クロユリ(黒百合)とは?育て方・栽培方法|植物図鑑

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植物名
クロユリ(黒百合)
学名

Fritillaria camschatcensis

英名
Chocolate Lily
和名
黒百合
別名・流通名
蝦夷黒百合(エゾクロユリ)、深山黒百合(ミヤマクロユリ)
科名
ユリ科
属名
バイモ属
原産地
日本

クロユリ(黒百合)の特徴

クロユリ(黒百合)は、春から初夏にかけて黒い花を咲かせるユリ科の多年草(球根植物)です。花姿がユリに似ていることと、花が黒いことから黒百合という名前がついていますが、属が違うためユリとは異なる植物です。

北海道や寒冷地などの冷涼な気候では、初年度は球根として植え付けますが、植え付け後数年間は宿根草のように植えっぱなしで管理できます。

一般的にクロユリ(黒百合)として球根や球根植え付け苗が流通しているのは、黒に近い花色の北海道に分布している蝦夷黒百合(エゾクロユリ)ですが、他にも本州に分布するクロユリ(黒百合)の変種の深山黒百合(ミヤマクロユリ:F. camtschatcensis var. alpina)があります。両者では開花時期や草丈、花色、遺伝子の形態などに違いがあります。

こちらでは蝦夷黒百合(エゾクロユリ)の育て方をメインに紹介します。

クロユリ(黒百合)の詳細情報

園芸分類 球根
草丈・樹高 30~50cm
耐寒性 強い
耐暑性 弱い
花色
開花時期 4月~5月

クロユリ(黒百合)の育て方カレンダー

時期 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
球根植え付け
開花

クロユリ(黒百合)の栽培環境

日当たり・置き場所

西日が強く当たらない風通しの良い場所が適しています。寒冷地で自生する植物のため、真夏の高温多湿を嫌い、冷涼な気候を好みます。地植えにする場合は、真夏に木陰の下になるような落葉樹の株元などが適しています。暖地や温暖地では鉢植え栽培の方が夏を越す可能性が高いでしょう。

用土

過湿を嫌うため、水はけの良い土が適しています。

地植えにする場合は、軽石や腐葉土などを漉き込んで、水はけの良い土にしてから植え付けます。

鉢植えの場合は、山野草の土に元肥を入れて植え付けましょう。最近の市販の培養土は、元肥が入っているものと入っていないものがあります。必ず確認してから元肥を入れるかを決めましょう。

クロユリ(黒百合)の育て方のポイント

水やり

地植えの場合は、植え付け直後以外は降雨に任せて問題ありません。

鉢植えは、鉢の上の土が乾いたら鉢底から水が流れ出るくらいたっぷりと水やりをしましょう。

肥料

地植えは肥えた土であれば、追肥は特にしなくても開花する場合もあります。

鉢植えは、早春に芽が動き始めたら芽出し越えとして追肥をし、葉があるうちは液肥を月2~3回程度与えます。

病害虫

アブラムシが発生することがあります。見つけたら駆除しましょう。

クロユリ(黒百合)の詳しい育て方

選び方

クロユリ(黒百合)は苗だと山野草や高山植物として販売されていることが多いようです。販売形態は、球根、ポットにいくつかの球根を植え付けた苗、芽が出た状態の苗として流通しています。球根はカビのはえていない状態の良いものを選びましょう。

植え付け

9月後半~10月が球根の植え付け時期です。ここ最近は初秋まで真夏日が続く日が多いため、長雨と高温がひと段落ついたタイミングでの植え付けがよいでしょう。

植え付けの目安

地植え
隣の球根との間隔は10cm以上取り、4~5cmの深さに植え付けます。

鉢植え
5号鉢に2球程度が目安です。隣の球根と5cm以上の間隔を取り、4~5cmの深さに植え付けます。根が伸びるスペースが必要なため、浅すぎる鉢は避けましょう。

春から初夏にかけて開花します。花が終わったら花茎を株元でカットします。

夏越し

寒冷地では宿根草のように数年間は植えっぱなしで管理できます。

温暖地での夏越しは難しいため、葉が枯れたら掘り起して土を落とし、植え付けまでバーミキュライトやおがくずなどに入れて乾燥しないように冷暗所で管理します。

増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)

自然分球か鱗片挿しで増やすことができます。鱗片挿しで増やした球根は開花まで数年かかります。

  • 監修者:LOVEGREEN編集部
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