選ぶのが楽しい!個体差のあるラナンキュラス

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金子三保子

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12月~3月は春の花の代表花、ラナンキュラスの色々な品種を見ることのできる時期です。4月になっても入荷はありますが、春の花はがくんと減少し初夏の花へと移行していきます。

ただいま春の花が豊富に出回る時期。春の花の中でも最近とりわけ人気のラナンキュラスは、色、咲き方のバリエーションがとても豊富な花です。それにくわえて同じ品種でも1本1本の色合いが微妙に違うことが多い「個体差」がある品種が多い花です。

品種が全部、均一的な花もよいけれど、個体差のある花の魅力はなんと言っても「選ぶ楽しさ」。花屋さんでどの色がいいのかをじっくり見ながら選ぶ時間も楽しい時間です。

今回は、個体差のあるラナンキュラスの中から「サルモネ」と「ビアンコフェスティバル」をご紹介します。また、気温が緩む3月後半以降のラナンキュラスの管理ポイントをご紹介します。

目次

個体差のあるラナンキュラスは選ぶのが楽しい!

ラナンキュラス「サルモネ」

サルモネはピンク~アプリコットの色合いのラナンキュラスです。つぼみの段階から色も微妙に違いますし、しべが見えていたり見えなかったり、ちょっとずつ表情が違います。

つぼみの状態のラナンキュラス・サルモネ

透明感のあるソフトピンク色。上品な雰囲気の色あい。

透明感のあるソフトピンク色で上品な雰囲気。

 

こちらはサーモンピンク。甘くてかわいらしい色あい。

サーモンピンク色で甘くてかわいらしい色あいです。

開き始めのラナンキュラス・サルモネ

ラナンキュラス・サルモネは花びらが多いので、開いてくると花の大きさが急に大きくなります。こちらはつぼみの時点でめしべが見えているタイプ

ラナンキュラス・サルモネは花びらが多いので、開いてくると花の大きさが急に大きくなります。こちらはつぼみの時点でめしべが見えているタイプ

 

めしべが見えないタイプ

めしべが見えないタイプ

 

こちらは八重のつばきのような咲き方。この花を見て深呼吸しているだけで、身体が緩んでいきそうな、そんな咲き方です。

こちらは八重のつばきのような咲き方。この花を見て深呼吸しているだけで、身体が緩んでいきそうな、そんな咲き方です。

ラナンキュラス「ビアンコフェスティバル」

ラナンキュラス・ビアンコフェスティバルは、白系で中心がグリーンなさわやかな雰囲気の品種です。この品種も個体差がとてもある品種で、白とグリーンの色の分量が花によって、まったく違うのです。

ラナンキュラス・ビアンコフェスティバルは、白系で中心がグリーンなさわやかな雰囲気の品種です。この品種も個体差がとてもある品種で、白とグリーンの色の分量が花によってまったく違うのです。

 

グリーンと白が同じくらいの分量

 

グリーンの分量がとても多い、ユニークな咲き方。同じ品種ですが、まったく違う雰囲気です。

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ラナンキュラスの生け方

写真はアネモネの茎です。ラナンキュラス、アネモネ、チューリップ、ヒヤシンスなど春の球根の花は、浅水で生けましょう。

写真はアネモネの茎です。ラナンキュラス、アネモネ、チューリップ、ヒヤシンスなど春の球根の花は、浅水で生けましょう。

浅水とは?花瓶に入れる水を少なめに入れることです。

春の花は空洞で柔らかい茎のものが多いので、たっぷりと水を入れた花瓶に生けると水に浸かっている部分の茎の途中が腐ってしまい折れてしまうことがあります。

花が元気なのにもったいないですよね。

それを避けるために水に浸かる部分を最小限にします。花瓶の水は清潔を保つためにまめに取り替えましょう。

3月後半以降のラナンキュラス

ラナンキュラスの花びらは、気温に敏感に反応する性質を持ちます。

ラナンキュラスの花びらは、気温に敏感に反応する性質を持ちます。

昼間の気温が上がってくる3月半ば以降になると、昨日までつぼみだったラナンキュラスが、一気に開いてきたりします。

そのため、花瓶に長い茎のまま生けていると花の重みに耐えかねて、茎の途中で折れてしまったりすることが多くなるのが気温が高くなってきた時にラナンキュラスによくあることです。

茎の途中でぽきっと折れるのを防ぐために、少しずつ切り戻していきます。大きく開いてきたら短めに花瓶の縁に花の頭を乗せるような生け方をすると最後まで花が開く姿を楽しめます。

 

個体差があるラナンキュラスの品種は、同じ品種でも咲いていく表情や色合いが日々変わるので、毎日見ていて飽きないのが魅力のひとつです。

たくさんの品種のラナンキュラスが楽しめるのは3月まで。同じ品種を何本か買ってみて満開までの様子を見比べるのもいいですね!

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金子三保子

フラワーコーディネーター、フォトグラファー、ライター。 2022年6月、日東書院本社より「植物のきもち ~がんばりすぎないガーデニング」出版。 ギフトや装花などのフラワーコーディネート、自身でコーディネートした作品の撮影、雑誌や会員情報誌への提案など幅広く活動中。現在は植物に関する記事の執筆にも携わる。庭仕事はライフワーク。映画「余命1ヶ月の花嫁」ブーケ製作。

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