水仙(スイセン)とは?育て方・栽培方法|植物図鑑

植物名
水仙(スイセン)
学名

Narcissus

英名
Daffodil
和名
雪中花
科名
ヒガンバナ科
属名
スイセン属
原産地
地中海沿岸・北アフリカスペイン・ポルトガル

水仙(スイセン)の特徴

水仙(スイセン)は、早春に花を咲かせる春を告げる球根植物のひとつです。白と黄色以外にピンクや緑、オレンジなど、色とりどりの花が咲きます。水仙(スイセン)の園芸品種の数は数万品種もあり、とても種類が豊富です。品種によって一本の茎から一本の花が咲く種もあれば、日本水仙のような房咲き種もあります。最近では八重咲種など、新品種の水仙(スイセン)が毎年のように登場します。水仙(スイセン)は、主に冬咲きと春咲きの品種が多いですが、中には秋に咲く品種もあります。

水仙(スイセン)は、数年間は植えっぱなしで管理でき、環境が合えば球根が年々増えていくのでガーデニング初心者にはおすすめの球根の花です。球根をまとめて植え付けておくと、年々分球し、とても見事な空間となります。日本全国には、たくさんの水仙(スイセン)の群生スポットが存在します。

水仙(スイセン)は、数年間は植えっぱなしで管理でき、環境が合えば球根が年々増えていくのでガーデニング初心者にはおすすめの球根の花です。球根をまとめて植え付けておくと、年々分球し、とても見事な空間となります。日本全国には、たくさんの水仙(スイセン)の群生スポットが存在します。

水仙(スイセン)の詳細情報

園芸分類 球根
草丈・樹高 20~40cm程度
耐寒性 強い
耐暑性 弱い
花色 白、黄、緑、ピンク、アプリコットなど
開花時期 11月~4月頃(品種による)

水仙(スイセン)の種類

オータムジュエル2

水仙(スイセン)・オータムジュエル

秋に咲く原種系水仙(スイセン)。グリーンがかった黄色の小輪の花が11月~12月に咲く。比較的開花期間が長い。

スイセン・バルボコディウム

水仙(スイセン)・バルボコディウム

原種系(スイセン)のひとつで丈は低め。ペチコート咲き、ペチコート水仙とも呼ばれる。開花は12月~3月(品種による)。白や黄色などの品種がある。

水仙(スイセン)の構造

スイセン

水仙(スイセン)の花は独特な形をしています。一見、6枚の花弁に見える部分は二段構造になっていて、上の3枚が花弁、下の3枚は萼片(がくへん)です。おしべとめしべの周りを取り囲む筒のようなものは「副花冠(ふくかかん)」と呼ばれ、系統や品種によって筒の部分が長いものや短いものなど特徴が出る部分です。

水仙(スイセン)の学名の由来

水仙(スイセン)の学名はNarcissus。これはギリシャ神話に登場するナルシスという美少年の名に由来しています。ギリシャ神話では、ナルシス青年が池に映る自分自身の姿を見て恋焦がれ、そのまま自分の姿を覗き込むように水仙(スイセン)の花に姿を変えたと伝えられています。この神話から水仙(スイセン)の学名はNarcissusとなりました。漢字で「水仙」と書くように、アジア圏でも水辺に自生する球根植物として愛されています。

水仙(スイセン)の毒

水仙(スイセン)の毒は、リコリン、タゼチン、アルカロイドで悪心、嘔吐、発汗、頭痛、昏睡状態、低体温小、嘔吐などの中毒症状が出ます。食べてから30分以内に発症します。ニラやノビルに似ていて球根は玉ねぎに似ているので畑の近くなど紛らわしい場所に植えると危険です。毒性があり、葉がニラに似ていることから間違えて食べて死亡する例があります。ご注意ください。

水仙(スイセン)の歴史

古代ギリシャ時代の壁画に水仙(スイセン)の絵が残っていることからこのころにはラッパスイセンが咲いていたとされています。地中海から中近東を経由してシルクロードを渡り、日本には室町時代に中国から渡来したと言われています。中国での水仙(スイセン)も同じ意味でつかわれています。中国では水仙(スイセン)は水の仙人と呼ばれています。

 

