ゼラニウムとは?育て方・栽培方法|植物図鑑

植物名
ゼラニウム
学名

Pelargonium

英名
Geranium、Pelargonium
和名
天竺葵(テンジクアオイ)
別名・流通名
ペラルゴニウム、ハーブゼラニウム、センテッドゼラニウム、ペラルゴニウム
科名
フウロソウ科
属名
ペラルゴニウム属
原産地
南アフリカ

ゼラニウムの特徴

ゼラニウムはフウロソウ科ペラルゴニウム属の半耐寒性多年草。ヨーロッパの街並みの風景写真で、窓辺に赤やピンクの花の鉢植えが飾られているのをよく見かけますが、この花の多くはゼラニウムです。花を観賞する種類のほか、香りや効能があるハーブに分類されるセンテッドゼラニウムもあります。

花は春から初夏にかけて開花する一季咲きの種類と、環境さえ合えばほぼ一年中開花する四季咲きの種類があります。品種数が多く、花色や咲き方も多様で、大きな花びらを平たく開かせる咲き方や、スミレを思わせるような華奢な花びらを立てるように咲かせるものなどがあります。花色も赤やピンク、白などのほかに複色の複雑な表情を見せるものなど、バリエーションが豊富です。総じて一つの花茎に対して複数の花を毬のように咲かせます。

ゼラニウムの詳細情報

園芸分類 草花
草丈・樹高 30~100cm
耐寒性 種類による
耐暑性 種類による
耐陰性 種類による
花色 赤、ピンク、白、複色
開花時期 4月~11月(種類による)

ゼラニウムの花言葉

 

ゼラニウムの育て方カレンダー

時期 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
植え付け
植え替え
開花(種類による)

ゼラニウムの栽培環境

日当たり・置き場所

日当たりと風通しの良い場所を好みます。日当たりは、花数に影響します。ただし、斑入り品種は緑葉のものより強い日差しに当たると葉焼けを起こすことがあるため、真夏の強い西日が長時間当たるような時期は鉢を移動させましょう。

品種が多く、それぞれ耐寒性が違います。耐寒性が弱いものは、鉢植え栽培が適当です。

用土

水はけが良く、乾燥気味の土を好みます。

鉢植えは、市販の草花用やハーブ用の培養土で栽培可能です。

ゼラニウムの育て方のポイント

水やり

多湿を嫌い乾燥気味の土を好むため、水の与えすぎに注意しましょう。

地植えは、根付いてからの水やりは降雨に任せます。極端に乾燥した日が続く場合のみ与えましょう。

鉢植えは、鉢の表面の土が乾いたら鉢底から水が流れ出るくらいたっぷりと与えます。

肥料

花を観賞する四季咲き性のゼラニウム
開花時期が長い分多くの肥料を必要とするため、開花中は追肥を行います。

ハーブゼラニウム(センテッドゼラニウム)
過肥の必要はありません。生長や花の開花具合を見ながら与えるかを判断しましょう。与える場合は、ハーブ用の緩効性肥料を春に与える程度で十分です。

病害虫

アブラムシヨトウムシに注意しましょう。

ゼラニウムの詳しい育て方

選び方

葉の色がきれいで、しっかりとした株を選びましょう。

植え付け

鉢への植え付けは、真夏と真冬を避けた春か秋の暖かい日に行います。植え付け後はたっぷりと水やりを行います。

品種によって耐寒性が違い、比較的寒さに耐えるものは地植えにできます。地植えにする場合は春に行い、冬までにしっかりとした株に仕立てましょう。秋に購入した苗は翌年までは鉢で管理し、翌春に植え付けるとよいでしょう。

生長が早く、種類によっては最大で1m近くになり、横にも張るので、隣の植物との間隔は余裕をもって取りましょう。

剪定・切り戻し

花の開花がひと段落した梅雨前や秋に切り戻しをかねた剪定を行います。それ以外の時期も混み合った部分は、随時剪定で整えましょう。

剪定した場所から枝分かれするため、しっかりとした株にすることができるとともに、梅雨と真夏の環境が厳しい時期に風通し良くすることで病害虫の予防にもなります。

剪定した葉茎は、挿し木用の挿し穂として利用するのもよいでしょう。

植え替え・鉢替え

鉢植えは1~2年に一度、1~2回り大きな鉢に植え替えます。植え替え後はたっぷりと水やりを行いましょう。

ゼラニウム

品種によりますが、一季咲きのゼラニウムは春から初夏に色鮮やかな花を咲かせます。四季咲き性のゼラニウムは環境があえば、真夏と真冬を覗いたほぼ通年花を咲かせます。終わった花がらは、こまめに摘み取りましょう。

収穫

ゼラニウムは、切り花として楽しむことができます。

夏越し

多湿に弱いため、梅雨や長雨の季節に蒸らさないように注意します。混み合った葉茎は随時剪定し、風通しの良い状態にして夏越しをさせるとよいでしょう。

冬越し

種類によって耐寒性が違うため、確認しましょう。主な種類は0℃を下回らない地域では、霜にあたらないような軒下で管理できます。寒冷地では、冬は日当たりの良い室内で管理した方がよいでしょう。

増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)

挿し木で増やすことができます。

挿し木のやり方
挿し木に使う挿し穂は、必ず3節程度ついている茎を用意します。

・その年に伸びた茎を3節程度つけてカットします。
・土に挿す部分の葉は取り去り、2~3枚葉をつけた状態にします。
・花がついているものはカットします。
・土に栄養分がない、赤玉土の小粒、バーミキュライトと赤玉土の混合、もしくは種まき・挿し木用の土に挿し穂を挿します。

風通しの良い日陰で管理すると2~3週間で発根します。その間、土に適度な湿り気があるように管理します。過湿にしすぎると茎が腐るので注意しましょう。

途中で根が出たか確認したい気持ちをこらえて、最低でも2~3週間はいじらないようにしてください。挿し木が成功すると、小さな葉が出たり、なんらかの根付いた兆候が確認できます。

  • 監修者:LOVEGREEN編集部
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