千日小坊(センニチコボウ)とは?育て方・栽培方法|植物図鑑
- 植物名
- 千日小坊(センニチコボウ)
- 学名
Alternanthera porrigens
- 英名
- Dwarf bozu
- 科名
- ヒユ科
- 属名
- ツルノゲイトウ属(アルテルナンテラ属)
- 原産地
- ペルー、エクアドル
千日小坊(センニチコボウ)の特徴
千日小坊は千日紅の花穂を小さくしたような、可愛い花をたくさん咲かせます。花穂の大きさは、5~10mmほど。千日紅に似ている小さな花をつけることから、千日小坊という名が付けられました。確かに千日小坊と千日紅は同じヒユ科で花が似ているのですが、千日紅はセンニチコウ属なので千日小坊とは属が異なります。千日紅が非耐寒性一年草なのに対して、千日小坊は半耐寒性の多年草という点も異なります。
千日小坊は花持ちが良く、寄せ植えに使うとメインの花を引き立てる花として活躍します。ふんわりとした優しい風情が感じられる花です。
千日小坊の開花期は10月~12月頃。半耐寒性の多年草なので、寒くなったら室内に取り込めば2月頃まで咲きます。また、短日性植物なので街灯の下など夜に明るい場所ではなかなか咲きません。8月下旬~9月に流通している開花株は、短日処理を行って早く花を咲かせています。自然の状態では、晩秋からの開花になります。
千日小坊は、日当たりが良く、温暖な気候を好みます。日陰では徒長してひょろひょろと育ち、花も咲きにくくなります。日なたで育てると株がしっかりと育ち、花つきも良くなります。立ち性で、環境が合うと草丈100cmほどまで大きくなります。暑さには強いですが、耐寒性はそれほど高くありません。温暖地で、強い霜に当たらなければ屋外での冬越しが可能です。病害虫の心配はほとんどなく、育てやすい植物です。挿し木で増やすことができます。
▼千日小坊を使った寄せ植えはこちら
千日小坊(センニチコボウ)の詳細情報
園芸分類 | 草花 |
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草丈・樹高 | 30~100cm |
耐寒性 | 普通 |
耐暑性 | 強い |
花色 | 赤紫、ピンク |
開花時期 | 10月~12月 |
千日小坊(センニチコボウ)の種類
千日小鈴
千日小坊より草丈が低く、横にふわっと広がって育つタイプ。赤紫色の花の先端が白い特徴があり、花は周年楽しめます。強い霜に当たらなければ屋外で冬越しできます。
千日小坊(センニチコボウ)の育て方カレンダー
時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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開花 | ||||||||||||
植え付け、植え替え | ||||||||||||
肥料 | ||||||||||||
切り戻し | ||||||||||||
挿し木 |
千日小坊(センニチコボウ)の栽培環境
日当たり・置き場所
千日小坊は、屋外の風通しの良い日なたを好みます。
温度
千日小坊は、寒さにそれほど強くありません。気温が5℃以下になると葉が紅葉したり、地上部が枯れたりします。寒さの厳しい地域では、寒くなってきたら室内の日当たりの良い場所に移動させましょう。温暖地であれば、強い霜に当たらなければ屋外でも冬越しすることができます。少な目に水やりを続け、根が生きていれば春に再び芽吹きます。
用土
千日小坊は、水はけの良い用土を好みます。
鉢植えの場合は、草花用の培養土を使うと問題なく育ちます。
庭植えの場合は、植える場所を耕し、腐葉土や元肥などを混ぜ込んでから植え付けましょう。
千日小坊(センニチコボウ)の育て方のポイント
水やり
鉢植えの千日小坊は、土が乾いたらたっぷりと水を与えます。多湿の状態が長く続くと根腐れしてしまうので、土が湿っているときは水やりはしません。
庭植えの場合は、根づくまでは土が乾いたら水やりしますが、根づいてからはそれほど水やりの必要はありません。
肥料
千日小坊は、それほど肥料を必要としません。逆に肥料が多いと軟弱に育って倒れやすくなったりします。庭植えの場合はほどんと与えません。
鉢植えの千日小坊は限られた土の中で育つので、6月~10月頃まで置き肥か液体肥料を適量施します。
病害虫
千日小坊は、病害虫の心配は特にありません。
千日小坊(センニチコボウ)の詳しい育て方
選び方
千日小坊の苗は、株元のぐらつきがなく、よく枝分かれして花穂がたくさん付いている株を選びましょう。
植え付け
千日小坊のポット苗の植え付けは、5月~10月頃まで行えます。
剪定・切り戻し
千日小坊は花が終わったら強めに切り戻しを行います。また、夏の暑さで株が乱れるので、8月末頃までに切り戻して追肥します。そうしておくことで秋に美しく咲きます。
植え替え・鉢替え
千日小坊の植え替えは、5月~10月頃まで行えます。枝を少し切り詰め、根を整理して新しい土を使って植え替えましょう。
花
千日小坊は、日が短くなると花を咲かせる短日性植物です。街灯の下など、夜に明るい場所ではなかなか咲きません。短日処理を行って通常より早く花を咲かせた開花株が流通しています。自然の開花期は10月~12月頃。寒さにそれほど強くないので、寒くなったら室内に取り込むと2月頃まで咲きます。
夏越し
千日小坊は、暑さに強いので特別な夏越し対策は必要ありません。過湿状態が続くと根腐れしやすいので、水やりは土が乾いたら行いましょう。真夏は早朝か夕方の涼しい時間帯に水やりを行います。
冬越し
千日小坊は寒さにそれほど強くありません。寒さが厳しい地域では、寒くなったら室内の明るい窓辺に置いて管理しましょう。
温暖地では、強い霜に当たらなければ屋外で冬越しできます。花後に短く刈り込んで、軒下などの北風が直接当たらない場所に置き、落ち葉やバークチップなどで株元を覆うなどして冬越し対策を行いましょう。乾かし気味に水やりを続けます。
増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)
千日小坊は、挿し木で増やせます。挿し木の適期は6月~9月頃。茎を2~3節くらいの長さに切り、下の葉を取り除いて水揚げします。その後、挿し木用の清潔な土に挿し、明るい日陰で発根するまで水やりを続けます。