ミナヅキ(ノリウツギ)とは?育て方・栽培方法|植物図鑑
- 植物名
- ミナヅキ(ノリウツギ)
- 学名
Hydrangea paniculata f. grandiflora
- 別名・流通名
- ピラミッドアジサイ
- 科名
- アジサイ科
- 属名
- アジサイ属
- 原産地
- 日本
ミナヅキ(ノリウツギ)の特徴
ミナヅキは、ノリウツギの園芸種です。別名ピラミッドアジサイと呼ばれるように、初夏にピラミッド型の花が開花するアジサイ科の落葉低木です。新枝咲きなので夏に剪定をする必要がなく、晩秋まで華やかな花を楽しむことができるのが特徴です。毎年の剪定の仕方次第で樹高が1~3mくらいと違いが出ます。
花の色は、つぼみはグリーン色で開花とともにクリーム色になります。寒冷地では秋の深まりとともに花の色がピンク色に染まり、初夏から秋までの長い期間、鑑賞できます。
ピンク色に染まった状態の花は、秋色ミナヅキの名で切り花やドライフラワーとしても流通しています。
ミナヅキ(ノリウツギ)の詳細情報
園芸分類 | 庭木、落葉 |
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草丈・樹高 | 1~3m(剪定による) |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 強い |
花色 | 白(クリーム色) |
開花時期 | 7月~10月(鑑賞期) |
ミナヅキ(ノリウツギ)の育て方カレンダー
時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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開花 | ||||||||||||
植え付け(霜が降りる厳寒期は除く) | ||||||||||||
剪定(3月前半まで) |
ミナヅキ(ノリウツギ)の栽培環境
日当たり・置き場所
背丈が高くなるミナヅキは、基本的には地植え向きの植物です。
日当たりの良い場所から半日陰まで栽培可能ですが、真夏に強い日差しに長時間当たると葉焼けを起こすため、夏に半日陰程度になるような場所が適しています。
用土
さほど土に対して神経質にならなくても大丈夫ですが、水はけと保水性のある肥沃な土が適しています。
鉢植えでノリウツギを育てる場合は、草花や花木用の培養土で問題なく育ちます。
ミナヅキ(ノリウツギ)の育て方のポイント
水やり
根付いてからの水やりは特に必要ありません。
鉢植えのミナヅキは、鉢の表面の土が渇いたらたっぷりと水を与えましょう。アジサイ類は、水を欲しがる植物です。特に夏場は水切れを起こさないように注意しましょう。
肥料
寒肥(1月~2月)と花後に固形の油粕か緩効性肥料を施します。
病害虫
目立った病害虫の害はありません。
ミナヅキ(ノリウツギ)の詳しい育て方
選び方
開花株は、6月~7月ごろに流通しています。葉に傷みのない生き生きとした葉の鉢を選びましょう。
植え付け
ミナヅキの植え付けは、厳寒期を除く落葉中に行います。根鉢のサイズの倍の幅と深さの穴を掘り、元肥として腐葉土や堆肥(もしくは緩効性肥料)を土に混ぜ込んで植え付けましょう。
植え付けたらたっぷりと水やりを行います。植え付け直後はぐらつきやすいため、しばらくは注意深く様子を見るようにしましょう。
購入時に鉢底を見て根が回っていそうな場合は、一回り大きな鉢に鉢替えをして土を追加すると夏の水切れ防止になります。正式な地面への植え付けは、落葉期に花の剪定とともに行いましょう。
根が回っていない鉢なら水切れだけ注意しつつ、そのまま落葉期まで管理しましょう。購入した年の夏をうまく越せれば、基本的には丈夫な花木です。
剪定・切り戻し
花芽が形成されるのが4月以降なので、7月の開花後、ゆっくりと秋色になるのを楽しんでから剪定することができます。時期としては3月前半までに剪定を済ませましょう。
ミナヅキは新枝咲きのアジサイなので、剪定位置が自由なのが特徴です。冬に常に積雪がある地域では、雪で枝が折れるのを防ぐため、強剪定がよいでしょう。
強剪定
強剪定の場合は、地際2~3節でばっさりと切り詰めます。春に伸びる枝の数が限定されるので花数は少し減りますが、枝に勢いが出て花が大きくなり、草丈は抑えられます。
弱剪定
弱剪定の場合は、花後に花だけ切って、さらに秋~冬にかけて充実した芽の上で軽く剪定します。弱剪定の魅力は、古い枝を残すため、そこから新しい枝がたくさん出ます。その分、花数は多くなりますが、枝が多いのでエネルギーが分散されて花のサイズは小さめになります。
花
ミナヅキの花は、7月に開花します。つぼみはグリーン色、次第に開花とともにクリーム色になり、秋の低温に当たると秋色と表現されるピンクに色が変化します。ただし、高温多湿の温暖地では、きれいな秋色に変化しないことがあります。
秋色ミナヅキ
収穫
ミナヅキは、切り花やドライフラワーとして楽しむことができます。秋色ミナヅキは、晩夏から秋にかけて、切り花としても流通しています。生花としては日持ちが短く、すぐに乾燥しやすいため、ドライフラワーとしても需要があります。
夏越し
鉢植えで育てる場合は、夏の水切れに注意しましょう。
冬越し
秋に黄色く紅葉した後、落葉します。耐寒性が強いので特別な対策は必要ありませんが、冬の間中、雪が積もる地域では、地際で剪定したほうが雪で枝が折れるのを防止することができます。
増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)
挿し木で増やすことができます。