レモンの育て方・栽培方法|植物図鑑
- 植物名
- レモン
- 学名
Citrus limon
- 英名
- lemon
- 和名
- 檸檬
- 科名
- ミカン科
- 属名
- ミカン属
- 原産地
- インド北部ヒマラヤ
レモンの特徴
レモンは、ミカン科ミカン属の常緑低木です。樹高があまり高くならないので、庭やベランダで育てやすい果実の一つです。春から初夏に芳香のある、白くかわいらしい花を咲かせます。果実は、卵型で酸味があり、果皮にも香りがあります。レモンの果実は、熟すにつれグリーンから明るい黄色に変化します。
病害虫も比較的つきにくいため家庭でも育てやすい庭木ですが、温暖な気候を好み、柑橘類の中では耐寒性は弱いため、寒冷地では冬越しが難しいこともあります。
レモンの果実は、ビタミン、カルシウム、カリウムなど栄養も豊富。フレッシュの果実は酸味と香りの良さが魅力で、料理やお茶、お酒、スイーツなどの香り付けとして多く利用されています。さらに生食の他、ジュースやお酒、コンフィチュール、ドライフルーツとしても楽しめます。レモンの果皮も乾燥させてレモンピールとして、焼き菓子やチョコレート等のお菓子に利用されます。
レモンの詳細情報
園芸分類 | 果樹 |
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草丈・樹高 | 5m程度 |
耐寒性 | やや弱い |
耐暑性 | 強い |
花色 | 白 |
開花時期 | 4月~7月 |
レモンの育て方カレンダー
時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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植え替え | ||||||||||||
剪定 | ||||||||||||
開花 | ||||||||||||
収穫 |
レモンの栽培環境
日当たり・置き場所
日当たりと風通しの良い場所を好みます。乾燥気味を好み、過湿が苦手なので、日当たりが悪く湿った環境は避けましょう。
寒さに弱いので、鉢植えで管理している場合は、冬は、日当たりの良い室内へ取りこむか、霜に当たらない場所へ移動させましょう。
用土
保水性、排水性の良い、肥沃な土壌を好みます。植え付け前に腐葉土と元肥をたっぷりとすき込んで、ふかふかの土壌を作っておきましょう。
鉢植えは、市販の園芸用培養土で問題なく育てられます。
レモンの育て方のポイント
水やり
根付いてからは降雨に任せます。乾燥が続くようなときは、様子を見て水やりしてください。
鉢植えは、表土が乾いたらたっぷり水やりします。6月から8月は果実を作る準備に入るため水をたくさん必要とします。水枯れを起こさないように注意しましょう。
肥料
肥料は、3月、6月、10月の3回、油かすか緩効性肥料を施します。6月の開花期には実を作るための栄養として施します。この時期は肥料切れが起こらないように気を付けましょう。
鉢植えも同様に施肥を行いましょう。
病害虫
カイガラムシの被害にあうことがあります。風通し良く管理し、見つけ次第歯ブラシなどでこそぎ落としましょう。また、アゲハチョウの幼虫の食害にあうことがあります。葉の裏を見て、卵が産み付けられていないか確認しましょう。
病気は、カイヨウ病に注意します。柑橘系の果樹に多く見られる病気で、細菌が原因で発症します。かさぶたのような茶色、黒色の斑点を見つけたら早めに対処しましょう。
レモンの詳しい育て方
選び方
主幹がしっかりとしていて根元から安定感のあるもの、枝分かれが多く、葉に光沢のあるものを選びましょう。
植え付け
植え付け適期は、3月~4月です。遅くても6月くらいまでには植え付けを済ませましょう。
鉢植えは、苗鉢よりも1~2回り大きな鉢に植え替えます。いきなり大きな鉢に植え替えると、根ばかり生長して開花しないことがあるので、注意しましょう。
仕立て方
果実が実った状態で購入した苗は、果実の重みで枝がたわんできてしまうことがあります。様子を見て支柱で支えるようにしましょう。
摘芯(摘心)・摘果
果実を充実させるために、摘果を行います。枝がしなるほど1つの枝に果実が集中しているような場合は、少し間引くようにしましょう。鉢植えのレモンは、1つの枝に果実1つを目安に摘果を行ってください。
剪定・切り戻し
レモンの剪定は、3月に行います。風通し良く、樹の中まで日が当たる様に、主軸から伸びている元気の良い枝を3本くらい残し、他の不要な枝を剪定します。剪定後は、枝を横に誘引すると実がつきやすくなります。
植え替え・鉢替え
鉢の底から根が出てきたら、植え替えのサインです。一回り大きな鉢に植え替えましょう。
花
レモンは、4月~7月頃に白色をした甘い芳香のある花を咲かせます。
収穫
収穫期は、冬です。11月頃からグリーンの果実を収穫出来るようになります。レモンらしいきれいな黄色に色づくのは、12月~3月。少しグリーンの部分があっても室内で追熟させることが可能です。
夏越し
夏は生育期です。特に必要な夏越しの作業はありません。
冬越し
寒さにやや弱いので、寒風があたらない場所で管理しましょう。戸外で越冬をする場合は必ずマルチングを行ってください。
鉢植えは、日当たりの良い室内に取り込みます。夜間は窓辺の冷気で弱ってしまうこともあるため、窓辺よりも内側で管理します。
増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)
挿し木で増やすことができます。