ガクアジサイとは?育て方・栽培方法|植物図鑑

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植物名
ガクアジサイ
学名

Hydrangea macrophylla

英名
Hydrangea、Lacecap hydrangea
科名
アジサイ科
属名
アジサイ属
原産地
日本

ガクアジサイの特徴

アジサイは、梅雨時の花の少ない時期に庭を彩る古くから広く知られた落葉低木です。中でもガクアジサイは日本原産で、伊豆七島や伊豆半島、房総半島、愛知や和歌山、高知などの海岸地帯に自生します。西洋人が日本のガクアジサイを自国に持ち帰り、品種改良して「西洋アジサイ」ができました。その後、逆輸入して日本にアジサイが広まりました。

アジサイよりも素朴なイメージですが、近年は八重咲き品種など、華やかな新品種が続々と登場しています。

アジサイの花のように見える部分はガクが変化した装飾花とよばれるもので、実際の花は中央部分です。花序の周りに額縁のように装飾花が位置することが名前の由来です。

ガクアジサイの詳細情報

園芸分類 庭木、落葉
草丈・樹高 30~200cm(経年、剪定による)
耐寒性 強い
耐暑性 普通
花色 青、紫、白、赤、ピンク、緑、複色
開花時期 5月~7月

ガクアジサイの育て方カレンダー

時期 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
開花
剪定
肥料

ガクアジサイの栽培環境

日当たり・置き場所

日当たりが良い場所から半日陰程度の風通しの良い場所が適しています。

真夏の直射日光が強すぎると、葉焼けする場合があります。真夏以外は日当たりが良く、真夏は半日陰程度の場所が適当です。

用土

ガクアジサイはあまり土壌を選ばない強健な植物です。水はけが良く、保水性の高い用土に植え付けましょう。

ガクアジサイの育て方のポイント

水やり

地植え

根付いてからは、特に水やりの必要はありません。乾燥が数日続くような時は、様子を見て水やりを行います。

鉢植え

春~秋は土の表面が乾いたら鉢底から水が流れ出るくらいたっぷりと与えましょう。水切れや乾燥は枯れる原因になります。

真夏は土の様子をみて乾燥していたら夕方にも水やりをしましょう。

冬場

落葉して枯れ木のような見た目になります。根は生きているので水やりは必要です。夏場よりは水やりの回数は少なくなりますが、土の表面を見て乾いたらたっぷりと与えるようにします。

肥料

開花中
初夏の花が終わった後にお礼肥えとして緩効性肥料を施します。

落葉中
寒肥として緩効性肥料を施します。

病害虫

害虫

ハダニアブラムシ

アジサイハバチ
早春の頃からアジサイの葉を食害します。葉に穴があいていたら、葉裏にアオムシ状の白い虫が必ずいます。発見が遅くなると株全体の葉が穴だらけになるので、葉をよく観察して早めに対策を取りましょう。早めに気づけば捕殺で撲滅可能です。

病気

うどんこ病

ガクアジサイの詳しい育て方

選び方

花と葉の色が美しく、樹形のしっかりした鉢を選びましょう。

植え付け

日当たりと風通しが良く、寒風の通り道にならない場所に植え付けましょう。植え付け適時は落葉期です。

根鉢のサイズの2倍程度の幅と深さの穴を掘り、元肥として腐葉土や堆肥(もしくは緩効性肥料)を土に混ぜ込んで植え付けましょう。

植え付けたらたっぷりと水やりを行います。植え付け直後はぐらつきやすいため、しばらくは注意深く様子を見るようにしましょう。

剪定・切り戻し

ガクアジサイは終った花が「散る」ということがない特徴があります。自然に散らないので花を取り去る作業が必要です。花が終わった7月の半ばくらいまでには剪定を済ませるようにします。

特に鉢植えのアジサイは、少ない土の中で生きているので、終わった花をいつまでもつけておくより早めに切って株をすっきりと風通し良くした方が、次の花にエネルギーがいきやすくなります。

ガクアジサイの花の終わりの目安

一般的なアジサイより、ガクアジサイは花が終わったのがわかる目安があります。

ガクアジサイ

見ごろが過ぎたガクアジサイは、上を向いていた装飾花がくるんとひっくり返り、下を向きます。このような状態になったら剪定しましょう。

アジサイ(紫陽花)の剪定方法

花が終わったら、花から2節下の脇芽が出ている上でカットします。花が咲かない枝は、切らずに残します。剪定後、脇芽が茎になっていきます。

植え替え・鉢替え

植え替えの適時は落葉期です。

ただし、運搬などの都合上、株に対して小さな鉢に植えられていることが多いため、購入初年度は花後の剪定の際に一回り大きな鉢に植え替えた方がよい場合もあります。極端に少ない土だと、真夏に水切れを起こすことが多くなるので注意しましょう。

アジサイ

初夏に開花します。ガクアジサイの本来の花は、丸をつけた部分です。

収穫

切り花として楽しむことができます。

夏越し

鉢植えは、真夏の水切れに注意しましょう。

冬越し

晩秋に落葉して越冬します。耐寒性があるので特別な作業の必要はありませんが、寒風の通り道になるような場所に鉢を置くのは避けましょう。鉢植えは、冬の間も鉢の表面の土が乾いたら水やりを続けます。

早春ごろから芽が動き出し、春になると花芽が確認できるようになります。

増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)

挿し木で増やすことができます。

アジサイの花の色と土壌の酸度

アジサイの花色が購入した時と変わることがありますが、土壌の酸度と関係します。品種によっても異なりますが、アジサイの花は酸性土壌で青色に、中性からアルカリ性で赤色や桃色に変わる傾向があります。

これは土壌中のアルミニウムが酸性のときに溶け出してアジサイに吸収され、花の色素と結合して青色になるためといわれています。花色を保つために青系の品種は酸性のピートモスを施し、ピンク系の品種は苦土石灰を施してそれぞれの花色を保つようにしましょう。白系は土壌の酸度の影響を受けません。最近は、それぞれの色に対応した培養土も市販されています。

  • 監修者:LOVEGREEN編集部
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