ハナカイドウとは?育て方・栽培方法|植物図鑑

  • ハナカイドウ 花言葉
植物名
ハナカイドウ
学名

Malus halliana

英名
Flowering crabapple、Hall’s crabapple
別名・流通名
カイドウ
科名
バラ科
属名
リンゴ属
原産地
中国中部

ハナカイドウの特徴

ハナカイドウは、中国原産のバラ科リンゴ属の落葉樹で「カイドウ」と呼ばれる場合もあります。

日本にハナカイドウが渡来したのは江戸時代初期のころといわれています。唐の玄宗皇帝が楊貴妃が眠る姿をハナカイドウに例えたという故事があり、中国では古くから愛され、美人の代名詞にも使われるほどです。

美しい3~5cmほどの半八重の花を、ソメイヨシノが散り始める4月~5月にかけて垂れさがるように枝いっぱいに咲かせます。つぼみのときは濃いピンク、開花すると淡いピンクに変化し、開花時は華やかです。この花柄(かへい)が長く垂れる花姿から、垂糸海棠(すいしかいどう)とも呼ばれます。

果実は5mmほどの球形で10月~11月に暗褐色に熟します。国内では北海道から九州まで、庭木や鉢植えのほか、盆栽としても広く親しまれています。

ハナカイドウの詳細情報

園芸分類 庭木、落葉
草丈・樹高 ~5m
耐寒性 普通
耐暑性 普通
花色 ピンク
開花時期 4月~5月

ハナカイドウの種類

ヤエカイドウ

八重咲き。

シダレカイドウ

しだれるように咲くのが特徴。

ミツバカイドウ

ミヤマカイドウ、ヒメカイドウ、ズミ、サナシ、コリンゴとも呼ばれ、リンゴの台木に使われる。花は白。

ウケザキカイドウ

花梗が太く、花が上向きに咲くのが特徴。

 

ハナカイドウの育て方カレンダー

時期 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
植え付け
植え替え
剪定
開花
肥料

ハナカイドウの栽培環境

日当たり・置き場所

ハナカイドウは日当たりと風通しが良い場所が適しています。極端な日差し、乾燥は嫌うので注意しましょう。

用土

通気性と水はけ、水もちの良い用土を好みます。

ハナカイドウの育て方のポイント

水やり

ハナカイドウは極端に乾燥すると、葉先が茶色くなったり、黄色く変色したりと、株が傷みやすいので、特に盆栽仕立てなどの小さい鉢で栽培する場合は注意が必要です。

地植えのハナカイドウは、根付いてからは降雨にまかせて問題ありません。

肥料

冬の寒肥えのほか、花後にお礼肥えを施します。どちらも緩効性肥料を株元に適量施し、軽く土と混ぜておきましょう。

病害虫

葉にグンバイムシがつきやすいので薬剤で防除します。またカミキリムシの幼虫が幹に入ることがあるので6月~7月頃に幹に薬剤を塗っておくとよいでしょう。

病気には赤星病やウドンコ病があります。日当たりの良い場所で風通し良く栽培し、発生初期に薬剤で防除するようにしましょう。

グンバイムシ:葉裏から吸汁する害虫で、成虫の体長は4~5mm程度で翅が透明に近いため、X状の虫に見えます。相撲の行事が持っている軍配に近いのでこの名前がつきました。発生時期は4月~10月です。葉の汁を吸ってしまうため、葉が白くカスリ状に見えます。観賞価値が下がり、生育も悪くなります。ハダニ、コナジラミと同じ症状になりますが、葉裏が黒く汚れているので見分けることが出来ます。

カミキリムシ:種類の多い甲虫ですが、背中の斑紋がきれいなゴマダラカミキリなどが有名です。おもに茎や幹部分から中に入り、産卵します。中で孵化した幼虫は内側から茎や幹を食害します。被害が大きいとそこより先端の枝部分は壊死してしまいます。また、入り込んだ穴の付近にはフンと木屑がたくさん落ちているため、見つけたら幹の中も棒などでつついて幼虫を追い出します。テッポウムシは幼虫が成虫になって木から外へ飛び出すときに鉄砲を打ち込まれたような丸い穴が空くことから名前がつきました。

うどんこ病:植物の葉などに粉をまぶしたように白くなるのがうどんこ病です。うどんこ病は5月~6月と9月~10月に発生しやすい病気で、はじめはぽつぽつと白く粉をふいている感じに見えますが、悪化してくると葉の全面が真っ白になっていき、植物全体に蔓延すると茎や果実にも発生し、とても厄介です。早めに対処しましょう。

ハナカイドウの詳しい育て方

選び方

苗木の場合は、幹が太く全体にがっしりとして芽が大きくて多いものを選びましょう。

鉢植えや盆栽の場合は観賞時期に花や枝ぶりを見て購入しましょう。

植え付け

日当たりが良い場所を好みますが、強い西日があたるところは避けて植え付けをします。

適期は落葉期の冬場です。植え穴を大きめに掘ってたい肥や腐葉土をたっぷりと入れてから植え付けを行いましょう。

剪定・切り戻し

12月~3月頃に前年に長く伸びた枝で花芽のないものを切り戻して短い枝を残すように剪定します。できるだけ枝が広がるような樹形に剪定するとよいでしょう。太い枝や幹を切ると胴枯れを起こしやすいので切り口には専用の殺菌剤を塗布しましょう。

花後の剪定は枝の伸びが止まる6月中旬ごろに混みあった枝などを切る程度にとどめます。この時期に強く切り詰めると、かえって不要枝が出てきたり、花つきが悪くなります。

ハナカイドウの夏場の剪定は、翌シーズンの花芽を切ってしまうことになるので注意しましょう。

ハナカイドウは4月~5月に開花します。

増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)

挿し木で増やすことができます。

  • 監修者:LOVEGREEN編集部
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