水仙(スイセン)の育て方カレンダー

時期 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
植え付け
開花

水仙(スイセン)の栽培環境

日当たり・置き場所

水仙(スイセン)は、鉢植えでも地植えでも管理することができます。また、水仙(スイセン)は水栽培でも栽培することできます。

水仙(スイセン)は、日当たりと水はけの良い場所を好みます。雨が降った際に水がたまるような場所は、球根が腐りやすくなるので注意しましょう。球根の植え付けの最適地は、真夏に球根の植え付けてある場所に光が当たりすぎない落葉樹の株元のような場所が適しています。

用土

水仙(スイセン)は、水はけが良く、肥沃な土壌を好みます。粘土質の場合は腐葉土を混ぜ、鉢植えの場合は鉢底石を入れた後、腐葉土と小粒赤玉の土を作ります。市販の草花用の培養土でも栽培可能です。

水仙(スイセン)の育て方のポイント

水やり

地植えの水仙(スイセン)は、土がよほど乾かない限り水やりの必要はありません。

鉢植えの水仙(スイセン)は、土の表面が乾いたら鉢底から水が流れ出るくらいたっぷりと水やりをしましょう。

肥料

追肥はあまり必要なく、もし与えたい場合はリン酸が高めのものがよいでしょう。水仙(スイセン)は肥料が多すぎると球根が腐るので注意しましょう。

病害虫

病気

水仙(スイセン)の球根がいちばんかかりやすいのは、軟腐病やモザイク病です。一度かかってしまうと、球根や茎の根元が腐り始めるので、発見次第、球根ごと抜き取りましょう。

害虫

アブラムシ

水仙(スイセン)の詳しい育て方

選び方

水仙(スイセン)の球根

丸くてずっしりとした球根を選びましょう。細長くて軽い球根は花が咲かないことがあります。

水仙(スイセン)の苗

冬から春にかけてポット苗に数球が植え付けてある水仙(スイセン)の球根が出回ります。株元がぐらつかず葉の色がきれいな緑色で、花芽が上がってきている苗を選びましょう。

植え付け

地植えの水仙(スイセン)は、球根が2つ入るくらいの深さに植えます。鉢植えの水仙(スイセン)は、6号鉢に3つの割合で植えつけましょう。植え替えの場合は葉が枯れたあと球根を掘り起こし、球根と球根の間隔が8~10cmくらいになるように配慮して植え替えます。

水仙(スイセン)は、たくさんの品種があり品種によって開花時期が秋咲き、冬咲き、春咲きに別れます。それぞれの開花時期にあわせた時期に植え付けします。植え付けが遅すぎると根張りが悪くなります。また、水仙(スイセン)の球根は、一定期間、低温を感じることによって花芽ができるので、適切な時期に植え付けることがとても大切です。

仕立て方

ダブルデッカー・トリプルデッカー

水仙(スイセン)やチューリップ、ムスカリなどの球根花とビオラなどの草花をひとつの鉢に植え付けることを言います。まず初めに球根を植えて、土をかけてから草花苗を植えこみます。

球根植物は芽が出るまでが鉢の上が寂しいので、球根花とビオラのような開花期間が長い草花を一緒に植え付けます。ダブルデッカーは二層、トリプルデッカーは三層植えのことなので、ある程度大きくて深さのある鉢が必要です。開花が揃ったときは、とても素敵な寄せ植えになります。

剪定・切り戻し

水仙(スイセン)は、花が終わったら花茎の根元から剪定します。

植え替え・鉢替え

水仙(スイセン)は、数年間は植えっぱなしで大丈夫な球根です。3年以上経過したら葉を掘り起こして秋まで保管し、秋に植え直します。

水仙(スイセン)の花の開花は品種によって差があります。開花後は花茎のみ剪定して葉は自然に枯れるのを待ちます。

収穫

水仙(スイセン)の花は切り花にもできます。冬から春にかけてたくさんの水仙(スイセン)の切り花が流通します。中でも日本水仙はお正月の花材としてよく利用される花です。

夏越し

開花後は花茎のみ剪定し、葉は自然に枯れるのを待ちます。水仙(スイセン)は、数年間は植えっぱなしで大丈夫な球根です。3年以上経過したら葉を掘り起こして秋まで保管し秋に植え直します。

冬越し

水仙(スイセン)は、寒さには強いので、特別な冬越しの必要はありません。

増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)

水仙(スイセン)は、分球で増やすことができます。

  • 監修者:LOVEGREEN編集部
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