3m
イチゴノキの特徴
イチゴノキは寒い冬にスズランのような真白な小さな花を咲かせる、ツツジ科の常緑低木です。イチゴノキの名前の由来は、イチゴのような実を付けるからだと言われていますが、そんなにイチゴには似ていません。イチゴノキの果実は毒はありませんが、食べてもおいしくはなく、食用にはなりません。
白い花が咲く木を知ってもっと仲良くなってください
白い花が咲く木を季節ごとに紹介しました。探していた木は見つかりましたか?
白い花は見ている私たちの気持ちを落ち着かせ、和ませてくれます。好みの白い花が咲く木を見つけてみてください。
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